
ジージャンといえばメンズファッションの定番アイテムだが、実際に着てみると“これじゃない感”が拭えずにお困りの方も少なく無いのでは?今回は、そんなジージャンの洗練された着こなしを成功させるためのポイントを、具体的な着こなし事例や豆知識を通じて紹介する!
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ジージャンの基礎知識
ジージャンは「jean jumper」の略称。しかし実は「ジージャン」は和製英語で、英語圏では一般的に「jean jacket」「denim jacket」と呼ばれている。本来なら「ジージャケ」や「デニジャケ」という呼称の方がオリジナルに近い表現だが、語呂が良いこともあって「ジージャン」という呼称が日本では一般化している。
ジージャンの誕生は1930年代、リーバイスがジーンズに合わせる作業上着の製造を開始したことが起源だ。ちなみに、デニム好きやヴィンテージフリークの間では有名な話だが、リーバイスが1900年代初頭にリリースした初代モデルから徐々にシルエットやディテールを変化させている。古い順に「ファースト」「セカンド」「サード」「フォース」と4種類に分けて語られることが多い。この区別は日本の古着輸入業者が便宜的に分類した呼称であり、リーバイス社がつけた正式名称ではないことはおさえておきたい。ちなみに、多くのブランドがデザインベースとして用いるのはファッション的にも高い評価を得ている「サードタイプ」だ。
ジージャンの4タイプそれぞれのデザインや仕様の違いを紹介!
ジージャンのタイプによって、デザインや仕様は変化する。続いては、ジージャン4タイプそれぞれにフォーカスして特徴を紹介!
ジージャンのタイプ1元祖デザインの「ファーストタイプ」
名前の通り、初めてデニムジャケットが完成された際のデザインが「ファーストタイプ」だ。前たて部分にヒダのディテールが存在している。また、胸ポケットは左の身頃のみに施されており、位置は低め。バックのウエスト部分にストラップ(シンチバック)が縫い付けられているのも特徴のひとつだ。
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ジージャンのタイプ2両ポケット&ヒダ付き前立てが特徴的な「セカンドタイプ」
ファーストモデルからアップデートされた「セカンドモデル」。前立てヒダのディテールはそのままで、ポケットが両身頃の低い位置に配置されているのが特徴だ。バックウエストに縫い付けられていたストラップもセカンドモデルからは取り除かれている。
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ジージャンのタイプ3最もメジャーなデザインの「サードタイプ」
最もメジャーであり、デニムジャケットの完成形とも言われるデニムジャケットの「サードタイプ」。2ndタイプまで施されていた前立てヒダのディテールは排され、胸ポケット部分から裾にかけてV字の切り替えが施されている。胸ポケットの位置は高めにモディファイすることで、1stや2ndよりもスタイリッシュな印象に。以上のようなポイントから、都会的でファッションアイテムとして使いやすいとされており、現在デニムジャケットの中で最もメジャーなデザインとなっている。
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ジージャンのタイプ4サードタイプより着丈が若干長い「フォースタイプ」
3rdタイプと極めて近い見た目の「4thタイプ」。歴代のジージャンと比べて、程よくスリムで着丈が長いシルエットに設計されているのが特徴だ。生産効率を意識した型紙に調整されており、サードタイプから見られるフロントの特徴的なV字の傾斜も、縫いやすいよう緩やかな設計に。V字の末端部分が離れているのも4thタイプの特徴と言われている。以上のような特徴を挙げたものの、3rdタイプがリリースされてすぐ4thタイプが登場したこともあり、どこからを4thタイプと呼ぶかは諸説あり。たとえば、ハンドウォーマーポケットが施された「70506」から4thと呼ぶ説も有力と言われている。それぞれのタイプは、あくまでもヴィンテージデニムジャケットの年代を区別するために作られた通称であるため、ひとつの参考情報として捉えておくのがオススメだ。
続いては最新の撮り下ろしスナップから、大人男子の洗練されたデニジャケコーデをテーマにピックアップした着こなしを紹介する。
洗練されたジージャン着こなし1ドレスウェアと合わせて、ドレカジスタイルを楽しむ
カジュアルウェアであるジージャンに対して、ドレスシャツ、コットンスラックス、タッセルローファーといったドレスカテゴリのアイテムを組み合わせたコーディネート。両極端なキャラクターのアイテムコンビネーションにより、明確なお洒落感が醸成される。これぞイタリアのイケオジといった趣のスタイリングだ。さりげない袖の折り返しもクール!
洗練されたジージャン着こなし2流行中のバレルレッグジーンズに合わせてAラインシルエットを描く
「バレルレッグジーンズとは?メンズに流れてきそうなNEXTトレンド」という記事でも触れていたが、バレルレッグジーンズがトレンドアイテムとなっている。タイムレスなデニムオンデニムのコーディネートも、同アイテムの取り入れによって、モダンにアップデートできる。
洗練されたジージャン着こなし3シックなダークカラーでの統一とキレイめアイテムの競演
デニムジャケットと言えばその出自からも実際のルックスも、良くも悪くも土臭さを感じさせるウェアだ。そんなアイテムをらしくないスタイリングに落とし込むのも洗練にアプローチする一手である。下スナップの男性は、ブラックのカーゴスラックスにブラックレザーサンダルを合わせて、スタイリッシュなスタイルを構成。全体をダークカラーで統一し、モードなテイストも感じさせる。
洗練されたジージャン着こなし4トップスインナーとパンツをブラックで統一したコーデなら成功率100%
ジージャンを取り入れるにあたって、間違いないスタイリングをマスターしておいて損はない。下スナップのメンズのようにブラックトップスとブラックパンツの組み合わせなら、ちょっと難しそうな淡色デニムジャケットも確実にキマる。
洗練されたジージャン着こなし5リュクスなデニムオンデニムスタイル
2025春夏ミラノファッションウィーク中に撮影された一枚。均一的な色落ちのデニムを組み合わせたデニムオンデニムスタイルのインナーにはフェンディのFF柄のシャツを取り入れ、足元はオートリーのスニーカーをセットし、さりげなくラグジュアリーな印象に。
洗練されたジージャン着こなし6上品さが極まる、ホワイトのデニムオンデニムスタイル
かつてのジーンズは、労働者あるいは不良が身につけるというイメージが強く、特に東海岸ではあまり受け入れられなかったそうだ。1959年にLeeがホワイトジーンズのさきがけとなる「リー ウエスターナー」を、続いてリーバイスが1961年に「ホワイト リーバイス」をリリースし、そんな流れも手伝ってアイビーリーガー達にも徐々に受け入れられていったそう。 品の良さを演出するなら、時にはホワイトデニムを選んでみるのも乙だ。
洗練されたジージャン着こなし7色トーンを揃えればカラフルなコーディネーションも意外と整う!
一見すると難しそうに見えるデニムジャケットとグーリン系の迷彩柄パンツのコンビネーションだが、下スナップの男性は見事に着こなしている。色相が異なるカラーであっても、彩度と明度が近ければ不思議とアンバランス感がなく組み合わせられるという好例だ。
【関連記事】デニムジャケット コーデ メンズ特集!オススメの着こなし&アイテム紹介
以下での内容は、2021年以前にフィーチャーした着こなしやアイテムだが、ジージャンは比較的時代変化の影響を受けにくい定番品なのでよければ参考にご一読いただければ幸いだ。
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