使用するアイテムにこだわり、基本を押さえたスキンケアをしているのに、なぜか肌トラブルが起きてしまう…という方は、男女を問わず多いのではないだろうか。もしかしたら、それは何気ない毎日の行動が、肌に悪影響を与えている可能性が高い。そこで今回は、やってしまいがちなNG習慣を紹介していく。
2010年、東京大学医学部卒。同大学で初期臨床研修、外科専門研修を経て、大学院では外科学(肺移植領域)を専攻。薬液による細胞の活性化に着目し、2020年に銀座アイグラッドクリニック(美容皮膚科)を開業。公益社団法人セーブ・ザ・チルドレンのコミュニティ・アンバサダー
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肌トラブルを招くNG習慣①「顔を触るクセがある」
洗っていない手に潜む菌は多く、雑菌などが手に付着した状態で顔を触ることが肌荒れを招いてしまうことは、想像に難くないだろう。またそれだけでなく、肌に刺激を与えてしまうという点でも顔を触るクセは非常に厄介だ。そもそも大人ニキビが出来る主な原因は、乾燥や刺激により肌バリアが低下してしまうことにある。何気なく顔を触っただけでも肌に負担が掛かり、それが蓄積し肌バリアが低下してニキビが出来やすくなってしまうのだ。無意識に顔を触ったり、頬杖をついたりするクセがあるなら今すぐ直そう。
肌トラブルを招くNG習慣②「ゴシゴシ洗顔&ゴシゴシ拭き取り」
汚れをしっかり落としたい一心で力強く洗顔したり、タオルを強く押し当てて水気を拭き取っているメンズは少なくないだろう。そういった行動が肌に刺激を与えてしまうのは言うまでもなく、肌に必要な皮脂も落としてしまい、乾燥やニキビといった肌トラブルを招く恐れがあるので注意しよう。洗顔時は泡を転がすように手を動かして極力肌に負担がかからないよう配慮し、タオルで水気を拭う際には軽く押し当てるようにして摩擦を加えないのが大事。ちなみに摩擦ダメージは色素沈着にも繋がるので、毛穴の黒ずみや赤みが残りやすい方は、より一層気をつけてほしい。
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肌トラブルを招くNG習慣③「熱いお湯を顔に当てる」
汚れを浮かしたり毛穴を開かせたりと、熱いお湯を使うことに対して良いイメージを持っている方もいるかもしれないが、それは誤った認識だ。温度が高いと肌のうるおいを守る皮脂膜や細胞間脂質を溶かし出してしまい、乾燥の原因となるので要注意。また、皮膚への刺激が強くなり痒みなどを引き起こすこともある。ちなみに、洗顔時は32度のぬるま湯が良いと言われている。体温より少しぬるめの温度でも汚れはしっかり落ちるうえ、バリア機能もキープできるのだそう。
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肌トラブルを招くNG習慣④「顔に直接シャワーを当てる」
シャワーを使うことで洗顔料のすすぎ残しを防げるのは確かに魅力的だが、それ以上に皮膚へのダメージが強いので顔に直接シャワーを当てるのはNGだ。ちょうど良いと思っている水圧でも皮膚の薄い顔に対しては刺激が強過ぎたり、必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性が高い。また、水圧によって毛穴がたるみやすくなるとも言われている。老け顔を招く原因になるため、必ず洗顔時には手などに水をすくって、十分な時間をかけて泡を流すのが大事だ。
肌トラブルを招くNG習慣⑤「スキンケアアイテムを肌に浸透させようと強い力でパッティングする」
美容ビギナーに多く見られるのが、こちらのNG習慣。化粧水などを顔に馴染ませる際にパッティングを行うと浸透力が上がると良く言われているが、強い力で行えばその分肌内部に浸透するというワケではなく、単に肌へ負担を与えるだけなのでご注意を。ペチペチと音が鳴るのは力が強い証拠であるため、優しく肌を押さえるようにパッティングをするのが定石だ。とくにメンズの場合は、日々のシェービングにより肌にダメージが蓄積していることが多いため、スキンケアの際には刺激を最小限に留めることを意識しよう。
肌トラブルを招くNG習慣⑥「顔のマッサージを毎日やっている」
加齢による顔のたるみ、体重が増えることによる顔太りなどを気にして、顔のマッサージを毎日行なうのも実はNG習慣。マッサージによる摩擦ダメージはもとより、皮膚を強く動かすことで表情筋と骨をつなぐ靭帯がゆるみ、たるみが加速することがあるので注意しよう。しかし、マッサージ自体は良いことなので週1~2回程度であれば問題なし。マッサージする際には摩擦を減らすためにオイルやジェルなどをたっぷりとつけたり、指圧マッサージにしたり、リンパだけ流すようにするなど工夫を取り入れるのが◎
肌トラブルを招くNG習慣⑦「日焼け止めを塗らない」
男性もスキンケアをするのが当たり前になった昨今だが、まだまだ日焼け止めを取り入れていない方は多いだろう。実は、我々が日々浴びている紫外線は肌の老化原因の8割にも及ぶと言われている。しかも蓄積して肌に悪影響を与えるため、紫外線対策アイテムは必ず取り入れたい。ちなみに、肌の内部にまで届いてしまうUV-A波は、曇りの日や窓のある室内にいる時でも微量ながら肌にダメージを与える。そのため、1日中家で過ごすという時でも、基本的には日焼け止めを塗っておくことを忘れずに。
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