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チャーチ「グラフトン」が人気の理由④「数々の職人技による機能性と装飾性」
武骨な雰囲気を醸し出すオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法
英国靴のお家芸とも言えるグッドイヤーウェルト製法。チャーチも当然ながら得意とする製法だが、グラフトンではその中でもオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法(360°グッドイヤーウェルト製法)と呼ばれる製法を採用している。つま先からカカトまでぐるりと一周ウェルトを巻いて縫い上げているのがオールアラウンドグッドイヤー製法で、カントリーシューズ顔負けの武骨な雰囲気を醸し出す。思いきり張り出したコバも実にチャーチらしいディティールだ。ゴツゴツとした雰囲気を持ちながらも、ラスト173の細いつま先とスマートな顔つきによってタウンシューズからスーツにも合わせられる許容範囲の広さを実現している。
コパをぐるりと一周するストームウェルト
ウェルトがL字形に縫合されているのは、ストームウェルトと呼ばれる意匠。アッパーとソールの隙間から雨などが浸入するのを防ぐ伝統的なカントリーシューズのディテールである。アッパー素材にポリッシュドバインダーカーフやグレインレザーを採用し、さらに外周をストームウェルトで保護することで、水のへの耐性をより強固なものにしているのだ。
特徴的な造形のヒール
ヒールまわりにもアウトステッチが施されていることから、必然的にヒールリフトも大ぶりに。ドレス志向の靴であればヒールリフトはできるだけ小さくしてエレガントに見せるものだが、グラフトンではヒールも無骨なカントリー風に仕上げている。それと相反してアッパー素材のカカト部分はコンサルなど通常のドレスシューズモデルに比べて浅めのフィッティング。そのためソールがかなりの大きさを占める特徴的な作りとなっている。
厚さ1cm程あるダブルソール
ダブルソールもカントリーシューズらしい仕様。分厚くなっているぶん水の侵入に強くなっており、たとえレザーソールの革底であってもよほど土砂降りの雨の中を歩かない限りヘタることはない。シングルソールよりも最初の履き心地こそ硬いものの、履き込むとシングルソール以上に中物のコルクへ足が沈み込んで馴染むようになる。
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