肩の筋肉である「三角筋」を効率的に鍛えるならダンベルを使ったトレーニングメニューがおすすめ。今回はパーソナルトレーナーの松浦泰山のレクチャーのもと、トレーニングの正しいフォームや効かせるコツを紹介!
2016年よりビヨンドジムの立ち上げスタッフとしてトレーナーの活動を開始。大阪・堀江店の店舗責任者を務める。2017年にはミスター・ジャパン コンテストにおいて頂点に立ち、その後独立。2022年10月に東京・立川にてワッフルジムを創業。お客様のニーズに応える筋トレメニューの提案に余念がない。
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肩の筋肉「三角筋」はどういう特徴がある?
三角筋とは、肩を覆っているアウターマッスルのこと。全身で3番目に大きい筋肉であり、上半身ではもっとも体積が大きい筋肉だ。主に肩関節を前後左右に動かす際に使われ、日常動作では腕を使ったほぼ全ての動きに関与している。そんな三角筋は前部・中部・後部の3つに分けられ、腕をどう動かすかによって使われる部位が変わるため、それぞれ鍛えるための種目も異なる。全体的に大きくしようと思ったら、最低でも2~3種目は組み合わせないとしっかり鍛えられないので、時間をかけてトレーニングしよう。
三角筋の前部を鍛えるとプレス系種目の強化にも繋がる
三角筋前部は、腕を下ろした状態から前方に上げるとき(屈曲動作)、水平方向に腕を後方から前方に動かすとき(水平内転)、上腕を内側に捻るとき(内旋)に使われる。このうち、屈曲動作と水平内転という動作は、腕を胸の前に押し出すときにも作用するため、大胸筋の種目であるベンチプレスやダンベルプレス、プッシュアップなどでも三角筋前部は強く関与する。「最近ベンチ伸び悩んできたなぁ」と思ったら、三角筋前部を鍛えるのも有効な手段だ。
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三角筋の中部を鍛えると逆三角形のシルエットが作りやすい
三角筋中部は、腕を横に上げるとき(肩関節外転)に使われる筋肉だ。肩のトレーニング以外ではあまり使われることはないが、鍛えることで肩の張り出しが生まれるため、肩幅が広がった逆三角形のシルエットを作れる。また、三角筋の中で一番大きい部位でもあるため、成果が現れやすいのも特徴だ。
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三角筋の後部を鍛えるとサイドとバックの見栄えが大きく変わる
三角筋後部は、腕を後ろに上げるとき(肩関節伸展)、水平方向に腕を前方から後方へと動かすとき(水平外転)、腕を外側に捻るとき(外旋)に使われる。他部位と比べると影は薄いが、鍛えることで横から見た時の肩の丸み、後ろから見た時の立体感が作れるなど見栄えに大きく関わるため、鍛えておいて損はないはずだ。三角筋後部をターゲットとする種目は少ないが、ラットプルダウンやローイングといった背中の種目でも多少は動員されるため、背中を鍛えるついでに三角筋後部のトレーニングをすると効率が良いと言われている。
筋トレ初心者が肩トレするときに注意すべきポイントは?
体積の大きな筋肉であるがゆえに重めのダンベルを選んでしまいがちだが、肩は故障しやすい部位であるため、安全性を考慮した重量を選ぶことが大事だ。上級者がやっているような高重量のダンベルをチーティングで持ち上げるようなやり方は、初心者が真似しても肩に効かないうえにケガをするリスクが高いので注意しよう。初心者のうちはしっかりコントロールできる3~5kg程度のダンベルで、丁寧なフォームを心がけることが大切だ。
ダンベルを使った肩の筋トレ6選!効かせるためのコツも紹介
ここからは、自宅でも出来るダンベルを使った肩の筋トレメニューを紹介。パーソナルトレーナーの泰山さんによる、効かせるためのアドバイスもぜひ参考にしてほしい。
三角筋前部に効く「フロントレイズ」
両手にダンベルを持ち、足を肩幅程度に開いてスタンバイ。背筋を伸ばして、手の甲を天井に向けながら腕を前方へと上げていく。肩と同じぐらいの高さまで上げたら、上げたときと同様の軌道でゆっくり下ろしていく。これを10~15回、3セットずつ繰り返していこう。
三角筋前部と中部に効く「ショルダープレス」
足を肩幅ほどに開き、両手にダンベルを持って耳の高さに上げておく。このとき、ダンベルの真下に肘が来るようにし、肩の直線上に肘が来るように調整する。そこから、頭上にダンベルを上げていく。肘を伸ばし切ると負荷が抜けるため、伸び切る手前で止め、下ろすときはコントロールしながらゆっくりと。これを10~15回3セット繰り返していこう。
三角筋前部と中部に効く「アーノルドプレス」
両手にダンベルを持ち、足を肩幅ほどに開く。手の平を身体に向け、口と同じ高さに合わせてダンベルをセットする。そこから手首を外側に回転させながらダンベルを頭上に持ち上げていく。肘を伸ばし切る手前で止め、上げた時と同じ軌道でゆっくりと下ろす。これを10~15回3セット繰り返していこう。
三角筋中部に効く「サイドレイズ」
両手にダンベルを持ち、背筋を伸ばしてスタンバイ。上半身が反らないように気をつけながら、肘を伸ばしたまま、ダンベルを横に上げていく。ダンベルを肩の高さまで上げたら、コントロールしながらゆっくり下ろす。この動作を10~15回3セット繰り返していこう。
三角筋中部に効く「アップライトロウ」
背筋を伸ばして立ち、両手にダンベルを持って肩幅より手幅を狭くしてスタンバイ。そこから肘を引き上げるようなイメージで、身体に沿うようにダンベルを持ち上げる。アゴ近くまで持ち上げたら、コントロールしながらゆっくりと下ろしていく。この動作を10~15回3セット繰り返していこう。
三角筋後部に効く「リアレイズ」
両手にダンベルを持ち、足を肩幅程度に開く。腰を引いて身体を倒し、背中を丸めてスタンバイ。その姿勢をキープしたまま、肘を少し曲げてダンベルを上げていく。下ろす時もダンベルをしっかりコントロールすることを意識しよう。これを10~15回3セット繰り返していく。
自宅トレにおすすめのダンベルを紹介!
最後に、紹介したトレーニングを行う際に欠かせないダンベルのおすすめを紹介。
ダンベルおすすめ①「Umi(ウミ) ダンベルセット」
Amazonブランド「ウミ」よりシンプルなダンベルセットを紹介。ネオプレンコーティング製で耐水性と耐久性に優れており、かつ汗をかいていても滑りにくいので安心して使える。
ダンベルおすすめ②「Wout バーベルにもなるダンベル」
肩トレ以外にも様々なトレーニングにチャレンジしてみたい!という方には、バーベルとして使うことも可能なダンベルがおすすめだ。Woutのバーベルにもなるダンベルは類似商品と比較してリーズナブルで、使い勝手に優れていると高評価を得ている。素材にはポリエチレンを採用しており、床が傷つきにくいのも嬉しいポイントだ。
ダンベルおすすめ③「4WD 可変式ダンベル」
ジムでは1~40kgまでダンベルが揃っているため、鍛える部位によって使い分けることが可能だが、自宅に重さ違いのダンベルをずらりと揃えるのはあまり現実的でなく「肩トレには丁度いいけど、胸トレだと物足りない」ということも往々にしてある。そこでおすすめしたいのが可変式のダンベルだ。4WDの商品はダンベル1つで2.5kg~24kgまで15段階で調整できるため、部位によっての使い分けができ、場所も取らない。家族と共有で使いたいという場合にも便利だ。