腰痛に効く筋トレ5選!自宅で出来る簡単なトレーニングを紹介

Share

腰痛に効く筋トレ5選!自宅で出来る簡単なトレーニングを紹介

“腰痛に効く”と聞くと整体やストレッチを思い浮かべるが、実は筋力トレーニングも有効な手段。今回は、パーソナルトレーナー・松浦泰山さんに、自宅でも簡単に出来る「腰痛に効く筋トレ」を教えて頂いた!

監修
松浦 泰山さん

2016年よりビヨンドジムの立ち上げスタッフとしてトレーナーの活動を開始。大阪・堀江店の店舗責任者を務める。2017年にはミスター・ジャパン コンテストにおいて頂点に立ち、その後独立。2022年10月に東京・立川にてワッフルジムを創業。お客様のニーズに応える筋トレメニューの提案に余念がない。

腰痛の緩和に筋トレが有効な理由とは?

腰痛の原因はさまざまだが、主には悪い姿勢や同じ動作の繰り返し、ストレスといった要素が複合的に影響して生じると言われている。悪い姿勢をとると腰へダメージを与え、同じ動作を繰り返していると関節の動きが悪くなり、ストレスによって無意識に筋肉が強張って血流が悪くなり、その結果として腰痛を招いてしまう。筋トレをすることで、鍛えられた筋肉が天然のコルセットの役割を果たし、普段しないような動作によって関節の可動域を広げられるほか、血流アップとストレス解消が期待できる。これらの理由から、腰痛の緩和に筋トレは有効だと言われているのだ。

ちなみに、腰痛の種類は「特異的腰痛」と「非特異的腰痛」の2つに大別される。特異的腰痛とは、椎間板ヘルニアなど原因を特定できる腰痛のこと。その一方で非特異的腰痛は、腰痛を抱える8割以上の方に当てはまると言われるが、検査をしても痛みの原因となる明らかな異常や病気が認められない腰痛のことを指す。基本的に筋トレで改善できるのは非特異的腰痛であるため、もし腰が痛いだけでなく足が痛かったり痺れたりする場合には、すぐに医師の診察を受けることを推奨する。

筋トレをしてはいけないタイプの腰痛はある?

言うまでもないが、ぎっくり腰(急性腰痛)や急性型の椎間板ヘルニアなど、横になっていても痛みを感じる場合には筋トレをせずに安静に。また、筋トレを行っている最中もしくは終わった後に痛みが増すという場合もすぐさま休止することを勧める。しかし、筋トレ後に痛みが出る場合はやりすぎによって痛みが生じている可能性も少なくないため、回数や可動域などを調節して筋トレすることで腰痛が改善されるケースも。もしセルフトレーニングが不安な場合には、整体師やプロのパーソナルトレーナーの指導のもと行うのがおすすめだ。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ5選!

ここからは、パーソナルトレーナー・松浦泰山さんによる腰痛の改善・予防に有効な筋トレを紹介。すでに腰痛が生じている場合や運動すること自体が久しぶりの場合は、いきなり無理をせず徐々に回数や種目を増やしていくのが◎ もしトレーニングによって痛みが強まったり、腰痛以外の症状が現れるようであれば、すぐに中止しよう。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ①「プランク(フロントブリッジ)」

お腹周りを引き締めるトレーニングとして有名なプランク。背骨に沿うようについている脊柱起立筋、シックスパックでお馴染みの腹直筋、腹部のインナーマッスルである腹横筋を鍛えられる。まさに天然のコルセットを作るのにうってつけな種目だが、その一方で、フォームが乱れると腰を痛める恐れもあるので要注意。反り腰になりやすい方は、骨盤をゆるめて後傾させる意識でトレーニングするのがおすすめだ。

プランクのやり方は非常に簡単で、うつ伏せの状態から肘をついて身体を持ち上げ、一直線になるようにフォームを整えて数秒ほどキープするだけ。お腹に効かせることを意識して、お尻を気持ち上に持ち上げるようなイメージを持つと安定したフォームが作りやすい。初めて行う場合は20秒ほどから始め、慣れてきたら30秒、1分というようにキープする時間を徐々に増やしていくのがおすすめ。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ②「ヒップリフト」

お尻を構成する筋肉の中でもっとも大きい大臀筋。この大臀筋の筋力が弱っていると骨盤が後傾しやすくなり、それによって歩く衝撃などがダイレクトに腰へと伝わって腰痛が生じるため、腰痛対策をするなら大臀筋の強化は欠かせない。ここで紹介するヒップリフトは、そんな大臀筋をメインで鍛えられるだけでなく、サブ的に脊柱起立筋など腰回りの筋肉も強化できる優れた種目。ボディメイクするにもおすすめなので、ぜひ取り入れてみてほしい。

仰向けの姿勢から膝が90度になるように立て、両手は手のひらが下になるように横に添える。このとき、足の幅は拳一個分ほどに開いておき、つま先を少し外側に向け、地面にカカトがしっかり着いているようにしよう。その姿勢から、足と肩甲骨で支えるようにしてお尻をグッと上に持ち上げる。持ち上げる際にはお尻を引き締めるイメージを持ち、上がりきったところで2秒ほどキープすると効く感覚が分かりやすい。目安は10回3セットだが、キツイ場合は回数やセット数を調整し、もし物足りない場合は骨盤の上に重りを乗せて強度を上げよう。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ③「ルーマニアンデッドリフト」

ルーマニアンデッドリフトは、重りを持って膝を軽く曲げて前屈をするような種目で、腿裏の筋肉であるハムストリングスとお尻の大臀筋を鍛えられる。また、股関節の機能性を高められるのもこの種目のメリット。骨盤と腰椎の安定性やハムストリングスの柔軟性を向上でき、それによって腰部の緊張が低下することで腰痛の改善と予防に繋がると言われている。

両手にダンベルを持ち、肩幅より少し狭く足を開く。膝を軽く曲げて骨盤を前傾させ、胸をグッと張ったら、つま先に向けてダンベルを下ろすイメージで上半身を倒していく。このとき、常に高い位置にお尻をキープすることが大事であるため、膝を曲げすぎないように注意。もし身体が硬い場合は、無理せず下ろせるところまででOK。10回3セットを目標にしつつ、ダンベルの重さで強度の調節をしよう。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ④「ヒップアブダクション」

アブダクションは、大臀筋と同じく臀部の筋肉である中臀筋をメインで鍛えられる種目だ。大臀筋は前後の動きに関与する筋肉である一方、中臀筋は左右の動きに関与しており、立ち姿勢において身体が左右にぶれないよう骨盤周囲を固定する役割をもっている。この中臀筋の筋力が低下していると股関節の動きが悪くなり腰痛を招くことがあるため、ヒップアブダクションで中臀筋を鍛えて腰痛を予防しよう。

横向きに寝そべり、上側の足は膝を伸ばし、下側の足は軽く曲げておく。そして下側の腕は曲げて頭を固定させ、上側の手は地面につけて身体が安定するようにスタンバイ。この姿勢をキープしたまま、上側の足だけをゆっくり上下させていく。上に持ち上げた際にお尻を引き締めるイメージを持つことが大事で、つま先を外側に向けておくと中臀筋が収縮しやすくなる。まずは10回3セットを目標にし、無理しない程度に週1~2ほど行うのがおすすめだ。

腰痛の改善・予防に有効な筋トレ⑤「スクワット」

最後に紹介するのは、言わずと知れた筋トレであるスクワット。下半身の筋肉ほぼ全てを鍛えられる種目で、かなり多くの筋肉を動員することから、腰痛の原因の一つである血行不良の改善に有効だと言われている。また、なるべく身体を起こした状態で行うことで、お腹周りにもアプローチ可能。ただし、間違えたフォームで続けてしまうと腰痛が悪化する恐れもあるので、正しいフォームをマスターすることが先決だ。

 

両手にダンベルを持ち、両足は肩幅程度に開いてつま先をやや外側に向けて直立する。このとき、ダンベルを上に持ち上げると腰が反ってしまいやすくなるため、両手は下ろしたままにしておく。そして、しっかり胸を張った状態で、椅子に座るようなイメージでお尻を少し引きながら身体を下ろしていく。なるべく多くの筋肉を使いたいため、基本的には太ももと床が並行になるまでしゃがみ込むのが良いが、身体が硬い方や腰痛持ちの場合は無理のない範囲で動かし、慣れてきたら可動域を広げていこう。この種目も10回3セットを目標にしつつ、物足りなさを覚えたらダンベルの重量を増やすなどして強度の調整を。

Follow us !

会員登録して
OTOKOMAEメールマガジンを受け取ろう

会員登録する