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ガジアーノ&ガーリングの革靴に秘められる”ビスポーク”要素
”まるでビスポーク(オーダーメイド)靴かのよう”とも称されるガジアーノ&ガーリングの革靴の魅力は、圧倒的なデザイン力とそれを実現する技術力にある。このブランドの靴は一つひとつのディティールに既成靴らしからぬこだわりを追求することで、従来の英国靴のような伝統的だが横一線とも言える常識に風穴を開けたのだ。
ガジアーノ&ガーリングの革靴に秘められる”ビスポーク”要素①「コバを抑えたウェストのシェイプと”フィドルバック”」
英国靴の代名詞であるグッドイヤーウェルト製法。中底・アッパー・コバをすくい縫いしたあとにアウトソールを出し縫いするこの製法は、優れた耐久性で高級紳士靴の標準仕様とも言える。実用性の高さにおいてこの製法の右に出るものはないが、外見上の特徴である”張り出されたコバ”を美しく思わない人がいるのも事実。ガジアーノ&ガーリングの革靴は、グッドイヤーウェルト製法を採用しているにもかかわらず、手作業の工程を増やすことによってコバの張り出しを極限まで抑えているのが特徴。中でも秀逸なのがウェスト(土踏まず部分)のシェイプで、およそ既成靴とは思えない、丁寧に絞り込まれたウェストは”フィドルバック”という仕様を採用している。
えぐれたという表現が適切かのような、くびれのあるウェストが特徴の”ベヴェルドウェスト”はビスポーク靴の中でもとりわけ人気の高い仕様だが、ガジアーノ&ガーリングのフィドルバックはそのベヴェルドウェストをさらにつまみ上げたような立体的でエレガントなものに昇華。「フィドル(バイオリン)」の名が現すとおり、色気に溢れた美しい見た目もさることながら、足裏にしっかりとフィットした安易感のある履き心地も魅力。他ブランドの既成靴ではまずお目にかかれない、ガジアーノ&ガーリングならではの意匠である。
ガジアーノ&ガーリングの革靴に秘められる”ビスポーク”要素②「小ぶりなヒールカップと”ピッチドヒール”」
張り出しを抑えたコバは、ガジアーノ&ガーリングの革靴を従来の英国靴よりもエレガントに見せるが、それに加えて小さめのヒールカップも英国靴では珍しい要素。さらにこのヒールカップに”ピッチドヒール”を組み合わせることで、よりエレガントさに磨きをかけている。垂直にストンと落ちる通常のヒールと違い、若干のカーブを描きながら角度をつけて落ちるピッチドヒール。履く者の脚を美しく見せるこの意匠は、やはり本来ビスポーク靴に採用される類のものである。
ガジアーノ&ガーリングの革靴に秘められる”ビスポーク”要素③「ステッチ技術とアッパーのデザイン」
フィドルバックのウェストやピッチドヒールは多くの革靴愛好家を唸らせるが、最も大衆の目に触れるアッパーはそれ以上のこだわりを感じさせる。人気作のUチップモデルやローファーのモカには、ライトアングルステッチやシャドウステッチのような高度な技術をふんだんに使用。アッパーのデザインは、ストレートチップやウィングチップのようなスタンダードなもの以外に、最近では珍しいひし形のトゥステッチを施したダイヤモンドチップのモデルも存在。素材はフランスやイタリア、ポーランドなどの超一流皮革を厳選し、それぞれのモデルの魅力を最大限引き出すものを採用している。定番のカーフレザーはもちろん、高級感溢れるパテントレザーのモデルも魅力的だ。
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