時代の流れによって衣料品開発にハイテク技術が使われるようになっても、革靴だけはシンプルに縫製技術や素材の目利きなどが品質を左右する。多くの老舗ブランドが今なお第一線で活躍しているのは、それだけ靴作りに伝統的な技術やノウハウが必要とされているからに他ならない。また、歴史あるブランドが手がける革靴には、一足一足に「ストーリー」が秘められているものである。今回は、「50年以上の歴史を持つ革靴ブランド」にフォーカスし、その魅力や定番アイテムを歴史の長いブランド順に紹介!
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伝統革靴ブランド「Tricker’s(トリッカーズ)」1829年創業
1829年創業のトリッカーズ。このブランドが居を構えるノーサンプトンは、英国靴産業の中心地として有名な街。トリッカーズは、現存するノーサンプトン最古の老舗ファクトリーである。革靴業界に遺した功績は数知れないが、最も有名なのがカントリーブーツ。元々労働靴に施されていた装飾を紳士が履くための革靴に取り込み、カントリーブーツ(シューズ)という新たな分野を定着させたのである。ブローグシューズなどの装飾美だけでなく、履き心地においてもトップレベル。その品質の高さは、多くを語らずとも180年にわたる歴史が充分証明している。
トリッカーズ「外羽根ウイングチップ Bourton」
トリッカーズを代表する人気のウイングチップシューズ、バートン。トゥに配されたメダリオン、パーフォレーションやピンキングなどの装飾美は、このブランドこそ元祖である。惚れ惚れする装飾や色合いだが、履けば履くほど味わい深くなるのもトリッカーズの魅力。重厚なダブルレザーソールでタフに歩けるのも強みだ。
伝統革靴ブランド「Johnston & Murphy(ジョンストンアンドマーフィー)」1850年創業
1850年創業のジョンストンアンドマーフィーは、イギリスからの移民である靴職人ウィリアム・ダドレーがニュージャージー州に店を構えたことが始まり。ブランド設立と同じ年、フィルモア元大統領に靴を製作して以来160年以上に渡り歴代大統領の靴制作を手がけてきた。1884年、ジェイムス・ジョンストンとウィリアム・マーフィーの二人が経営者になったことで、現在のブランド名となる。
ジョンストンアンドマーフィー「内羽根ストレートチップ」
朴訥とした表情の、お手本のようなオックスフォードキャップトゥ。端正なラウンドトゥに乱れのないステッチ、控えめなコバなど、シンプルながら細かい仕事ぶりが窺える。ビジネスユースに欠かせない一足だ。
伝統革靴ブランド「Bettanin & Venturi(ベッタニン&ヴェントゥーリ)」1850年創業
ベッタニン&ヴェントゥーリは、1850年創業のイタリア随一の老舗シューメーカー。古都ヴェローナに本拠を置き、現在は4代目のジュゼッペ・ベッタニン氏を中心に息子と共に伝統のハンドメイドシューズを手がけている。近年ではイタリアの3大靴職人にも数えられるベッタニン氏は、日本で言うところの国宝級の職人。「神の手をもつ男」とも称賛され、ミラノ大学では伝統の職人技としてベッタニン氏の靴づくりが教科書になっている。
ベッタニン&ヴェントゥーリ「コインローファー Hydro Jasper-1」
英国調のラストにイタリアの感性を加えたコインローファー。クラシックなシルエットに、ベッタニン&ヴェントゥーリのお家芸でもあるグッドイヤーフレックス製法で底付け。堅牢な耐久性と軽快な履き心地を実現している。グッドイヤーウェルト製法と異なり、履き始めから柔らかく履きやすいのがメリット。レザーソールに配されたエンボスのブランドロゴも◎
伝統革靴ブランド「John Lobb(ジョン・ロブ)」1866年創業
1866年にロンドンで創業したジョン・ロブ。美しさ、品質ともに世界最高峰で、”革靴界の王様””キング・オブ・シューズ”として名を轟かせている。ジョン・ロブは厳密には2派に枝分かれしており、ひとつはロンドンのジョン・ロブ(ロブロンドン)。こちらはビスポーク専門店として創業家から続く伝統技術を受け継いでいる。もうひとつがエルメス主導のもと展開するジョン・ロブ・パリ(ロブパリ)で、日本を含めショップで目にするジョン・ロブの既成靴は全てロブパリのもの。本店こそパリにあるが、ジョン・ロブの既成靴は英国ノーザンプトンにある自社工場にてグッドイヤーウェルト製法で製造されている。
ジョン・ロブ「ダブルモンクストラップ WILLIAM2」
ジョン・ロブ・パリは、数々の伝説的なモデルを世に送り出している。中でもウィリアムは、今では多くのブランドが当たり前のように製造しているダブルモンクストラップの元祖となったモデル。1945年、当時のジョン・ロブ・パリの当主であったウィリアム・ロブ氏が、ウィンザー公の注文に応えるかたちで生み出したのが始まりだ。飛行士のアビエイターブーツがデザインの元になっており、そのデザインは知的で高貴な雰囲気を醸し出す。ちなみにWILLIAMはトゥの一文字が機械縫い、WILLIAM2はハンドステッチで縫われている。
伝統革靴ブランド「GRENSON(グレンソン)」1866年創業
1866年にウィリアム・グリーン氏により創業したグレンソン。ラシュデンという町で靴作りをスタートし、アメリカの名作映画への衣装提供などで知名度を上げていった。全ての靴はグッドイヤーウェルト製法を使用しており、生産を大きく4部門に分けて、熟練した技術を持つ職人により3週間をかけて丁寧に作り込まれている。
グレンソン「外羽根ウイングチップ Archie」
フルブローグのアーチーは、グレンソンのハイグレードライン”G2”で展開されているモデル。アッパーに施された大ぶりのパーフォレーションとメダリオンが特徴的で、クラシックなシルエットもグレンソンならでは。厚みのあるレザーソールはあえてカラーを施さないことで、アッパーに負けない存在感を放つ。ラフになりすぎず、優雅で重厚感のある足元を演出する。
伝統革靴ブランド「otsuka(大塚製靴)」1872年創業
大塚製靴は1872年(明治5年)に創業された日本の革靴ブランド。西洋靴という新しい文化を日本に定着させ、日本人の足に合った靴を追求してきた。明治22年に開催されたパリ万国博覧会では、大塚製靴が出品した靴が銀牌の栄誉に輝く。皇室向けのビスポークシューズを手がけることでも知られる日本が誇る老舗ブランドだ。現在も技術の研鑽や素材の改良に努め、さまざまな快適歩行機能を搭載。伝統技術を守りつつ、トレンドを巧みに取り入れた靴でビジネスシーンからオフタイムまで履ける製品を展開している。このブランドの140年あまりの歩みは、そのまま日本のドレスシューズの歴史といっても大げさではない。
オーツカ「内羽根ウイングチップ OT-1100」
日本人特有の丁寧なモノづくりの精神が如実に表れるフルブローグシューズ。見た目の華やかさだけでなく、秘伝の足なり形状のラストによって、立体的な中底を実現。3Dに立体化された内部構造が、日本人の足に驚くほどフィットする。吸湿や放湿にも優れており、長時間の歩行にも最適。踵部分は凹型に成型され、他にはないホールド感を体感できる。140年を越える大塚製靴の歴史の賜物と言える逸品。
伝統革靴ブランド「Church’s(チャーチ)」1873年創業
1873年にノーザンプトンのメープル・ストリートに小さな工房を開いたのが始まりのチャーチ。この当時の靴は左右の区別がない形をしていたが、チャーチは初めて左右の区別がある靴を製造し、サイズ展開にもハーフサイズを取り入れた。この革新的な発明によって、1881年にロンドンで行われた靴の展覧会では金賞を受賞。1965年にはエリザベス2世の訪問を受け、英国産業界で最高の名誉とされる「クイーンズ・アワード」を授与している。1足あたり8週間の時間をかけ、250に及ぶ工程を経て製造。世界展開も積極的で、現在日本においてもトリッカーズやクロケット&ジョーンズに並んで屈指の人気を誇る英国ブランドだ。
チャーチ「内羽根ストレートチップ CONSUL」
コンサルは、チャーチの代表的な内羽根ストレートチップ。シンプルながら存在感のある佇まいは、“領事”という名に相応しい。ラストは角ばりすぎず、丸すぎないバランスの良いトゥが特徴。現代人の足型を考えた「#173」ラストは、時代に左右されないショートノーズなフォルムが実に上品。汎用性の高い内羽根ストレートチップということもあり、最初に買うべき英国クラシックシューズの入門編として絶大な人気を誇る。
伝統革靴ブランド「CROCKETT & JONES(クロケット&ジョーンズ)」1879年創業
クロケット&ジョーンズは、1879年に創業した英国を代表するノーサンプトンのシューズブランド。140年近く存続するメーカーだが、その大半は他メーカーの下請けとして靴を製造するOEMファクトリーとしての歴史である。その技術力は同業者にも知れ渡っており、一時期はあのジョン・ロブ・パリのOEM生産も手がけていたほど。あらゆる一流ブランドの靴を製造していたことから、豊富なバリエーションのラストを保有しているのも強み。1980年代後半からは自社ブランドにも本格的に注力するようになり、伝統的な靴作りの姿勢は変えずに、現代に合わせた新たなクラシックを提案している。
クロケット&ジョーンズ「ダブルモンクストラップ LOWNDES」
ロウンズは、クロケット&ジョーンズ特有の美しいシルエットが魅力のダブルモンクストラップシューズ。英国靴でありながらやや長めのロングノーズとスクエア気味のチゼルトゥ、小ぶりなヒールカップでモダンな雰囲気を漂わせる。エッジの効いたラスト「#348」のシルエットとシンプルなダブルモンクのデザインが絶妙な調和を生み出している。
伝統革靴ブランド「BARKER(バーカー)」1880年創業
1880年に創業した英国ノーザンプトンの老舗シューズブランド、バーカー。創業者を含め、たった3人の靴職人からこのブランドの歴史は始まった。1905年には3人の息子とともにノーザンプトンのステーションロードに小さなファクトリーを建設。以降、ファミリービジネスでブランドを大きく成長させた。堅実なグッドイヤーウェルト製法の革靴ながら、英国靴の中では比較的安価な価格設定であることから幅広い層からの人気を獲得している。
バーカー「内羽根ウイングチップ Newport」
ニューポートは、バーカーの高級ライン”PROFESSIONAL COLLECTION”の一足。カジュアルシーンやビジネスシーンでも使えるウィングチップで、内羽根式のためどんなスタイルにも合わせやすい。繊細なメダリオンディテールが映えるエレガントな逸品だ。
伝統革靴ブランド「Alden(オールデン)」1884年創業
革靴ファンでなくても名前だけは知っている人も多いオールデン。1884年、マサチューセッツ州ミドルボロウに、チャールズ・H・オールデンによって設立されたのが起源である。足に問題を抱えた人も快適に履くことのできる医療用矯正靴の分野を開拓したことで、アメリカ既成靴の最高峰ブランドとして知られることとなった。コードバンを始めとする素材の厳選やフィット感の優れた靴製造で、世界中の男たちが憧れるシューブランドだ。
オールデン「外羽根ウイングチップ」
クラシックなドレスシューズなども手がけるオールデンだが、やはりアメトラ調のウイングチップが象徴的。重厚なトリプルソールとバーガンディカラーがラギッドな雰囲気を漂わせる。装飾的ながら、すっきりとしたサイドラインがオールデンならでは。
伝統革靴ブランド「CHEANEY(チーニー)」1886年創業
ジョセフ・チーニーによって1886年に設立されたチーニー。1964年にチャーチの傘下に入ったことから、長らくチーニーの弟的ブランドとして認識されてきた。その後チャーチとともにプラダに買収されるも、2009年に独立。現在はチャーチ創業一族主導のもと、伝統的な英国靴を展開。1足に160以上という長い行程をかける靴作りとトレンドも巧みに取り入れたチーニーの靴は、近年注目度を高めている。
チーニー「シングルモンクストラップ WALTER」
ウォルターは、チーニーのクラシックコレクションから展開されているシングルモンクストラップシューズ。「#6184」という古くからあるクラシックな木型を使用しており、クラシック回帰の昨今に相応しい仕上がりとなっている。アッパーには上質なボックスカーフを採用。頑強なグッドイヤーウェルト製法で足馴染みにも優れている。
伝統革靴ブランド「EDWARD GREEN(エドワードグリーン)」1890年創業
創業者エドワード・グリーン氏が3人の息子とともに1890年に設立したエドワードグリーン。類まれなる職人技で瞬く間に世界屈指の知名度を誇るシューメーカーへと成長した。靴の一つひとつに最高級品質のカーフスキンを使い、手作業を多く取り入れた伝統的な靴製造が特徴。創業以来「でき得る限りの上質を求める」という精神に基づき、同業の靴職人でさえ唸らせる製品を手がけ続けている。
エドワードグリーン「内羽根ストレートチップ CHELSEA」
エドワードグリーンを代表する内羽根ストレートチップ、チェルシー。世界中のキャップトゥの象徴的存在といっても過言ではない一足だ。ラストはシャープな見た目の「#915E」を採用。このブランドの基本ラストである木型「#202」の丸みを帯びたフォルムとは対照的な、華を添えるかのような流麗さを取り入れている。デキる男のフォーマルシーンにはなくてはならない名作。
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伝統革靴ブランド「YANKO(ヤンコ)」1890年創業
ヤンコはホセ・アルバラデホ氏が創立したスペインのシューズブランド。自社一貫製造にこだわり、スペインのマヨルカ島で120年以上も靴作りを追求してきた。前の半分がラバー、後ろ半分がレザーのソールでできて「ヨークソール(複合ソール)」のパイオニアブランドとしても知られている。スペインの靴製造を世界レベルに格上げした立役者だ。
ヤンコ「外羽根Uチップ」
かつて絶大な人気を誇った「アトランタ」というモデルを復刻させた外羽根Uチップ。中底には練りコルクをふんだんに使用しており、履き込むほどにクッション材のコルクが自分の足型に沈み込み、抜群の履き心地を堪能できる。凹凸のあるタンクソールを組み合わせたヨークソールも機能性抜群。仕上げ工程には熟練した職人によるクリーム仕上げが施されている。
伝統革靴ブランド「J.M. Weston(ジェイエムウエストン)」1891年創業
1891年、フランスでエドワール・ブランシャールが創業したジェイエムウエストン。創業者の息子がアメリカに留学した際にグッドイヤーウェルト製法を習得し、以降堅実で機能性の高いシューズを手がける。「超低適植物性革なめし」と言われる伝統的な革なめしの工程を持っているほか、モダナイズされたデザインの靴で、フレンチトラッドを代表する靴ブランドとして名声を広めている。
ジェイエムウエストン「シグニチャーローファー180」
シグニチャーローファー180は、コインローファーの王様とも呼べる存在。最高級のレザーを使ったアッパーは、アメリカ製のローファーとはひと味違った端正なルックスを備えている。足に馴染んだあとの極上のフィット感や経年変化による革の風合いなど、あらゆる意味で伝説的な一足である。
お問い合わせ:03-6805-1691(ジェイエムウエストン 青山店)
【関連記事】J.M. WESTONの180 シグニチャーローファー↓
伝統革靴ブランド「AlfredSargent(アルフレッドサージェント)」1899年創業
1899年にノーサンプトンで創業されたアルフレッドサージェント。現経営者のポールとアンドリューのサージェント兄弟に至るまで、一世紀以上にわたってファミリービジネスを継続させている。一流の技術力を持ち、自社ブランドの製品のほかラルフ・ローレンやポール・スミスなど、多くのデザイナーの靴も製造。コストパフォーマンスに優れているのも人気がある理由だ。
アルフレッドサージェント「セミブローグ EDGAR」
エドガーは、汎用性の高いセミブローグモデル。伝統的なグッドイヤーウェルト製法で作られており、長年に渡って愛用できる一足だ。セミブローグ自体あらゆるメーカーが製造しているデザインだが、メダリオンの大きさ一つとっても品のある佇まいはアルフレッドサージェントだからこそ成せるわざ。
伝統革靴ブランド「REGAL(リーガル)」1902年創業
1902年(明治35年)に誕生した日本製靴株式会社が前身のリーガル。100年以上に渡り、日本の靴文化を支えてきた。革靴先進国である英国の製法を積極的に取り入れた靴作りは、足に良く、疲れないというメリットから高い評価を獲得。日本のビジネスマンの定番ブランドとして定着している。近年ではデザイン面でも進化を遂げており、他国のブランドと較べても遜色ないほどのクオリティを誇る。
リーガル「外羽根Uチップ」
日本のビジネスシーンに適応するUチップの一足。スタイリッシュでエッジのきいたスクエアラストのシルエットが特徴だ。スーツスタイルはもちろん、ジャケパンスタイルでも活躍が期待できる。艶やかなアッパレザーの質感も素晴らしい。
伝統革靴ブランド「Paraboot(パラブーツ)」1908年創業
1908年にレミー・リシャールポンヴェールによって設立されたフランスブランドのパラブーツ。1926年、ラテックスという天然ゴム素材を見つけたことでブランドの転機が訪れる。レザーソールが当たり前だった時代に、画期的なラバーソールを世界で初めて生み出したのである。以降、シャンボードやミカエルといったアイコニックなモデルを次々と生み出し、フランスを代表するブランドに。一足の靴を作るのに150以上の工程が存在。年間35万足もの靴を、200人もの熟練した職人たちが作っている。
パラブーツ「外羽根Uチップ CHAMBORD」
Uチップの定番、シャンボード。オリジナルのラバーソールを頑強なグッドイヤーウェルト製法で縫合した、独創的なシルエットが魅了の傑作だ。アッパーには、オイルをたっぷりと染み込ませたレザーを採用。撥水力にも長け、シーンを問わず履きこなせる。
伝統革靴ブランド「JALAN SRIWIJAYA(ジャラン・スリウァヤ)」1919年創業
1919年、テデ・チャンドラ氏が設立したインドネシアの靴工場が起源のジャラン・スリウァヤ。フランスで皮革生産ノウハウを、英国で製法を学び、現在の礎を築く。多くのブランドの下請け生産を手がけたことから、技術力は世界でもトップレベル。価格に見合わないクオリティーとスペックで年々注目度を上げているブランドだ。
ジャラン・スリウァヤ「ダブルモンクストラップ」
品の良さを漂わせるダブルモンクストラップ。アッパー素材には、ジョン・ロブなども採用しているフランス「デュプイ」社のカーフレザーを使用。製法もハイレベルで、アッパーとウェルト、インソールを手作業によるすくい縫いで縫い合わせるハンドウェルテッド・グッドイヤー製法で仕上げている。ラスト「#11120」はスマートなラウンドトゥタイプで、スタイリッシュな足元を演出。
伝統革靴ブランド「Allen Edmonds(アレン・エドモンズ)」1922年創業
1922年にアメリカで創業されたアレンエドモンズ。歴代大統領御用達ブランドとして世界の靴愛好家から愛されている。設立当初から履き心地のいい靴として評判を呼び、アメリカ国内だけでなくヨーロッパやアジアでも一流ブランドとしての地位を確立。360度グッドイヤーウェルト製法など独自の造りを徹底し、数多くのセレブも愛用している。
アレン・エドモンズ「パンチドキャップトゥ Fifth Avenue」
アレンエドモンズの代表作パークアベニューは、歴代アメリカ大統領が初登庁するときに履く靴としても知られている。一般的なグッドイヤーウェルト製法と異なり、サイドからカカト周りまで施される360度グッドイヤーウェルト製法の履き心地は秀逸。小ぶりなパーフォレーションが高貴な品格を漂わせる。
伝統革靴ブランド「A TESTONI(ア・テストーニ)」1929年創業
ア・テストーニは、1929年にイタリアのボローニャにて創業したシューズメーカー。ブランド名は昔から靴職人をしていた家系に生まれたアメデオ・テストーニの名に由来する。独自に編み出された「ボロネーゼ製法」などの技術で、袋状に包み込むようなフィッティングを実現。デザインにおいても、イタリア靴の象徴とも言われている。
ア・テストーニ「外羽根プレーントゥ」
高級ディアスキンをアッパーに採用した独特の質感を持つ外羽根プレーントゥ。シャープなラウンドトゥシルエットで、スーツスタイルにぴったりの仕上がりとなっている。プレーントゥというシンプルなデザインが、レザーの美しさを際立たせる。
伝統革靴ブランド「MAGNANNI(マグナーニ)」1954年創業
マグナーニは1954年創業の、スペインのシューズブランド。マッケイ製法のバリエーションのひとつでもある「ボロネーゼ製法」を得意とする、世界的にも珍しい技術を持ったファクトリーだ。アッパーとライナーの密着度が高く、柔らかい履き心地とフィット感を実現。「色の魔術師」とも謳われるハンドフィニッシュの色入れも有名。
マグナーニ「ホールカットメダリオン」
遠目にはセミブローグのようにも見えるホールカットシューズ。一枚革のアッパーにステッチは無く、アデレードの羽根回りとストレートチップをメダリオンで表現している。美しいブラウンの色味は、お家芸のハンドフィニッシュで色入れが施されている。
伝統革靴ブランド「ENZO BONAFE(エンツォボナフェ)」1963年創業
エンツォボナフェは、1963年に創立されたブランド。同じイタリアブランドであるア・テストーニで靴作りの修行と経験を積んだ後、創業者が自らの名前をブランド名にした靴作りを開始したのがルーツだ。およそ50年という歴史は靴ブランドのなかでは浅い部類だが、高いクオリティと靴作りに対する真摯な姿勢は老舗と比較しても遜色なし。前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世などヨーロッパ各国のVIPもこのブランドの靴を愛用している。
エンツォ・ボナフェ「シングルモンクストラップ」
グッドイヤー・ア・マーノ(九分仕立て)製法で作り上げられた高品質なシングルモンクストラップシューズ。アッパーにはフランス・デュプイ社製レザーを採用している。アウトソールも本革仕様で、通気性や吸湿性優れているのが特徴。素材、製法ともにハイスペックな一足だ。
伝統革靴ブランド「SILVANO SASSETTI (シルバノ・サセッティ)」1964年創業
1964年、イタリアのモンテ・サン・ピエトランジェリにて創業されたシルバノ・サセッティ。豊富な経験から、独自製法である「グッドイヤーフレックス製法」を開発し、高品質な革靴を展開し続けている。常に新しい素材や木型を取り入れた商品開発にも余念がない。また、イタリアにおいて“最高の技術と精神を持ち合わせる職人”を指す、マエストロ・カルツォライオの継承者でもある。
シルバノ・サセッティ「内羽根ウイングチップ」
シルバノ・サセッティの代名詞でもあるグッドイヤーフレックス製法で仕立てられ、耐久性を保ちながら驚くほどの屈曲性を兼ね備えたウイングチップ。アッパーにはしなやかなイタリアンレザーを使用。ブローギングもステッチも実に丁寧で、足元を華やかに演出する。