英国老舗レザーブランド、ルイスレザーズ(Lewis Leathers)の魅力とは?

英国老舗レザーブランド、ルイスレザーズ(Lewis Leathers)の魅力とは?

レザージャケットの製造を開始以来、シドビシャスやポールマッカートニーなど多くのロックスターから愛され、時代を超えて男心を掴む英国のレザーブランドといえば「ルイスレザーズ(Lewis Leathers)」だ。今回は「ルイスレザーズ(Lewis Leathers)」にフォーカスして知られざる魅力や歴史、代表モデルについて紹介!pintify

ルイスレザーズとは?

英国を代表するレザーウェアブランド「ルイスレザーズ」。1892年に、ロンドンのグレート・ポートランド・ストリートに店を開き、洋服仕立業および、紳士オートスポーツであるフライング&モータリングのための防護服の作製ストックを始めたのが起源。モーターサイクルレース専門の衣服の製作に着手し始めたのは1926年だ。当時、出来て間もない航空産業の需要に応えるために、操縦席の極寒に耐える保温性に優れたレザーウェアの提供を開始している。第二次世界大戦時は、イギリス空軍「RAF」にフライングスーツやフライトジャケットなども供給していた。

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ルイスレザーズが爆発的人気を記録した1950年代

1930年代には英国でオートバイ産業が著しく発展し、革の持つ機能性と転倒時の摩擦に強い耐久性がライダー達に受け入れられはじめる。1940年代、ルイスレザーズは紳士服のノウハウを活かし、初めてオーダーメイドでレザージャケットの制作を開始している。50年代頃に入り、全てのレーシングライダー達がルイスレザーズのジャケットを着用。中でも、1950~1960年代に掛けてレース界のワールドチャンピオンが、ルイスレザーズを着用していたことから爆発的な人気を獲得している。

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ルイスレザーズのタグに魅力あり

ルイスレザーズのウィングロゴトレードマーク 「AVIAKIT」は、航空の意味を指す「AVIATION」と、装備の「KIT」を足して生まれた言葉だ。タグは年代ごとにデザインが変更されており、このタグにこだわりを持つファンも多い。中でも1960~1970年代のモデルはルイスレザーズジャケットの原点と言われ、オークションなどに高値で取引されることも。ファスナーなどの微妙な仕様の違いも、男心をくすぐる要素の一つだろう。

lewisleathers

現在は、1960年代のタグデザインを復刻した黒文字の「AVIAKIT」に「レッドウイング」が採用されている。ブランド創設初期のデザインは、更に「Lewis Leathers」と表記されたタグと「REAL HIDE」タグが施されていた。REALHIDEタグは現在、馬革(HORSEHIDE)のジャケットに取付けられている。

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ルイスレザーズのブロンクス誕生秘話

1960年代からは、パンク・ロックミュージシャンを始めとするアーティストの間でも人気を集めたルイスレザーズのジャケット。中でも、ロッカーズが手本にしたと言われているムービー「ワイルド・ワン(乱暴者)」のマーロン・ブランド氏は無視できない存在だ。1953年にアメリカで公開されたが、英国では反社会的な内容から10年間上映の禁止が告知され、マーロン・ブランド氏は、アメリカ”デュラブル製”のジャケットを着用した。

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英国の若者の多くがポスターやブロマイドを頼りにマーロン・ブランド氏のクールなスタイルを研究していたという。当時のイギリスには、ウェスト丈のジッパー付きモーターサイクル・レザージャケットが存在しておらず、要望に応えて、米国デザイナーのバド・ガンズ(Bud Ganz)氏がデザインしたレザージャケットを「BRONX(ブロンクス)」という名称でリリースしたのがルイスレザーズだ。ブロンクスジャケットの登場により、彼らはアウトローヒーローのような格好が出来るようになった。

BRONXモデル lewisleathers

ルイスレザーズを愛用するアーティスト「シド・ヴィシャス」

ルイスレザーズを愛用するアーティストの代名詞とも言える人物シド・ヴィシャス氏。英国で活動する「セックス・ピストルズ」というバンドのベーシストだ。ルイスレザーズの「ドミネーター」モデルの愛用者として有名な人物で、シンプルなデザインにスタッズやバッジを大量に付けてアレンジした「シドジャン」という言葉も生み出すほど。彼のハードなカスタムに惹かれてレザージャケットをカスタムするファンも多い。

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ルイスレザーズを愛用するアーティスト「ポール・マッカートニー」

最も成功したアーティストと言われるザ・ビートルズのポール・マッカートニー氏もルイスレザーズの愛用者の一人だ。ジョンレノン氏も着用していたことからも、ルイスレザーズの人気と品質の高さが伺える。ポールマッカートニー氏はルイスレザーズの「Bronx Jacket」を着用している。

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ルイスレザーズを愛用するアーティスト「アレックス・ターナー」

2002年、イングランドに位置するシェフィールド出身ロックバンドのアークティック・モンキーズ(Arctic Monkeys)のメンバーであるアレックス・ターナー氏。情景描写の豊かな歌詞が特徴で、ファーストアルバムでは全英150万枚の売上を記録したアーティストだ。彼もルイスレザーズを愛用しているアーティストの一人。ルイスレザーズの「Cyclone Jacket」を着用している。

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ルイスレザーズの復活劇

80年代に入りパンクムーブメントやロッカーズ文化衰退に引きづられるように、ルイスレザーズは黄金期の輝きを失う。80年代から90年代前半までは、廉価商品提供や買収において迷走を繰り返していたという意見もある。低迷期のルイスレザーズを救うべく、現ルイスレザーズの代表であるデリック・ハリス氏が元ルイスレザーズ代表のリチャード・ライオン氏に過去のモデルの復刻を実現するようオファーしたことから、ルイスレザーズ全盛期のレザージャケットが復活を果たした。

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ルイスレザーズのオーダーメイド

ルイスレザーズの原点は仕立て屋にあり、レザージャケットのオーダーメイドサービスの存在は魅力の一つだ。独自の技術による身体に沿った仕立ては、バイカーには必要不可欠な機能性と耐久性を最大限に引き出せる。あまりの人気ぶりに2014年一時オーダー受付を中止するなど、注文するファンが後を絶たない。現在は全販売店舗でオーダーが再開しているため、気になる方は一生モノのアイテムとして一度オーダーメイドを検討してみるのはいかがだろうか。

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現在、牛革は廃盤となっている。今後は馬革・羊革のみの取り扱いとなる点は無視出来ない。理由は二つ考えられ、一つは上質な牛革の調達が困難になったこと。もう一つは、時代により当時使用していた革は異なるが、黄金期と言われる60年代にSHEEP(羊)とHORSE(馬)が多数使用されていたことから、原点回帰の方針になったことだ。当時、COW(牛)素材はレーシングスーツなど、一部ハードな使用方法に特化したジャケットに主に使用されていた。

ルイスレザーズでオーダー出来るレザーのカラーリング

HORSE HIDE (馬革)は10種類:BLACK(黒) , BROWN(茶) , NAVY(紺)  , BLUE(青) , TURQUOISE BLUE(ターコイズ) , VINTAGE TURQUOISE BlUE(ヴィンテージターコイズ) , WHITE(白) , RED(赤) , YELLOW(黄色) , GREEN(緑)

SHEEPSKIN (羊革)は5種類:BLACK(黒) , BROWN(茶) , LIGHT BROWN(薄茶) , GREEN(緑) ,NAVY(紺)

ルイスレザーズはカスタムアイテムも展開

当時、時速100マイル(160km/h)以上で危険な公道レースを繰り広げるカフェ・レーサー乗りの暴走族、後にロッカーズへと発展して行く“トンナップ・ボーイズ”の間でたちまち大人気になったというルイスレザーズ。1950年代より、それぞれが個性を演出するロッカーズの需要に応える為に、レザー・ジャケットを飾るさまざまなスタッズやバッジ、ワッペンなども販売している。

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ルイスレザーズのコラボモデル

「ルイスレザーズ×コム・デ・ギャルソン」

青山のコム・デ・ギャルソン限定で販売されたモデル。ダメージ加工されたルイスレザーズのジャケットの背面に、ルイスレザーズのデレック・ハリス氏によるペイントが施されている。全てペンキを使用したハンドメイドだ。袖口にはコム・デ・ギャルソンというブランド名のペイントも。

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「ルイスレザーズ×アンダーカバー」

アンダーカバー2016年初売りアイテムとして生産された。サイクロンとライトニングの2種類展開。アンダーカバー独自のコットンビエラをライニングに使用し、総柄プリント、キルティング加工が施されている。袖裏にキュプラを採用しているなど、着心地の快適性も考慮された特別モデルだ。

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ルイスレザーズの代表的モデル紹介!

ルイスレザーズの代表的モデル「ライトニング」

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数多くのロックスターに愛される、ルイスレザーズ永遠のスタンダードモデル。前に施された4つのジップポケットと、サイドからフロントに回り込むバックルが特徴だ。バイク乗用時にチケットを収納できるジップポケットも左袖に施されている。ヨークが付いたようなバックスタイルのデザインにも注目したい。胸部分にはルイスレザーズのロゴパッチ。

ルイスレザーズの代表的モデル「サイクロン」

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バランスのとれたシンプルなデザインのモデル。胸部分の斜めのファスナーポケットとウエストベルトが取り付けられているのが特徴的。このモデルを参考にレザージャケットを生産するメーカーも少なくない。当時のライニングにはニットナイロンが主に使用されていたが、現在はレッドコットンが通常で、オプションによりニットナイロンに変更可能になっている。

ルイスレザーズの店舗紹介

世界から愛されるルイスレザーズは、もちろん日本でも店舗を展開している。正規代理店では、豊富な商品展開と同時に、もちろんオーダーメイドなどの受注も行なっている。特に日本のヘッドオフィスを兼ねた「ROLL / LewisLeathersJAPAN」は渋谷と代官山の中間に位置するのでぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

店名:ROLL / LewisLeathersJAPAN
住所 :〒150-0032 東京都渋谷区鶯谷町8-8
TEL :03-3464-8864
営業時間 :12:00~20:00
定休日 : 水曜日

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