クロケット&ジョーンズが誇る内羽根ストレートチップの名作「オードリー」の魅力とは

140年に及ぶクロケット&ジョーンズの歴史の中でも、「オードリー」は最も有名な1足と言っても大げさではない傑作モデルだろう。厳選された最高級のカーフを使用していることに加え、ハンドステッチや手作業による仕上げは他の内羽根ストレートチップとはひと味もふた味も異なる存在感を放つ。パリラストを採用した、時代に左右されない流麗なシルエットも秀逸だ。今回はクロケット&ジョーンズの名作「オードリー」にフォーカスし、その魅力を紹介!

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世界でもっとも多くの木型を保有する英国の代表的シューズブランド「クロケット&ジョーンズ」

クロケット&ジョーンズは、英国を代表する革靴ブランド。高級靴の聖地ノーザンプトンで、1879年にチャールズ・ジョーンズ氏とその義理の兄弟ジェームズ・クロケット氏によって創業された。OEM生産を手がけていた時期が長く、ポールセン・スコーン、ジョージ・クレバリー、ジョン・ロブ・パリといった一流ブランドに向けて高品質な靴を納入。100年以上ものあいだ受注生産の実績を積み上げることで、確かな技術力を積み上げていった。また、世界で最も豊富な数の木型を揃えていることでも有名で、このことから多彩なバリエーションの製品を展開することを可能としている。1997年以降はOEM生産だけでなく、シューズブランドとしてオリジナルの革靴を製造しているが、セレクトショップや百貨店などの別注モデルを柔軟に対応できるのもクロケット&ジョーンズの強みだ。

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「クロケット&ジョーンズ」の靴は007のジェームズ・ボンドも愛用

クロケット&ジョーンズが1足の靴を作り上げるのに費やす時間はおよそ8週間。のべ200以上の工程を重ねて作るグッドイヤーウェルト製法の逸品は、長年にわたって愛用することができる。代表的なモデルの「オードリー」を筆頭に、展開するモデルが次々とヒットするのもこのブランドの凄み。近年では外羽根ストレートチップの「ノーウィッチ」やダブルモンクストラップの「キャンベリー」、チャッカブーツの「テットベリー」などのモデルは映画「007」のジェームズ・ボンドが着用したことでも話題になった。

【関連記事】007のジェームズ・ボンドも愛用する「クロケット&ジョーンズ テットベリー」の魅力↓

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日本でも多くのファンを抱える英国の革靴ブランド「クロケット&ジョーンズ(...

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世界的なブランドやショップだけでなく、エンターテインメントなどのあらゆる業界がクロケット&ジョーンズの靴を認めていることが、このブランドの実力を裏づけている。

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内羽根ストレートチップ「オードリー」はクロケット&ジョーンズのアイコン的モデル

オードリーは、クロケット&ジョーンズが手がける内羽根ストレートチップのドレスシューズだ。2002年に登場して以降、ブランドを代表する1足としての地位を確立している。パリ店内に工房を構えるビスポーク職人の意見を取り入れて開発されたラスト337による、洗練されたセミスクエアトゥが人気の理由のひとつ。流麗なシルエットと、ホールド感に優れたフィッティングを両立している。

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クロケット&ジョーンズ「オードリー」はハンドグレードの1足

クロケット&ジョーンズは、スタンダードラインの「メインコレクション」と高級ラインの「ハンドグレード」の2ラインを展開している。オードリーは、後者のハンドグレードに属するモデルだ。メインコレクションでも充分なクオリティを誇るが、ハンドグレードはより贅沢なこだわりが至るところに込められている。アッパーなどの素材に最高品質のレザーを使用していることに加え、アウトソールやインソールの造りもビスポークシューズのような意匠を実現。さらに、ハンドグレードの言葉が表すとおり、手作業による仕上げが随所に施されているのだ。

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最高品質の牛革を採用したクロケット&ジョーンズ「オードリー」のアッパー

オードリーが一般的な内羽根ストレートチップよりも優れている点としてまず挙げられるのが”革質”。ハンドグレードシリーズのこのモデルは、通常ラインであるメインコレクションよりも半年近く若い仔牛の革を使用している。牛革は歳を重ねて成牛になるにつれて革が硬くなるという性質を持つ。そのため若い牛ほどレザーとしての価値は高くなり、その分柔らかく足にもフィットしやすくなるのだ。元々が高級素材であることに加え、クロケット&ジョーンズではカッティングの段階でキズや血筋のない良質な部分のみを選別。ファクトリーの中でも自然光が射し込む北向きの窓際で裁断作業を行うことで、皮革の細かい傷ひとつ見逃すことなくカッティングするのだ。

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キメが細かく、滑らかで美しいオードリーのカーフレザーは足を通した瞬間から、そのクオリティを味わえる。新品時でも他の革靴とじっくり見比べれば品質の高さは認められるが、真価を発揮するのは経年使用後だ。履きこめば履きこむほどに美しく、また味わい深く成長していく様を堪能できるのは、最高級カーフだけの特権である。

クロケット&ジョーンズ「オードリー」は異なるラストで5種類のモデルを展開

オードリーは、ラストによって5種類に分類される。王道はパリラストの337を使用した初代オードリー。日本市場でほとんど出回ることのない「オードリー2」は、350というラストを採用している。どちらかと言えば欧米人向きのラストで、ヒールカップも大きく設定されているため日本人にはやや不向き。初代オードリーに次ぐ人気を博しているのが、2012年に登場した「オードリー3」だ。337のEウィズをベースに開発したラスト367を採用している。337よりもヒールカップを小ぶりにし、ウエストラインを絞ったスタイリッシュなシルエットが特徴。ボールジョイントはややゆとりを持たせながら、ホールド感を高めているため、快適な履き心地を実現している。

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ラスト369を使った「オードリー4」もレアなモデル。パリラストの一つでもある369は、クロケット&ジョーンズのパリ直営店のみで展開されている代物だ。エッジの利いたスクエアトゥで、シャープなディティールとなっている。その他にも、伊勢丹新宿店MEN’S館が別注した「オードリー5」も存在する。ロングノーズのスクエアトゥラストで、極めて珍しい1足だ。

名作「パリラスト」の337を使用したクロケット&ジョーンズ「初代オードリー」の洗練されたシルエット

オリジナルである初代オードリーに採用されているラストは「337」。世界で最も多くのラストを所有するクロケット&ジョーンズの中でも、特に圧倒的な知名度を誇る名作である。100年以上の歴史を誇るこのブランドだが、337が誕生したのは21世紀に入ってから。2005年にクロケット&ジョーンズのパリ店がオープンしたことをきっかけに、ビスポークの名職人ディミトリー・ゴメス氏が開発。このことから、337は「パリラスト」の愛称でも親しまれている。

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337は、ロングノーズ気味のセミスクエアというエレガントなフォルムが特徴。甲の高さや靴の横幅など基本的な形は踏襲し、ブリティッシュとフレンチの要素を見事に融合させている。朴訥としすぎず、それでいてイタリアのモード靴ほど攻めすぎていない絶妙なバランス感覚を実現した傑作シルエットだ。

手作業の技が随所に見られるクロケット&ジョーンズ「オードリー」の製造工程

熟練職人による手作業の技が使われているのも、ハンドグレードのオードリーならでは。レザーの魅力を最大限際立たせるハンドカッティングとハンドカラーリング。そして革に蒸気を当てて木型に馴染ませる工程は、革靴ブランドの中でもクロケット&ジョーンズだけの設備として有名な専用スチームルームにて行われる。ダブルステッチをはじめとする正確無比で均一な縫製も実にハイレベルだ。さらに、仕上げ工程までも職人の手作業によって行われている。

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クロケット&ジョーンズ「オードリー」のグッドイヤーウェルト製法は控えめなコバが特徴

200以上の工程を重ねて作るクロケット&ジョーンズのグッドイヤーウェルト製法。ソールを張り替えれば一生涯にわたって履き続けられるだけでなく、コルクをふんだんに敷き詰めているので履くたびに自分の足に馴染んでいく。グッドイヤーウェルト製法特有の歩いたときに感じる重みは、「振り子」の原理に基づくもの。無闇に軽さを追求するのではなく、程よく重さがあることで足は自然に前へと進み、むしろ疲労が少なく歩けるのだ。

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オードリーのグッドイヤーウェルト製法は、コバの張り出しが抑えられているのが特徴。英国やアメリカのグッドイヤー靴はコバが張り出したものが多いが、このモデルはコバを控えめに設定することで上品な佇まいとなっている。コバを抑えるのは容易なことではなく、こういったディテールも職人によるハイレベルな技術の賜物だ。

足入れの心地よさを高めるクロケット&ジョーンズ「オードリー」のフルソックインソール

オードリーに込められたこだわりは、外から見える部分だけにとどまらない。足を入れる内部のレザーにも上質なカーフスキンを使用している。また、ハンドグレードラインではフルソックのインソールを採用しているのも大きな魅力の一つだ。大半のドレスシューズ、特にグッドイヤーウェルト製法の靴はハーフソック(半敷き)の使用が一般的。一枚革のフルソックで仕立てられたオードリーは、足入れが極めて柔らかで、脱ぎ履きの心地良さをいっそう引き立てている。プリントではなく、型押しでクロケット&ジョーンズの名が刻まれているのもこのグレードならでは。

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安定した歩行を実現するクロケット&ジョーンズ「オードリー」のトゥスプリング

ボールジョイントからつま先にかけてのトゥスプリングもしっかりと設計されている。高すぎず、低すぎない設定で、靴の腰周りへのストレスを軽減。スムーズな重心移動を可能とし、歩行の快適性を高めている。

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クロケット&ジョーンズ「オードリー」のヒールカップは抜群のホールド感

立体的な美しさを持つヒールカップにも注目したい。小ぶりでカカトをしっかりとホールドしてくれるため、日本人の足にもフィットしやすい形状なのが魅力。上質で柔らかなアッパーやインソールと相まって、足馴染みのよい極上の履き心地をもたらしている。さらに、履き慣らしてコルクが沈んでくると、底に返りがついてフィット感が向上するのも特徴。オードリーのヒールカップのフィッティングは、足に馴染んでからが真髄なのだ。

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丈夫で美しいクロケット&ジョーンズ「オードリー」のオークバークソール

オードリーの靴底は、オークバークソールが採用されている。オークバークソールとは、ウィスキーの樽などにも使用される植物の樫(Oak)を用いて鞣したソールのこと。このモデルでは、世界最高峰とも称されるドイツメーカー、レンデンバッハ(J.Rendenbach)社のオークバークソールを使用している。

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クロケット&ジョーンズに勝るとも劣らない140年以上の歴史を誇るレンデンバッハ社は、数々の高級メゾンにも製品を提供している実力派。製造工程へのこだわりも随一で、自然成分のみを使用してソールを作り上げる。オークをはじめ、トウヒ、ミモザ、バロネアなどの天然素材から抽出した最高のブレンドのタンニンで、じっくりと時間をかけて鞣していくのだ。その製造工程は最長で約1年に及ぶほど。手間暇をかけて丁寧に鞣された革は繊維が密に締まり、丈夫ですり減りにくく、摩擦にも水気にも強いオークバークソールが完成する。グッドイヤーウェルト製法でオールソール修理が可能とはいえ、オードリーのソールは修理せずとも長年使用することが可能なのだ。

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メインコレクションのオープンチャネル製法と異なり、革底の縫い目が隠れるヒドゥンチャネルという製法を採用しているのもオードリーの魅力のひとつ。さらに、ブラックとブラウンの2トーンによる半カラス仕上げを採用しているのも特徴だ。ソールの一部を黒くカラーリングすることで美しく仕上げたソールは、足を上げた一瞬に究極のこだわりをアピールする。目立たないパーツであるからこそ、革靴愛好家を惹きつける贅沢な意匠である。

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