男を上げる不朽の名作「レッドウィングのアイリッシュセッター」の魅力とは

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男を上げる不朽の名作「レッドウィングのアイリッシュセッター」の魅力とは

レッドウィングのアイリッシュセッターと言えば、ワークブーツを代表する存在と言っても過言ではないモデルであり、日本では1990年代に一世を風靡したことでも知られている。2018年1月のピッティウオモでは同モデルをスタイリッシュに履きこなした姿が散見された。再ブームとなる可能性もあるため、今後チェックしていくべきアイテムの一つであることは間違いないだろう。今回はレッドウィングの「アイリッシュセッター」にフォーカスし、その魅力を紹介!

アメリカを代表するブーツブランド「レッドウィング」

レッドウィングは、1905年にアメリカミネソタ州のレッドウィングシティという街で設立されたシューズメーカー。創業者のチャールズ・ベックマンが14人の仲間と共に「Red Wing Shoe Company」というレンガ造りの小さな工場をスタートさせたのがはじまりだ。

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最初こそ日産わずか150足という規模で経営状態が苦しかったものの、クオリティの高さと機能的なデザインは次第に評判を呼び、数年後には順調に売上を伸ばしていった。1950年代からはアイリッシュセッターをはじめとするヒット製品を数多く開発し、世界中のワークブーツを代表するブランドへと成長。ブランド名にちなんだ赤い羽根のロゴマークを掲げ、現在では約150ヵ国で展開されており、年間販売数は300万足を超えるとも言われている。

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ワークブーツの傑作、レッドウィング「アイリッシュセッター」のルーツとは

アイリッシュセッターの原型が誕生したのは1950年。レッドウィングがハンティングブーツの新商品に、当時新たに開発されたばかりの赤みがかったブラウンのレザーを使用したのがはじまりである。オロラセットと呼ばれるこのレザーをアッパーに、ソールにはホワイトラバーを採用。その色合わせがまるで猟犬のアイリッシュセッターの毛並みを彷彿とさせたことから、このブーツは「アイリッシュセッター」というニックネームで呼称されるようになった。

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アイリッシュセッターはハンティング/ワークブーツの代名詞とも言える存在に

発売の翌年に早くもベストセラーとなったその靴は、1952年に正式にアイリッシュセッターシリーズとして新モデルを追加。その中のひとつである「877」というモデルが発売と同時に反響を呼び、大ヒットを記録する。元はハンティングブーツとして作られたアイリッシュセッターだったが、ワーカー達からも絶大な支持を獲得。レッドウィングの看板モデルになるとともに、ブランド自体もワークブーツの代名詞として君臨することとなった。

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その後も「875」や「866」など、数十年に渡りベストセラーブーツを展開。しかし1990年代に入ると、アメリカの作業靴やハンティングブーツ市場の変化とともに売上げが縮小し始める。1997年にはレッドウィングとは別の独立したブランドとして「アイリッシュセッター・ハンティングブーツ(Irish Setter Hunting Boots)」を設立し、北米市場に向けた中価格帯のハンティングブーツ、作業靴のブランドへと生まれ変わった。

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新たなアイリッシュセッターの誕生

2000年代に入ると、ファッション感度の高い層などから再びレッドウィングのワークブーツが注目され始める。そして2011年、往年のアイリッシュセッターを懐かしむ日本市場の声に応えるかたちで、新たなアイリッシュセッターシリーズが復活を遂げた。初期モデルのオロラセットレザーを思わせるゴールドラセットレザーや、黒色のクロンダイクなど、伝統を重んじながらもアップデートされた素材を新開発。かつてのディテールを再現したアイリッシュセッターは、再びレッドウィングの看板モデルとして人気を誇っている。

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レッドウィング「アイリッシュセッター」を取り入れたコーディネートが注目株!?

レッドウィングのアイリッシュセッターといえば、オーセンティックなアイテムとして知られているが、2018年1月のピッティウオモでは同モデルをモダンに履きこなした姿が散見された。つづいては、レッドウィングのアイリッシュセッターを取り入れた注目の着こなしをピックアップ!

レッドウィング「アイリッシュセッター」×エフォートレスなチェスターコートスタイル

ロング丈のチェスターコートにタートルネックニットを着込み、ボトムスにはゆったりとしたシルエットのグレーパンツをチョイスすることで、エフォートレスなスタイリングを表現。モノトーンアイテムのみで構成された着こなしがモダンな雰囲気を漂わせる。足元には、9874のアイリッシュセッターをチョイス。ダークトーンベースで武骨なフォルムを表現しながらも、随所にホワイトのアクセントが施されているため、重すぎる印象を与えない点が魅力的だ。

レッドウィング「アイリッシュセッター」×ジーンズの王道コーディネートにモードのエッセンスをミックス

レッドウィングのアイリッシュセッターにデニムを合わせた王道のスタイリングだが、トップスにブルゾンとインナーダウンという異素材のアイテムを組み合わせることで、モードのエッセンスをミックス。男の重厚感を表現しながらも、白Tシャツのレイヤードや大胆なジーンズのワンロールによって上手に抜け感を演出したさりげない配慮が洒脱な雰囲気を高める。

レッドウィング「アイリッシュセッター」には、ストレートジーンズを合わせたコーディネートが◎

スキニージーンズに代わり、昨今存在感を高めてきているのがストレートやテーパードシルエットの「非・スキニージーンズ」。中でも、男の武骨な雰囲気を演出してくれるストレートシルエットのジーンズとレッドウィング「アイリッシュセッター」の相性は抜群だ。野暮ったくみせないために有力なコツは、ショート丈に設定することでシューズとの間にクッションを作らないこと。ナイロンコートなど、シャリ感や光沢感のあるアイテムを取り入れることで、スポーティなテイストをプラスして今っぽい雰囲気を演出するのもオススメだ。

レッドウィング「アイリッシュセッター」のアッパーレザーへのこだわり

アイリッシュセッター最大の特徴と言えば、アッパーレザーの”質感”と独特の”色味”。元々レザーの色が猟犬であるアイリッシュセッターの毛並みに似ていたことから名付けられてほどで、アッパーはアイリッシュセッターの象徴とも言えるパーツなのだ。

オリジナルよりも赤みが強くなった「オロラセットポーテージレザー」

誕生初期のアイリッシュセッターは、セコイアの樹皮を使って鞣した「オロラセットレザー」と呼ばれるもので、オレンジがかった赤茶色のアッパーを採用していた。その後、1990年代後半には赤味の強い「オロラセットポーテージレザー」へと変更。このオロラセットポーテージは「8175」や「9851」などのモデルで現在も使用されている。

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よりオリジナルの色味に近づけた「オロレガシーレザー」

1990年代当時は、オロラセットポーテージによって失われてしまった当初の色味を求める意見も多かったため、よりオリジナル色に近い「オロイジナルレザー」も並行して製造された。現行モデルの「875」に使われている「オロレガシーレザー」は、オロイジナルをルーツとしている。

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アイリッシュセッターのオリジナルモデルで使用されたレザーを忠実に再現した「ゴールドラセットセコイアレザー」

「9875」や「9871」、「9850」など多くの復刻版アイリッシュセッターに使われているアッパー素材が「ゴールドラセットセコイアレザー」だ。アイリッシュセッター誕生当時のオロラセットレザーを製造工程から再現しているのが特徴で、セコイアの樹皮から抽出したタンニンを使って鞣している。よりクラシックな工法とも言えるタンニン鞣しは、その工程によって生まれるナチュラルな色味が魅力。型崩れしにくく丈夫、かつ吸湿性に富むなど耐久面でのメリットもさまざまだ。

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ちなみにゴールドラセットやオロラセットの「ラセット(russet)」とは、”赤味を帯びた茶色”や”朽ち葉色”という意味を持つ。ゴールドラセットレザーは手入れの際にクリームやオイルを入れすぎると色が濃くなりやすく、やや扱いはデリケート。しかし、そのぶん経年変化が表われやすいため、履けば履くほど味わい深い表情を楽しむことができるのだ。

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表面をブラックに染めた「クロンダイク(茶芯)レザー」

「9874」などのブラックのアイリッシュセッターは、1980年頃にカラーバリエーションを求める声によって誕生した。当時アッパーに使われていた「ブラッククローム」は、クロム鞣しによって青みがかった革にしたのち、芯まで黒色の染料で染め上げたレザーだ。

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その後、生産コストの削減を目的にクロムで鞣さず表面のみを黒色で染めた「クロンダイク(茶芯)レザー」が登場。茶色の革にそのまま色を塗ったこのレザーは、表面の染色が擦れると下地の茶色が出てくるのが特徴だった。現在のクロンダイクレザーは、一度クロム鞣しをしたあとに茶色に染め上げ、仕上げに黒色の染色剤を施している。茶芯の特性を残しつつ、手間ひまをかけることでレザーの高級感を醸し出す。

幅広いコーディネートにフィットする、レッドウィング「アイリッシュセッター」のトゥデザイン

ボリュームのあるトゥもアイリッシュセッターの魅力。ほとんどのモデルがU字のモカシン型を採用した「モックトゥ」で、立体的かつカジュアルな印象を演出する。”モックトゥのワークブーツと言えばアイリッシュセッター”と言ってもいいほどアイコニックな意匠だ。

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アイリッシュセッターシリーズの中にはプレーントゥデザインを採用したモデルも。「ラウンドトゥ」と名付けられているこれらのモデルは、丸みのあるトゥでアメカジ感は残しつつも、ジャケパンスタイルにも対応できる落ち着いた要素も兼ね備えている。

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レッドウィング「アイリッシュセッター」の機能美を実現するトラクショントレッドソール

アウトソールも、アイリッシュセッターを語る上で欠かせない要素の一つ。レッドウィングの主流のソールでもあるトラクショントレッドソール(Traction Tred Sole)は、軽量でクッション性に優れているのが特徴だ。ホワイトソールとも呼ばれる、白くて平らなソールは軽いだけでなく足音がしにくく、狩猟を目的としたハンティングブーツとして最適だった。

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また、高所でも作業しやすいという理由でワーカーたちからも絶大な支持を獲得。レッドウィングの製品がワークブーツの代名詞としてのポジションを確立できたのは、このトラクショントレッドソールによる功績が大きい。

レッドウィング「アイリッシュセッター」の履き心地の秘密は製法にアリ!

履き込むほどに自分の足に馴染んでくるというのもアイリッシュセッターの魅力。これは、トラクショントレッドソールをグッドイヤーウェルト製法で縫い合わせているため。インソールとアウトソールのあいだに敷き詰められたコルクが、歩いたときの圧力によって足裏形状に応じた形へと変化していくのである。激しい動きでも壊れにくい耐久性を実現していることに加え、長年履き込むことでソールが劣化しても、簡単に交換できるのも大きなメリットの一つだ。

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また、英国ドレスシューズで採用しているような前半分のみのグッドイヤー製法ではなく、アイリッシュセッターは、つま先からカカトまで外周全てに施すオールアラウンドグッドイヤー製法を採用している。そのため頑丈ながらも比較的軽く、さらにクッション性の高さまで兼ね備えているのだ。

防水や防塵を考慮したレッドウィング「アイリッシュセッター」のシュータン

シュータンがアッパーと一体になっている点にも注目したい。足の動かし方によってシュータンがズレないことに加え、ブーツ特有の脱ぎ履きのしづらさを感じにくいのが特徴だ。また、防水性や防塵性も兼ね備えており、アイリッシュセッターが労働靴やハンティングブーツとして重宝されている理由が窺える。

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アイリッシュセッターのアイコニックデザインである「犬タグ」

「9875」などの一部復刻シリーズでは、シュータン裏のタグまで1950年代のデザインを再現している。「刺繍犬タグ」とも呼ばれるこのタグは、1960年代前半までのアイリッシュセッターで見られた伝統的なアイコンだ。ちなみにこの犬タグは形状やデザインを変えながら1998年頃まで使用。それ以降はレッドウィングの羽根のロゴを刺繍したタグへと変更された。

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アイリッシュセッターの原点を蘇らせた「9875」

1952年に開発されたオリジナルのアイリッシュセッターを忠実に復刻したモデル。モックトゥのディティールやトラクショントレッドソール、猟犬アイリッシュセッターをデザインした犬タグなど細部に至るまで当時のデザインを再現している。現在ではタンナーも傘下に収めているだけあって、タンニン鞣しのナチュラルな色味を楽しめるゴールドラセットセコイアレザーも秀逸。

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クロンダイクの経年変化を堪能できるアイリッシュセッター「9874」

ブラックのアイリッシュセッターも独創的。茶芯と呼ばれるレザーを再現したクロンダイクは、表面こそブラックに染色されているものの、履き込んでいくうちに下地の茶色が露わになり、新たな魅力が垣間見えてくる。新品時はもちろん、育てていくことで様々な表情を楽しめる飽きの来ない1足だ。

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落ち着いたラウンドトゥデザインが魅力のアイリッシュセッター「9870」

ラウンドトゥモデルの「9870」は、アイリッシュセッターをルーツに持ちながらも定番のモックトゥとは一味違った魅力を放つ逸品。つま先に程よくボリュームを持たせたプレーントゥのシルエットが、ワークブーツながら落ち着きのある雰囲気を漂わせる。アッパー素材はブラッククロンダイクを採用。他のモデル同様オールアラウンドグッドイヤーウェルト製法で快適な履き心地を実現している。

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アイリッシュセッターの伝統を忠実に受け継ぐ「875」

アイリッシュセッター初期の名作「877」の後継として発売された伝統的なモデル。このモデルはアイリッシュセッターではないものの、現在も多くのファンから愛用されているレッドウィングを代表するモデルのひとつだ。発売当時から不動の人気を誇り、永遠の定番として愛され続けている。アッパー素材には伝統のオロレガシーを使用。革が持つ雰囲気をそのまま活かして鞣されたオロラセットレザーは、革本来の力強さに味わえ、細かいキズや色ムラも含めて味が出やすいという特徴も持つ。白のモカステッチと黄色のシューレースがアクセントに。

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