ファッションから音楽カルチャーまで幅広いシーンで活躍を見せる「Dr.Martens(ドクターマーチン)」。同ブランドといえばファーストモデルの8ホールブーツ「1460」や3ホールの短靴「1461」が看板モデルとして有名だが、他にも様々なデザインのシューズを展開していることをご存知だろうか。毎シーズン登場するトレンド性を取り入れたシーズンモデルや、伝統的なタンナリーや注目を浴びるブランドとのコラボなど、定番以外にも名品は豊富。そこで今回は、周囲と差をつけられるドクターマーチンの“脱・定番”モデルを紹介する。
スポンサーリンク
人々を魅了するドクターマーチンの歴史とは?
ドクターマーチンといえば、英国のイメージが強いブランドだが、元々はドイツのクラウス・マルテンス博士が開発したドイツを起源とするブランド。1945年、兵役に従事していた彼が、自身の足の怪我をきっかけに「エアクッションソール」を開発。ソールにクッションを入れるという画期的な案を取り入れたこのソールが、英国シューズメーカー「グリッグス」の目に留まったことにより、1960年に英国にて「Dr.Martens(ドクターマーチン)」というブランドが誕生した。ファーストモデルとしてリリースされた「1460」は、ブランドが創立された日付である1960年4月1日にちなんでのこと。後にこのシューズは、その優れた履き心地から郵便配達員や警察官などに労働者たちに愛され、ワークブーツとして高い評価を得る。1960年代後半になると、英国のカルチャー集団“モッズ”や“スキンズ”が登場。洋服や音楽に興味を示した彼らが、好んでドクターマーチンを身に着けたことにより、英国サブカルチャーの象徴へと進化を遂げた。更に、英国のバンド THE WHOのボーカル、ピート・タウンゼントがドクターマーチンの8ホールを着用したことで、一気にミュージックシーンへも広がりを見せ、認知がより広まったのである。ファッションと音楽カルチャーにここまで強い結びつきを持つブランドは他にないだろう。その独特なブランドスタイルが今でも多くの人を魅了し、長い間愛され続けている理由なのだ。
ドクターマーチンのシューズの4つの特徴をチェック!
ドクターマーチンの特徴①「弾むような履き心地を可能にしたエアクッションソール」
ドクターマーチンの最大の特徴とも言えるのが「エアクッションソール」だ。蜂の巣のように格子状に区切られたソールに空気を入れ、摂氏700度の温度で圧着することで空気を閉じ込める「ヒートシーリング」という手法を採用。ソールに空気を入れることで、弾むような履き心地を実現し、足への負担を軽減する。レザーシューズというと、どうしても足が疲れてしまうイメージがあるが、ドクターマーチンのシューズはエアクッションソールによって長時間履いても疲れない、快適な履き心地を実現したのだ。
ドクターマーチンの特徴②「イエローカラーを採用したウェルトステッチ」
ウェルト部分に配されたイエローステッチもドクターマーチンを象徴するアイコニックパーツ。アッパーに使用されたブラックのレザーとのコントラストを図るため、イエローカラーが採用された。他のブランドでは見られないカラーのステッチは一目でドクターマーチンだと分かるユニークなパーツだ。
ドクターマーチンの特徴③「設立者の手描き文字をそのまま反映させたヒールループ」
ヒールループもドクターマーチンを象徴するパーツの一つ。エアクッションソールを指した言葉“AirWair WITH Bouncing SOLES”と描かれた文字は、共同設立者のビル・グリッグス氏が手書きで描いた文字をそのまま採用。今なお、定番モデルからシーズンモデルまでさまざまなモデルに反映されている。かかと部分に施された印象的なヒールループはコーデのアクセントになってくれること間違いなしだ。
ドクターマーチンの特徴④「最も頑丈な手法 グッドイヤーウェルト製法」
ドクターマーチンの多くの靴に採用されている「グッドイヤーウェルト製法」。中底・アッパー・ウェルトの3点を縫い付けた後に、ウェルトとアウトソールをしっかり縫い付けることで非常に頑丈な靴に仕上がっている。作業工程も複雑かつ部品も多く、技術が必要な製法だ。この工程を経ることで頑丈でしっかりとした靴となるのだ。デザイン性だけでなく、耐久性にも優れたドクターマーチンの靴は、長期間愛用できる自分の良き相棒になってくれるブーツなのだ。
2/2GO TO NEXT PAGE