40代の男性なら「イイ歳して流行を反映しすぎるのもみっともないかな…」「体型や顔が変化してきて今までのスタイルが似合わなくなってきた」など、何かしらの悩みを抱えている方は多いのでは?今回はアラフォーど真ん中の筆者が街中や海外のストリートスナップ撮影、個人的なファッション遍歴等を通じて得た情報等を元に、同年代の男性読者に向けて夏ファッションにおすすめのスタイルや留意点を紹介していきたいと思う。
40代夏ファッションの基本姿勢①加齢による清潔感の消失に抗う
多くの男性はアラサーくらいになると「俺らもうおじさんだよな〜」と、冗談混じりで言い始めるものだ。しかし実のところアラサーくらいでは、そこまで深刻な加齢を体感することはなかったのでは? 明確な加齢を感じ始めるのが40代だ。「髪だけでなく髭にも白髪が…」「目尻や額に深いシワが…」「肌がくすみ、シミも目立ってきた…」「最近、娘に臭いと言われる。もしかして加齢臭!?」などなど、一気におじさん化が加速するのがこの年頃。ここで「もうおじさんだから仕方ない」と諦めるのか、一旦は現状を認めつつも体勢を立て直す努力をするかで大きな差が生まれる。特に不潔感につながるような加齢による変化には優先順位高めで抗うのが吉。
40代夏ファッションの基本姿勢②自分にとって最適なトレンドとの向き合い方を模索する
40代男性にとって、ファッショントレンドとの付き合い方はとても重要だ。確かにイイ大人がトレンドに振り回されるのはナンセンスかもしれないが、かと言って不朽のクラシックスタイルに傾倒するだけが解ではないと思う。トレンドを把握しながら、適度にトレンドを反映させたウェア選びや着こなしを模索したい。
同じ服を着ても、均整の取れた身体つきの40代男性とビール腹の40代男性では、天と地ほどの差が生まれる。また、「フェイスラインがゆるんできた」「表情に覇気がない」などについても、加齢以上に、食事や睡眠の質が悪さや、運動不足に大部分起因している可能性がある。身体のラインをひろうトップスを着る機会が多くなる夏においては特に、良い食生活と定期的なワークアウト、十分な睡眠を心がけて、Tシャツが似合うイケおじを目指したい。
続いては40代が夏のファッションスタイルを考える上で参考にしてほしいポイントを紹介する。
40代夏ファッションのルール①Tシャツのサイズ感は、ちょっとオーバーサイズ〜ジャストフィット
無地白Tシャツコーデのオシャレ感を高める5技法 でも言及されているように、夏コーデの顔と言っても過言ではないTシャツのサイズ感は、ドレス、カジュアル問わず、極端なオーバーサイズのトレンドが落ち着き、ジャストサイズからややオーバーサイズ程度が主流になっているようだ。一貫してオーバーサイズのトップスを提案してきたハイブランドの代表格であるバレンシアガも、一部ではあるもののジャストサイズやタイトなトップスを提案し始めており、この流れは確かなものになりそうな予感。
40代夏ファッションのルール②白シャツを取り入れて、40代の夏ファッションに清潔感を注入
40代の夏ファッションは清潔感が重要。加齢に伴って肌がくすんだり、シミができたり、髭が濃くなったり、まばらに白髪が生えてきたりと清潔感が失われていきがち。日頃の肌ケアや軽いメイク、美容医療等によって直接的にアプローチして解消するのも良いが、限界もあるし、そこまで手間や時間、予算を割きたくないという男性も多いと思う。そんな40代のメンズにおすすめなのが、白シャツを取り入れた夏ファッションだ。白シャツならではのクリーンな雰囲気がスタイル全体に影響するのと同時に、生地に光が反射して顔色が少し明るく見えやすいのも良い。
40代夏ファッションのルール③40代が若かりし頃にハマった短すぎるショートパンツは時代遅れ、膝丈ハーフパンツが◯
スタイルやアイテムのジャンルによっては悪い意味での“旧(ふる)さ”が出てしまうこともあるので、トレンドの全ては把握しないまでも影響が大きい部分だけはおさえておいて損はないだろう。例えば今アラフォーの男性がアラサーだった頃、もも丈のショートパンツが流行って、積極的に穿いていたという男性は多いと思うが、今ではもも丈のショートパンツはすっかりと影をひそめ、膝前後くらいのハーフパンツ丈が主流になっている。当時も女性ウケの面で短すぎるショートパンツは大不評だったが、今穿くと女性からの評価はすこぶる低いものになりそう。夏ファッションの代表アイテムであるショートパンツの丈感についてはアップデートを強くおすすめしたい。
40代夏ファッションのルール④フルレングスのストレートシルエットのパンツが本流に!
一昔前のスキニーパンツやクロップドパンツの一過性の流行、そして直近のワイドパンツやバギーパンツの定番化を経て、現在ストレートシルエットのくるぶしが露出しないフルレングスパンツが本流になりつつあることをおさえておきたい。この傾向は、スラックスやチノパンはもちろんのこと、ジーンズなど幅広いパンツにおいて顕著になってきている。
ちなみにアメカジスタイルの流行を経験した40代のメンズであれば、現行品・ヴィンテージ問わずリーバイス501を所有しているという方も多いのでは?現在は、ヴィンテージデニムの人気、デニム人気も再燃しているので再活躍のチャンス到来だ。我々の青春時代は女性が古着を着るのは珍しかったし、親からは「そんなくたびれた古着にそんな高い金払うなんてバカじゃないのか?」と怪訝な表情でたしなめられることも少なくなかったが、今や古着屋という言葉も死語になりつつあり、“ヴィンテージショップ”というおしゃれな感覚で女性も当たり前にユーズド商品を楽しむ時代に。昔は友達間で「66後期は古着で、66前期はヴィンテージらしいよ」と、ショップスタッフから聞きかじった話をベースに情報交換していたのが懐かしい。今もしクローゼットの奥に眠らせている501があるならぜひ活用を検討してほしい。
40代夏ファッションのルール⑤40代が夏ファッションに選ぶべきは足の露出が少ないレザーサンダル
日本の夏は暑い。楽で機能的なビーチサンダルは魅力的だが、そのせいで行動に制限が出るのは避けたいという男性は少なく無いのでは?そんなニーズに応えてくれるのがレザーサンダルだが、どんなものでも良いわけではない。グルカサンダルが良い例だが、レザーストラップによって足が露出する面積が小さくなればなるほどキッチリした印象になり、加えて素足ではなくソックスと合わせて履けばなおのことキッチリ感が出て、街中のちょっとしたレストランやおしゃれなカフェでも抵抗なく入店できるだろう。ボトムスの裾幅にもよるが、足の中部から後部は裾で隠れやすいので、いかに足の前方がレザーによって隠れるかによってきっちり感を判定するのがポイントだ。
40代夏ファッションのルール⑥バッグを持つならトレンドの流れを把握しておく
バッグは持ち歩かないという男性も少なくないと思うが、もしこれからせっかく購入するなら流行りを把握しておいて損はないだろう。数年前にヒットしたクラッチバッグの人気は影をひそめ、今は特にトート型やミニボストン型のバッグの人気が高まっている。
詳細・購入はこちら40代夏ファッションのルール⑦アイウェアでトレンド感やクラス感を演出する
実用面でもファッション面でも夏の必須アイテムとなっているサングラス。イケてるサングラスを身につければ、トレンド感、あるいはステータス感をスタイルに付加できる。他のシーズンに比べて身につけるアイテム数が非常に少なくなる夏だからこそ、お気に入りのサングラスを取り入れたスタイルで出かけたいものだ。
40代夏ファッションのルール⑧40代の夏ファッション、自分の感性にフィットする腕時計を身につける
手首が露出する夏ファッションにおいては小物選びが超重要。とりわけ腕時計のチョイスには各人の好みが色濃く反映される部分でもあるので手抜かりなく選んでほしい。ちなみに機械式時計を所有している40代男性は多いと思うが、色々な時計を所有・物色するなかで本当に自分が好きな時計のデザインやスタイルがわかってくるのが、この年代くらいからだと思う。生まれ年のヴィンテージロレックスを選ぶといった洒落た感性を持つのも良いし、老若男女誰もが知る分かりやすい人気モデルの現行品を選ぶという自分の少しミーハーな感性を素直に認めるのもアリ。40代ならロレックスのスポーツモデルはもちろん、デイトジャストやデイデイトなどの若い男性にはフィットしにくいドレスモデルも似合うと思う。