メガネは単なる視力矯正のツールではない。「顔の弱点をカバー」「逆に顔の個性を活かす」「服装やTPOにあわせる」「なりたい像に近づけるブランドやモデルを選ぶ」などの視点を取り入れることでお洒落感をアップできるファッションアイテムだ。本記事では、40代男性が格好良くキメるためのヒントになるような選び方のポイントや、筆者がおすすめのメガネを紹介していく。
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40代メンズのおしゃれメガネの選び方①「顔型別の似合うメガネタイプを理解する」
面長:顔の長さによる間延びを目立たせない、フレームの縦方向に長さのある「ウェリントン」や「ラウンド」のフレームが似合う。
ベース型・四角型:エラの張りや角張った輪郭を目立たせない、「ボストン」のようなバランスの良い丸みを帯びたフレームが似合う。
丸顔:顔の縦横の比率に大きな差異がなく輪郭が丸みを帯びているので、直線的で角張った「スクエア」もしくは、やや丸みがかっているものの全体としては四角形フォルムの「ウェリントン」のフレームが似合う。
逆三角形型:顎が細くシャープな顔の輪郭でシュッとした印象がある反面、ちょっと冷たそうに見えることもあるので「ボストン」「ラウンド」など、丸みを帯びたフレームでバランスをとるのが良い。
卵型:バランスの取れた理想的な顔型とされており、基本的にすべてのタイプのフレームが似合う。
ちなみに、ボストン型、ボスリントン型(ボストン型とウェリントン型の中間)のフレームは、顔型を問わず万人に似合いやすいと言われている。
40代メンズのおしゃれメガネの選び方②「眉毛の形とメガネの関係を知る」
眉毛の形には個人差があり、これも似合うフレーム選びの基準になる。トップリム(メガネの縁の上部)の形状や角度が、眉毛のシルエットに近いほど相性が良い。直線的な平行眉、直線的な上がり眉、曲線的な眉など、自分の眉毛の形を把握し、メガネのトップリム形状とかけ離れていないことを確認することを推奨したい。
40代メンズのおしゃれメガネの選び方③「カラーレンズという選択肢を持つ」
お洒落目当てでメガネを活用する場合、色が付いたレンズも視野に入れてほしい。人気のカラーは大まかに「グレー」「ブルー」「ブラウン」「グリーン」で、レンズに色味が付くことで小洒落た雰囲気を醸し出せる。
カラーの濃度もポイントだ。10%程度なら、一見するとクリアレンズに見えるので、職場でかけても問題ないが、良くも悪くもカラーレンズ感はない。15%〜30%程度になると、一見してカラーレンズだと分かり、かと言ってサングラスではない範疇。ファッションユースのお洒落メガネであれば15%〜30%くらいを目安にしてほしい。
40代メンズのおしゃれメガネの選び方④「フレームとレンズの色選びに迷ったら、“髪色” “肌色” “服の色”との相性を考慮する」
レンズやフレームの色で迷ったら、髪色、肌の色、よく着用する服や靴、腕時計等の色に合わせるのがセオリー。例えば、肌色の分類でよく言われるブルーベースの肌には「ブルーレンズ」が好相性だが、イエローベースの肌との相性は一般的には△だ。「グレー」「グリーン」は、いずれの肌の色にも馴染みやすい。
フレームやレンズの色について「この色を身につけてみたい!」と思ったら、変えられる服の色や髪色をそれに寄せるのもアリ。
40代メンズのタイプ別に推奨する王道メガネブランドの定番モデル8選
以下では、筆者が40代メンズにおすすめする定番モデルを目指したい印象や目的別に紹介していく。
①迫力や存在感と色気を同時に放ちたい40代メンズにウェリントン型の名作「TOM FORDの “TF5178”」
大人の男ならではの思慮深さや色気といった類の空気感をまといたい40代メンズにおすすめしたいのは「トム フォードの “TF5178”」だ。圧倒的なボリューム感のあるウェリントン型フレーム、そしてフロントサイドからテンプルにかけてあしらわれたブランドを示すT型のメタルパーツが格好良い。デザイナーのトム・フォード氏が監督をつとめた映画「シングル・マン」にてジョージ・ファルコナーを演じるコリン・ファースが劇中で着用したことで世界的に有名になり、現在でもTOM FORD EYEWEARを代表する名作として君臨するモデルだ。ちなみに劇中で着用されたフレームカラーは、ブラック。
②顔型を選ばないボスリントン型で格好良く個性を演出したいこだわり派の40代男性に「TART OPTICAL ARNELの “JD-04”」
顔の輪郭を問わないことからも人気のボスリントン型メガネの定番と言えば、真っ先に思いつくのが「モスコットの “レムトッシュ”」。名品であることは間違いないものの、近年人気が加熱して、20代の若者がかけている姿を見ることが多くなった。「デザインは好きだけど、若者とかぶるのはなんとなく気が引ける」と思う40代男性も少なくないのでは?そんな方におすすめしたいのが、1970年代に惜しまれつつ廃業したタート社のアイコンモデル「アーネル」の50年代デザインを鯖江の職人の手で現代に甦らせた「TART OPTICAL ARNEL のJD-04」だ。鯖江ならではの高品質に加えて、日本人がかけやすい高めのパッドを備えているのも嬉しい。ボスリントン型の定番モデルだと他には、「オリバーピープルズの“シェルドレイク”」や「アイヴァンの“ウェブ”」あたりもオススメです。
③サブカルチャーにも精通した知的な文系シティーボーイ路線の40代メンズにボストン型の定番「MOSCOTの “MILTZEN”」
ボストン型のフレームは逆三角形が強い丸みを帯びたような形状で、ラウンド型のフレームと同じく知的な印象を与えるのに効果的。一方で、ラウンド型に比べると、分かりやすく都会的で洗練されたイメージを訴求できるのも特筆すべき特長である。私の中では「勉強もできるけど、アートや音楽にも精通した、都会に住むお洒落な文系インテリ」がかけていそうなイメージ。そんなボストン型のおすすめ定番モデルとして「モスコットの “ミルゼン”」が挙げられる。レムトッシュに次ぐ人気モデルで安心感・安定感はあるが、レムトッシュほどは人と被らないのがちょうど良い。
④品良きオシャレ感を演出したい大人男性におすすめしたいコンビフレーム「OLIVER PEOPLESの “OP-505”」
コンビフレームのメガネは、メタルフレームならではの大人っぽい落ち着き感、セルフレームならではのカジュアルなオシャレ感を両得したい方に加えて、職人泣かせの仕様なので、職人のモノづくりみたいなものに心惹かれる男性にもおすすめできる。今回ピックアップしたのは1986年に米国ハリウッドで創業して以来、セレブやファッショニスタから安定した支持を集める OLIVER PEOPLESの 定番モデル“OP-505”。
⑤硬派なアメカジスタイル&アメトラスーツに威厳をプラスしたい40代男性に、クラシカルなブロウフレーム「SHURONの “RONSIR”」
1865年に米国で創業した老舗の光学眼鏡メーカー「シュロン」から、ベストセラーモデルの“ロンサー”をピックアップ。米国の3大アイウェアメーカーであり、第二次世界大戦時には米国軍向け光学製品サプライヤーとしても知られていた。“ロンサー”は、1947年に世界初のブローラインフレームとして発表され、1950年代に大ブームを巻き起こした。まさにアメリカンクラシックを体現するブロウタイプの王道をゆくモデルなので、アメカジスタイルやアメトラ風のスーツスタイルとの相性は抜群!
⑥レトロな雰囲気でそれっぽい雰囲気をプラスしたいお洒落な40代男性に「Ray-Banの “RX6434”」
70年代から80年代に流行したダブルブリッジのメガネやサングラスを取り入れれば、レトロでお洒落っぽい雰囲気に。もともとちなみにこのデザインは、パイロットが着用した際にヘルメットに接触しても破損しないよう強度を高めたのが由来と言われている。今回ピックアップしたのはアイウェアの王道ブランド「レイバン」の“RX6434”。
⑦超ド級の肉厚メガネ、似合う・似合わないの次元を超えたい40代のメンズには「EFFECTORの “fuzz”」
EFFECTOR(エフェクター)は、東京・青山の骨董通りに本店を構えるアイウェアセレクトショップ「オプティカルテーラー クレイドル」が展開するオリジナルブランドとして2004年にスタート。”Rock On The Eyewear”をコンセプトに、クラシックなデザインをベースにしつつも、超・骨太なフレームが個性を放つラインナップが多数。今回ピックアップしたのは同ブランドを代表するロングセラーモデル“fuzz”。8mm厚の極太フレームは圧巻だ!
⑧ファッション感度が高いイケイケお洒落な40代メンズに「GENTLE MONSTERのメガネ・薄色サングラス」
ファッション感度抜群で、特にラグジュアリーストリート系のスタイルが好きな40代男性におすすめなのがGENTLE MONSTERのアイウェアだ。同ブランドといえば、2011年に韓国でローンチした新顔だが、フェンディやマルジェラとのコラボをしたり、2023年には日本初のショップを阪急うめだ本店にオープンしたことが話題に。基本的にはサングラスの展開が多いが、薄色レンズのモデルはお洒落な伊達メガネとして活用できそうだ。下のモデルは、同ブランドのベストセラーモデル「Lilit」。スクエア型フラットバーが特徴で、曲線と直線が織りなすエッジが美しい。