40代メンズの格好良い着こなしに必要な基本的なスタンス、2024/25秋冬のトレンドや流行アイテム、そしてコーデのお手本になる具体事例を紹介する。「この秋冬のファッションどうしようかな?」そう思い立って本記事を読んでいただく40代の男性の一助になれば幸いだ。
40代メンズの秋冬ファッションをキメる前提条件1年齢相応の格好良さの追求
40代メンズの秋冬の着こなしを構築するにあたって「年齢相応格好良さを実現できる着こなしを目指すこと」だ。年齢相応の着こなしにおいては色々な方向性が考えられる。下の着こなしのように「引き算により削ぎ落とされた洗練」という方向もありだし、上質な素材や仕立てにこだわったキレイめウェアで構築するいわゆる「クワイエット・ラグジュアリー」を志向するのも良いし、デザイナーやブランドに対して敬意を持ち積極的にオリジナルアイテムを求める「本物志向」も大人ならではの姿勢と言えるだろう。
40代メンズの秋冬ファッションをキメる前提条件2若い頃の流行からの意識的に脱却し、最新トレンドを肌で感じる
また男性のにおいては、服に対する興味が10代後半から20代中盤をピークに、その後はゆるやかに低下してしまうことが多い。(OTOKOMAEの読者は例外かもしれないが)服装にしても髪型にしても、若い頃のトレンドを無意識に引きずってしまい、時代遅れな感性でスタイルを形成してしまう危険を常にはらんでいる。だからこそ、意識的にファッション感度の高い人が行き交う街に出掛けて、肌で “イマ” を感じ取るのが吉。お洒落な人を観察するのも良いが、ショーウィンドウを眺めるのもオススメだ。特にZARAなど、流行服に特化したファストファッションブランドのショーウィンドウは、トレンドを直感的にキャッチするのに向いている。
また、OTOKOMAEのインスタグラムで我々が撮り下ろした海外の最新ストリートスナップを見たり、本記事やOTOKOMAEのその他の記事、その他ファッション雑誌の記事を読むなどして、定期的にキャッチアップする意識を高めていくのが吉。
40代メンズの秋冬ファッションをキメる前提条件3「身体づくり」と「肌ケア」
本記事のテーマが40代の秋冬ファッションなので少しだけ話題がズレるが、服のチョイスや着こなし方と同じくらいに、身体づくりが、格好良い40代でいるために必要だ。特にジムや好きなスポーツで筋肉を鍛えることで、体型が整うのに加えて、加齢によるテストステロン値の低下を抑えて、精悍な顔立ちになるのでコーデもキマりやすくなる。身体が露出しない秋冬だからと油断せず、健康的な食事や睡眠、定期的なワークアウトを心がけてほしい。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS1メインストリームになりつつあるショート丈のアウター、ブルゾンを取り入れる
ロングコートなど丈が長めのアウターの勢いは、かなり落ち着き、ショート丈のアウターが今の気分だ。ショートダウンの他、シングル襟付きのライダースジャケット、バブアーのスペイ、ダービージャケット、MA-1、デニムジャケットなどに注目してほしい。一昔前に流行ったモンクレールのダウンジャケットを超タイトにピタピタのフィッティングで着るというノリではなく、ドサっと羽織るようなイメージで、ちょっとだけゆるめ、あるいはゆるめくらいのフィッティングで着こなすのが今の気分だ。
C.P. Company のショート丈ダウンジャケットを見てみる
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS2コートは、いまロング丈がイケてる!
以上のようにダウンジャケットなどにおいてショート丈がトレンドとなっているが、コートに関してはロング丈を推したい。母数としてはミドル丈の着用者が多いが、ファッションイベント会場のイケてるメンズは膝下よりも長いロングコートを着用しているケースが目立った。スーツやジャケット&スラックススタイルなどのドレッシーなスタイルにはもちろんのこと、フーディー&スウェットパンツといったカジュアルなスタイルに合わせても格好良くキマるのが魅力。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS3パンツは太め、ワンクッション丈くらいの長めがトレンドに
続いてはパンツの流行だが、太めのルーズなシルエットが人気となっており、スラックスについても裾がワンクッションするくらいの長めの丈がトレンドとなっている。今話題の UNIQLO : C でも、ストンと下に落ちるようなリラックスシルエットの スウェットワイドパンツ が非常に人気で完売カラーやサイズが続出していることからも、太めのパンツがゼネラルトレンドになっていることがうかがえる。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS4スニーカーブームが終焉し、革靴に注目が集まっている!
数年間続いた熱狂的なスニーカーブーム期には、ハイブランドもスニーカーの展開にかなり力を入れてきたが、ここにきてブームが収束し、各ブランドの革靴への注力が目立つ。もちろんスニーカーは依然としてファッションアイテムとして高いプレゼンスをキープしているが、ナイキの特定のレアスニーカーを皆で争奪するようなノリは見られず、むしろスニーカーブランドとしては第三極と言っても良いようなサロモンやオン、 メレルといったブランドに勢いがある。革靴について言えば、ハイブランドからチョイスするのも良いし、ジェイエムウエストンやパラブーツといった専業ブランドからチョイスするのもオススメだ。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS5こなれ感のあるカジュアルスタイルを志向するなら、進化版のネオ・ノームコアを理解し、着こなしに取り入れる!
「ノームコア」が令和時代に人気再燃!という記事でも紹介している通りだが、2013〜2014年頃にニューヨークで流行し、日本にも飛び火した極めてシンプルなスタイルが、昨今に再び脚光を浴びている。当時のスタイルとは少し異なる形でリバイバルしている点には注意が必要。下のスナップの男性のような着こなしがまさにそのイメージで、トップス、ボトムス、アウターなど、コーデに取り入れるアイテムのシルエットが、従来のノームコアスタイルよりもルーズになっている点をおさえておきたい。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS6大人っぽさMAXのコンサバ志向なら、クワイエット・ラグジュアリースタイルがおすすめ!
これぞ上品で格好良い大人のスタイルといえば、いわゆる「クワイエット・ラグジュアリー」を志向する着こなしだ。「今じわじわとキテるクワイエット・ラグジュアリーとは何か?」という記事でも紹介した通り、目立つことを良しとしない控えめなエレガンスは、まさに大人の階段を登って40代になった男性にとってうってつけのスタイルと言っても過言ではない。ファッショントレンドと距離を保てるスタイルなので、買った服を長年大切に着られるのもこのスタイルの利点だ。パッと見たスタイルを寄せるだけではなく、素材や仕立てにこだわったウェア選びが肝要。
40代メンズの秋冬ファッションの着こなしの重要TIPS7ファッションでバチバチに攻めたいメンズの間では、ドレス要素をストリートスタイルに落とし込んだドレストが熱い!
下の画像は春夏のスタイリングだが、ルーズなバギージーンズにテーラードジャケットや革靴を合わせるようなストリートなノリのスタイリングをドレスウェアやドレスアイテムを取り入れながら構築する着こなしが注目を集めている。長らく続いたスウェットフーディーにバギージーンズ、スニーカーなどを合わせたザ・ストリートスタイルのブームが落ち着き、このようなコーデが旬に。ストリートっぽいファッションは好きだけど、年齢的にもそろそろしんどいかもと考えているミドル男性は、ぜひドレストな着こなしをこの秋冬に検討してみてほしい。