スタンスミス徹底解剖「定番スニーカーたる理由や歴史に迫る!」

世界で最も知られるスニーカーと言っても過言ではない「スタンスミス(STAN SMITH)」。どんな着こなしにも似合う無駄のないデザインから、モード界前線で活躍するコムデギャルソンの川久保玲氏をはじめ業界でも愛用者は多い。このモデルの名前はもともと違う名前で発表されていたことをご存知だろうか?スタンスミスのモデルの中でも値段が違うものがあるなど、有名が故に謎も多いこのモデル。今回はその謎や歴史について迫っていこうと思う。sneakerdistrict

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スタンスミス(STAN SMITH)とは?

1971年に発表されたアディダスの代表的スニーカーで、1991年の段階で2200万足の販売数を記録。現在ギネスブックにも「世界で一番売れたスニーカー」として認定された定番中の定番モデルだ。スタンレー・ロジャー・スミス(Stanley Roger Smith)というテニスプレイヤーがモデル名の由来となっていることはご存知の方も多いだろう。

adidas

スタンスミスのシュータンにも描かれているスタンレー・ロジャー・スミスとはどんな人物か?

1946年にアメリカのカリフォルニア州に生まれたアメリカを代表するプロテニス選手。シングルス、ダブルス問わず優秀な戦績を残し、約10年間の選手生活で通算100勝を挙げ、様々な大会で記録を残したことで1987年に国際テニス殿堂入りまで果たしている偉大な人物だ。また、彼は有名なテニスコーチとしても名が知られており、テニスを語る上でも外すことは出来ない。

shoveitmag

スタンスミスは本当に世界で最も売れたスニーカーなのか?

「コンバース オールスターの方が売れているのでは?」このような疑問を抱く方は少なくないはずだ。たしかに通算で考えるとオールスターの方が総販売数は上だと筆者も考えている。理由としてオールスターの発売は1917年で現在の販売数は5億足は越えているといわれている。それに対してスタンスミスの発売は1971年で、1991年の段階で販売数は2200万足だ。その売り上げペースでの計算を行ったとしても50年以上も歴史に差があれば当然オールスターの方が販売数が上だと考えられる。

※スタンスミスとオールスターでは実際のところどちらが多く売れているのか

では何故スタンスミスが世界で最も売れたスニーカーとしてギネスに認定されているのか。筆者が調べた限りでは、ギネスブックが始まった年が1955年であり、且つ申請をしないと評価に入らないという決まりがあるため、1917年からしばらくの年月が空いている影響で総販売数をコンバースが把握してないことから申請を行わず、ギネス認定がはじまった後に発売されたスタンスミスが認定されているという結論に落ち着いた。

farleywrites

スタンスミスのモデル名は「ハイレット」だった

スタンスミスは1971年に登場したが、さかのぼること7年、1964年こそがスタンスミスの原点だ。実は元々フランス人のロバート・ハイレット(Robert Haillet)のシグネチャーモデルとして発売されているのがスタンスミスの原型なのだ。「ハイレット」は1963年に行われたテニスの全仏大会におけるハイレット氏の活躍記念として、彼の名を冠してリリースされた。そのスニーカーをスタンレー氏が愛用し、活躍したことからアディダスがスニーカー名を現在の「スタンスミス」に改名し、彼のイラストとサインを入れて発売した。

ハイレット(HAILLET)モデル complex

フロントにHAILLETと記入されている sneakers

スタンスミスの特徴を現行モデルとヴィンテージモデルを比べながら紹介

キャンパススニーカーなどが主流だったスニーカー業界において、スタンスミスの登場は衝撃的だったと言われているが、その当時から変わらないシンプルを突き通した「スタンスミス」の特徴を現行モデルとヴィンテージモデルの比較も行いながら紹介。

marvic

スタンスミスの特徴 1 「シンプルなデザインとガラスレザーの光沢感」

配色は原則2色、アッパーに使われる素材はレザーのみ、つま先からカカトまでスニーカーとして必要なパーツ以外は装飾しない無駄のないデザインこそがスタンスミスの特徴のひとつ。アッパーに使われている素材はガラスレザーというなめした牛革をガラスに貼付けて乾燥させたのちに、樹脂でコーティングされた光沢感の強い素材が現行品、ヴィンテージ品ともに使われている。
現行モデルはヴィンテージモデルと比べ幅が広めに作られているので履き心地が向上しているという意見が多い反面、ヴィンテージモデルの細身シルエットを好むファンも存在する。

スタンスミス 現行モデル adidasshoesonline

スタンスミス ヴィンテージモデル only-sneakers

スタンスミスの特徴 2「ベンチレーションホール(通気口)」

サイドに施されたアディダスのスリーストライプス状に配置された穴は通気を良くする役割を果たす。スタンスミス発売当時、レザーのテニスシューズにベンチレーションホール(通気口)が施されたモデルは画期的だったため、大きな話題を呼んだ。ちなみに現行モデルと比べ、ヴィテージモデルはこの穴が若干大きい。

現行モデル kicksonfire

ビンテージモデル only-sneakers

スタンスミスの特徴 3 「スタンレー氏のプリントが施されたシュータン」

シンプルなスタンスミスの中にあって、最初に目が行くのはシュータンのデザインではないだろうか。現行モデルと比べヴィンテージモデルともにスランスミス氏の顔がプリントされている。ヴィンテージモデルについては製造国が下部にプリントされており、更に一枚でシュータンが作られているためステッチが見当たらない。

現行モデル lombardaservizi

ビンテージモデル only-sneakers

スタンスミスの特徴 4 「アディダスを主張するバックに施されたロゴと色」

このモデルの少ないデザインの一つと言えるだろう。カラーにも正式な名前があり、紺はニューネイビー、緑はフェアウェイ、赤はレッドと言う。定番はこの3色のデザインだが、このパーツをメタルや蛇革の異素材にしたデザインなども展開している。基本デザインは踏襲しているが、2016年現行モデルとヴィテージモデルでは使用される素材が違う。

ヌバック調の現行モデル vice

スムースレザー調のビンテージモデル only-sneakers

スタンスミス「アディダスオリジナルスとABC MART限定モデルに違いはあるのか」

スタンスミスを入手しようとした場合に、現行品の価格差に気づく方も多いのではないだろうか?日本においては、インラインモデル(D品番、B品番、S品番)とは別にABCマートがより低価格な限定モデル(通称:M品番)をリリースしている。
「スタンスミスABCマート限定モデルとインラインモデルの違いは何か?」
正直申し上げて、よほどのスニーカーフリークでないと一見してわからないが使われている素材が実は違う。両者ともにアッパーに天然皮革が採用されるが、ABCマート限定モデルについては、”より廉価な革”が使用されている。
さらにはアッパーだけではなく、かかとのバックパッチには合成皮革を使用しコストを抑えている。全体的に柔らかい素材が採用されているうえにシュータンにはパティング(詰め物)が施されているため、履き心地はABC MART限定モデルの方が柔らかくて好みだという意見さえある。
写真ではわかりにくいが、ABCマート限定モデルのソールが真っ白なのに対して、インラインモデルはやや黄色がかった自然な白だ。

abcマート限定のスタンスミスabc-mart

 

アディダスオリジナルス・インラインモデル thewindow

同じ復刻モデルといえど、仕様や素材が値段の分しっかりと違うことを理解した上で自分のニーズに合わせて購入するのがスマートだ。

※スタンスミス 黒(オールブラック)モデルはABC MART限定のカラー

実は現在販売されているオールブラックのスタンスミスは、既製品ではABC MARTモデルのみで展開されている。mi adidas(マイ・アディダス)を使えばオーダーメイド発注することができる。こだわりを見せたい男性はぜひそちらも検討したい。

 highsnobiety

スタンスミスは2012年に一時期販売中止になった。その理由とは。

スタンスミスが一度販売休止になったのは「供給過多による低価格化やブランド力低下」をリセットするためにアディダスが舵を切ったためと言われている。ライセンスを持っている販売店が競争し合いスタンスミスが投げ売りされていることから、スタンスミスの価値が下がりつつあった当時の状況を解消させるために一旦生産を中止していたという説が有力だ。(当時を振り返ると、スタンスミスは今以上にどこでも入手できる、安いスニーカーであった)
2014年に再販が発表。再登場を待ちわびてきた従来のスタンスミスファンだけでなく、2年にわたり市場から姿を消したことでスタンスミスに馴染みがなかった若年層にも新鮮味をもって受け入れられ、スタンスミスが一大ブームとなったことは記憶に新しい。14000円という価格アップにもかかわらず売り切れが続出し、スタンスミスの人気を復活させ高級路線に舵を切るというアディダスの目論見は大成功。

fubiz

スタンスミスの魅力「限定コラボモデルの展開」

スタンスミスの魅力として、積極的なコラボレーションが挙げられる。特に人気の高いコラボレーションを一部紹介。

スタンスミスコラボの人気モデル「ラフシモンズ×STAN SMITH」

「アディダス バイ ラフシモンズ(adidas by RAF SIMONS)」の名称で2014年より毎シーズン発売されているモデル。特徴のベンチレーションホールが「R」に、シュータンにラフシモンズ氏のプリントが施され、後サイド部に「RAF SIMONS」の型押しという、スタンスミスのらしさを残しながらもブランドを全面に表現した特別モデルだ。

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スタンスミスコラボの人気モデル「HYKE×STAN SMITH」

過去の背景を重視しデザインに落とし込み、品質の高いベーシックな洋服作りをすることで有名なブランド「ハイク(HYKE)」ならではの特徴がよく現れたスタンスミスを紹介。元々「ハイレット」が原型と言われている歴史に目をつけ、ハイレットからスタンスミスに変わった当時に変更されたシュータンのプリントとバックパッチのディテールを取り除いたデザイン。限りなくベーシックであり、まさにスタンスミスの原型のようなデザインに仕上げたところにハイクらしさを感じる。

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スタンスミスコラボの人気モデル「PORTER×STAN SMITH」

2015年に吉田カバン創業80周年を記念して作られたモデル。PORTERに使われる素材をスタンスミスのシュータン部分に使用しつつ、インナーにはポーターらしいオレンジカラーを採用するなど、スニーカーに吉田カバンならではのデザインやノウハウが見事に落とし込まれている。こうした異種ブランドとのコラボが出来るのは、定番スニーカーの代名詞「スタンスミス」ならでは。

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スタンスミスの魅力「あらゆる着こなしにフィットする」

シンプルであらゆるコーディネートにあわせやすいこともスタンスミスの大きな魅力だ。スタンスミスを使った着こなし事例をピックアップ!

スタンスミス×MA-1×シャツ

MA-1とドレスシャツ、スラックスを合わせたモードストリートスタイル。ロールアップしたボトムにスタンスミスをあわせることで抜け感を演出。

lookbook

スタンスミス×トーンオントーンスタイル

トーンの近いグレースウェットシャツとスラックスをあわせてワントーンでまとめつつ、ホワイトスタンスミスをあわせた着こなし。インナーのレッドシャツでアクセントを効かせて。

lookbook

スタンスミス×グレースーツ

トレンドの「スーツ×スニーカースタイル」。裾はもたつかないようにロールアップをしたりアンクル丈を選ぶことでこなれ感が出る。

thesnazzyman

スタンスミス×白Tシャツ×デニム

もちろんデニムスタイルにもフィットするスタンスミス。白Tシャツにスタンスミスをあわせることでダメージデニムの存在感がより一層際立つ。

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スタンススミスのケアは欠かさずに

好みにもよるが、スタンスミスは汚れを付着させずクリーンに履くのが王道だ。汚れを付着させないよう防水スプレーを塗布したり、汚れたら拭き取る&洗うなど「スニーカーのお手入れ方法」についても今一度おさらいしておいてはいかがだろうか?

参考ページ▶︎スニーカーのお手入れ方法【7つのポイント】 ▶︎スニーカーケア用品「JASON MARKK(ジェイソンマーク)」の使い方

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