ジャケパンスタイルをキメるにあたって、どうしても目立ちやすいジャケットやネクタイ、そしてチーフに目が行きがちではないでしょうか?実はジャケパンの着こなしにおいては最適な”シャツ“を選ぶことが超重要です。ジャケパンと一言で言いましても、「日常的なビジネス着」と「パーティーに参加するオシャレ着」、「大切なプレゼンやデートにおける勝負着」などシーンによって求められるスタイルは大きく変わるはず。今回は、日常的なビジネスシーンにおけるワンランク上のジャケパンスタイルを完成させるのに必要なシャツの条件を紹介していきます!
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条件1「シャツはジャストサイズが基本。首まわりと裄丈が独立して選べると安心!」
ジャストなサイズ感は欠かせません。シャツにおけるジャストサイズを追求すれば、もちろんフルオーダーやカスタムオーダーも検討候補になりますが日常的な仕事着にオーダーシャツを取り入れるのは少々ハードルが高いのではないでしょうか?非・オーダーシャツでも首まわりと裄丈が独立して選択できるものがオススメです!「S/M/L」などざっくりしたサイズ表記のシャツをできれば避ける!というのが基本です。いわゆる高級シャツでも、首まわりに対して裄丈が決まっているようなタイプも多いのでご注意を!
条件2「ジャケットやスラックスとのバランスが取れたシルエットのシャツを選択」
スーツが細身なのにシャツがルーズ、スーツがクラシックなのにシャツが超タイトではバランスがちぐはぐで洗練された雰囲気は望めません。現在のジャケットやスーツのトレンドは、イタリアのピッティウオモなどを観察していてもクラシック回帰傾向が顕著、「パツパツのお尻丸出しジャケット」は過去の産物に。王道は、ほどよく細身のジャケットやスーツなのでシャツについても同様のシルエットを持つモデルをチョイスするのが正解です!
条件3 「ポリ混シャツはNG。コットン素材が基本。」
ポリエステル混合シャツ、いわゆるポリ混シャツは避けるのが基本です。ポリ混シャツのメリットとして、自宅で洗濯できてアイロンいらずの形状記憶などが挙げられますが、着ていて蒸れやすかったり何より化学繊維の宿命ですが質感が悪いです。洗濯やクリーニングを繰り返すことでポリ混生地の毛玉ができやすいというのも見た目のカッコ良さを大きく損ないます。ワンランク上のジャケパンスタイルを目指すのであれば、コットン100%がクリアすべき条件です。
条件4 「コットンもピンキリ!超長綿を選ぶべし。」
コットン100%ならなんでもOKではありません。コットン生地の原料である綿にクリアすべき条件があります。
綿には産地や品種によって多数の種類がありますが、我々が選ぶべきなのは「超長綿」。摘み取った綿の長さは、一般的には20mm程度なのに対して、超長綿は平均35mm以上のものを指します。世界で採れる綿のわずか3%しかありませんが、その違いは歴然。見た目で言えばシルクのような自然な光沢感がある上に、耐久性が高くクリーニングを繰り返しても毛羽立ちにくいという特性があります。
条件5 「見えないところをサボらない高級シャツの証、重要なセットインスリーブ。」
いわゆるシャツの後付け、セットインスリーブ。立体的なシルエットと着心地を作り出すのに欠かせない作りです。仕事や通勤における腕の動きを想像してください。「デスクでパソコンを操作する」「名刺交換」「商談・プレゼン時の身振り手振り」「つり革をつかむ」「運転時のハンドル操作」など、ビジネスにおいて腕を前に出すという動きが非常に多いのですが、このディテールを取り入れることにより袖周りが突っ張らずにストレスなく自然な立ち居ふるまいにつながります。工数がかかるので、安いシャツには見られないディテールです。
条件6 「シャツの着用感をアップさせるまき伏せ縫い!」
こちらも表から見えないところですが、着用感と耐久性能に大きく影響するのが生地の合わせ目の縫い方です。まき伏せ縫いを採用したシャツは動いた時のストレスがなく、耐久性もアップするといういいことづくめ。見えないところにも手を抜かないメーカーの姿勢に差が出るディテールでもあります。
条件7 「シャツのえりの立体感が重要」
ネクタイを締めたときにも、ノーネクタイのときにも首元に立体感の出る型を選ぶのが正解です。これはモデリストと呼ばれるシャツのデザイナーのデザインが秀逸かどうかというところなので、モデリストが誰か?という判断はもちろんのこと着用して横から見たときにえりまわりに立体感が出ているか確認することによってチェックが可能です。
条件8 「ワイドカラー、ホリゾンタルカラーに力を入れているシャツブランドをチョイスすべし」
世界に比べて日本市場においては、レギュラーやボタンダウンの売れ行きが多いのですがイタリアなど欧州でエレガントとされるシャツカラーは、ワイドカラーとホリゾンタルカラーがメインストリーム。理由はネクタイを締めたときはもちろん、ノーネクタイのときにも襟元のジャケットのラペルへのおさまりが良く、見た目が洗練された印象になることです。ピッティウオモに参加するような男性ファッショニスタのジャケパンスタイルを見ていても、ドレスシャツはワイドカラーとホリゾンタルカラーが大半です。レギュラーカラーやボタンダウンカラーの端っこに申し訳程度に置いてあるようなシャツブランドを選ぶのは賢明ではありません。
条件9 「プラスチックボタンはNG!本貝ボタン鳥足縫いをチョイス!」
細かいところですが、ボタンにもこだわることが重要です。まずは、ボタン素材は本貝を選ぶのが基本です。安っぽいプラスチックボタンにはない自然な輝きがシャツに高級感を演出してくれます。そしてできれば、クラシコイタリアのシャツによく見られる烏足縫いでボタンがつけられたシャツを選ぶとさりげなく高級感を演出できます。シャツの袖口や前合わせの部分など特にノーネクタイで着たときに人目にもつくところなので「本貝ボタン鳥足縫い」で、さりげなく差をつけることをおすすめします!
※鳥足縫いとは?:ボタンの1つの穴を起点に3つの穴に放射状に糸をかける手法。機械縫いできないので手縫い作業になります。
条件10「ジャケットとの価格バランスを考えて、6500円以内が◎」
日常的なビジネス使いとなれば、コスパの良さは欠かせないポイントではないでしょうか?ビジネススーツをオーダーしているという人は徐々に増えているものの、ビジネス使いのジャケパンスタイルにおけるジャケット、スラックスをオーダーしているという方はごく少数派ですし、イタリアのファクトリーブランドを2着から3着は持っている人でもすべてブランドで揃えているというような人も少ないのではないでしょうか。そう考えるとほとんどの方が「ジャケット+スラックスの合計金額は7万円未満」でしょう。可能であれば、シャツの価格は6500円以内程度に抑えるのが価格バランスとしても◎
ただし、感度の高い男性にとって”安かろう悪かろうなシャツ”はナンセンス。6000円以内でデザイン性や品質をクリアしてくれるシャツはごく少数なので選別眼が試されます。
男前研究所おすすめワイシャツはコレだ!
上記の10条件を満たしたシャツを厳選して紹介します。かなり厳しい条件を挙げましたので、特に最後の6500円以内という条件をクリアできるシャツは世の中にほとんど存在しないというのが現状ですが..アパレル業界人にもファンが多いことで知られるアントニオラヴェルダは全ての条件をクリアしています。イタリア高級シャツブランドであるギローバーの元モデリストがザ・スーツカンパニーとタッグを組んだブランドなのですが、クオリティーに対しておそろしく安い価格には毎度驚かされます。ここだけの話、ザ・スーツカンパニーの従業員の方が買うシャツのほとんどがラヴェルダみたいですよ。
アントニオ・ラヴェルダ/ホリゾンタルカラードレスシャツ ロンドンストライプ 〔HQ〕 ネイビー×ホワイト
7mm幅ネイビーのロンドンストライプが自由で力強い男を演出。色気のあるホリゾンタルカラーなのでノーネクタイやオフカジュアルにも違和感なく対応可能なのもメリットです。
ANTONIO LAVERDA/ワイドカラードレスシャツ 織柄 〔HQ〕 ホワイト
新疆綿の最高級コンパクトヤーンのみを使用。一見シンプルなホワイトワイシャツですが、ダイヤの織柄が上品な光沢感ある生地の中でさりげない存在感を発揮。
アントニオ・ラヴェルダ/ワイドカラードレスシャツ ストライプ 〔HQ〕 ホワイト×ネイビー
もちろんこちらのシャツも新疆綿の最高級コンパクトヤーンだけを使用。爽やかな印象の細いネイビーラインが清潔感を大事にするビジネスマンにドンピシャです。ストライプのピッチが狭いので、ストライプのネクタイなどストライプ同士のコーディネートにも対応しやすいですよ。
アントニオ・ラヴェルダ ワイドカラードレスシャツ ストライプ
生地には新疆綿の最高級コンパクトヤーンのみを使用。ネイビー×ホワイトのロンドンストライプで気分は英国紳士。縦ラインの強調でVゾーンを引きしめてくれるのも嬉しいですね。