ビジネスマンが革靴にお金をかけるべき4の理由

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スーツよりも革靴に投資すべき」「無理をしてでも革靴には大枚をはたく価値がある」「革靴ほど金額と品質が比例するアイテムはない」昔からメンズファッションにおいて、まことしやかに語られるフレーズの数々。英国ノーザンプトンの老舗ブランド「チャーチ」のウィングチップを18年以上愛用していることで知られるトニーブレア元首相が「安い靴は不経済だよ」と発言したことをご存知の方も多いのでは?今回は、ビジネスマンが革靴に投資すべき理由を紹介!

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ビジネスマンが革靴にお金をかけるべき理由①「クラシックな革靴は、流行の変化によって時代遅れにならない稀有な存在」

クラシックな革靴のデザインは完成された普遍的なものだ。場合によっては、ラスト(木型)微調整などがあるが基本的に100年前のデザインがそのまま踏襲され、時代を超えて通用するのがクラシックな革靴だ。たとえば、英国ノーザンプトンを代表する老舗ブランドのエドワードグリーンの古いカタログを見てもわかる通り、現在でも人気のある「CHELSEA(チェルシー)」「DOVER(ドーバー)」といった定番モデルはもちろん、その他のモデルも当時と現在でほぼ変わらない顔立ちだ。色褪せたカタログの雰囲気と現代においても全く違和感のない革靴デザインのコントラストがすべてを物語っているよう。

EDWARD GREEN チェルシー

一方で、スーツにおいては少々事情が違ってくる。スーツがカジュアルウェアに比べれば流行の影響を受けにくいのは確かだが、確実にトレンド変化の影響を受ける。その時代ごとのスーツスタイルのある種の理想型がお目見えする映画007シリーズを例にとってみたいと思う。たとえば「ダイ・アナザー・デイ(2002年公開)」でピアース・ブロスナンが着用したブリオーニのスーツは、3B仕様で着丈長めのデザイン。ブランドこそ異なるものの、ちょうどその10年後に公開された「スカイフォール(2012年公開)」でダニエル・クレイグが着用したトムフォードのダークグレースーツは3B段返りスーツや2Bスーツで着丈は短め。毎シーズン旬なデザインが少しずつ変化し、10年も経てば時代遅れになってしまうのは言わずもがなだ。

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TOM FORDの最新スーツ

財布事情からかけ離れた高価なスーツを無理して買ってしまうと「仕立てや生地は良いけど古臭いデザインのスーツを長年着続ける羽目になる。」と言っても過言ではない。ちなみにクラシコイタリアの重鎮、落合正勝氏は名著「男の服装術」のなかで「革靴が良ければ安物スーツでさえ、それなりに良いスーツに見える。逆はない。」と断言している。仮に予算が10万円なら、思い切って7〜8万円をクラシックな革靴に投資して2〜3万円のトレンドデザインのスーツを購入するというくらいのバランスもスマートと言えるだろう。

※革靴が起源ではないハイブランドの靴には流行り廃りがあることが多い傾向。また、ハイブランドを抱えるコングロマリット傘下に入ったクラシックシューズブランドも多く、流行のデザイン性を取りれた革靴を展開することも。クラシックな革靴を手に入れるためには、ブランドやモデルの選択に注意を払うことが必要だ。

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ビジネスマンが革靴にお金をかけるべき理由②「良質な革靴は、しっかり手入れすれば一生モノに!」

前述のように流行り廃りとは無縁の普遍的デザインを持つクラシックな革靴だからこそ、長きにわたって使用できることに価値がある。ローテーションさせながら、日々のメンテナンスや定期的なソール交換を怠らなければ15年以上履き続けることも可能だ。連続着用は避け少なくとも丸2日は空けたいので、週5日勤務なら3足は所有しておきたいところ。ローテーション具合(使用頻度)やメンテ状況、アッパーに使用されている革の強度によってオールソール交換できる回数に差があるので一概にすべてが一生モノとは言えないが、良質な革靴ほど長持ちするというのは概ね間違っていないだろう。長く履き続けるためにもシューキーパーなどのアイテムにも投資するのが賢い。

ちなみにマッケイ製法の靴もオールソール交換は可能だが、構造上オールソール交換できる回数は少ない傾向にあるのはおさえておきたいところだ。長年履くならオールソール交換が前提で作られているグッドイヤーウェルト製法の靴を選んで、革の経年変化を長年楽しむのが粋。同時にそれは「日々の細かい作業に手を抜かない、マメな人間である」「モノを大切に出来る人間である」というアピールに他ならず、取引先にとっては長期的な信頼関係を築くための資質をもったビジネスマンという印象につながるはず。

ビジネスマンが革靴にお金をかけるべき理由③「体型が変わっても足のサイズは変わらない」

ジャストサイズのスーツを手に入れても、太ってしまったら着ることはできない。また逆に筋トレやダイエットを頑張って体型が良い方向に変化しても、その前にジャストなフィッティングだったスーツは体型に合わないスーツになってしまうのは明らか。その点、足のサイズは体型の変化に伴って、大きく変わることはないので安心して投資できる。

ビジネスマンが革靴にお金をかけるべき理由④「革靴好きから一目置かれて好印象。無関心な上司には生意気だと思われない」

革靴に意識をそそぐエグゼクティブからすると、革靴に投資しメンテナンスを怠らないビジネスマンは好印象だ。とりわけ若いビジネスマンが多少無理をして革靴に投資したことがわかると「この人物は、なかなか分かっているな」と余計に評価が高まる可能性も。日本国内以上に、欧米のビジネスマンやホテルマンが何よりも最初に靴を観察して相手を値踏みする習慣を持つという事は、国際的に活躍するビジネスマンが必ずおさえておくべきポイントだ。

逆に服装に無頓着で男が身だしなみに気を遣うことをよしとしない価値観をもつのもまた自由だが、そのような人物からすると「革靴にそんなにお金をかけるなんてカッコつけた奴だな」「若いのに高い革靴を履いて生意気だ」という風に映ることも。しかし、そのような人物はえてして革靴の良し悪しを判断する知識を持ち合わせていなかったり、足元に無関心なことが多いので、あなたや周囲が余計なことを言わなければ良い革靴を履いていても気づかれず、生意気だと思われることはまずないだろう。最高級ブランド「ジョンロブ」の革靴であっても、アッパーに「John Lobb」とか「最高級ブランド」とか書いてあるわけではないので反感や嫉妬を買う心配は皆無だ。

靴にまつわる参考コラム「革靴がダメだと交渉相手にナメられる?“足元を見る”の起源とは?」

「足元を見る」とはご存知のとおり「相手の弱みにつけこむ」という意味だが、語源が興味深いので最後に参考に紹介しておきたい。

江戸時代まで宿場町や街道における旅客運搬の担い手であった「駕籠ひき※1」や「馬方※2」が、旅人の足もと(わらじ)を見て、要求する金額を変えるというのはよくあることだったそう。「旅人のわらじがボロボロということは、かなり疲れているはず」→「少々高い金額でも取引成立する可能性が高いから、通常より高い料金でふっかけようかな..」といった具合。

現代のビジネスシーンに多少無理矢理に置きかえるとすれば「足もとに無頓着な営業マン(安っぽい靴を履いている/手入れしていない等)..きっと営業成績もたいして良くないだろうから売上に困っている?どのみち、仕事にもスキがありそうだから無理な要求をして揺さぶろうかな..」という感じだろうか。ひどい場合には「外見的に信頼できなそうだから取引をやめよう」と思うビジネスパーソンもいるかもしれない。今も昔も、足もとには油断大敵だ。

※1 かごひき。乗客をかごに乗せて運搬する職業。明治時代に人力車にとって代わられる江戸時代まで主要な移動方法のひとつであった。
※2 うまかた。馬で乗客や貨物を運搬する職業。

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