ハイテクスニーカーブームを牽引した90年代エアマックスシリーズのなかでも、エアマックス98はひと味違った存在感を纏うモデル。発売当時賛否が分かれたアーティスティックなアッパーデザインは近年再評価され、続々と新カラーが発売されている。今回は「エアマックス98」にフォーカスし、その魅力と現在購入可能なおすすめモデルを紹介!
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ナイキを象徴するハイテクスニーカーの代名詞「エアマックス」
エアマックスシリーズのルーツは今からおよそ40年前の1977年。NASAで働いていた経歴を持つ技術者フランク・ルディが、ソール内部に”空気(エア)”を注入するというアイデアをナイキの創業者フィル・ナイトへ持ち込んだのが始まりである。1978年にはスニーカー史上初のエア搭載ランニングシューズ「エア テイルウィンド」をリリース。そして1987年、伝説的デザイナーのティンカー・ハットフィールドによって、ソール内部のエアが外から見える「ビジブルエア」のデザインを採用した初代エアマックスが発売された。パリにあるポンピドゥーセンターからインスピレーションを得たとされる外から中の構造が見える画期的なデザインは、スポーツ界のみならずストリートでも成功を収めた。
初代エアマックスではヒールの一部分のみだったビジブルエアは、1995年に登場したエアマックス95では前足部に搭載されるまでに進化。さらに後継のエアマックス97、エアマックス98ではソール全周に窓を配置したフルレングス・ビジブルエアを搭載した。エアマックスシリーズは近年でも新作がリリースされており、2019年には厚さ38mmというナイキ史上最大容量のエアソールを搭載したエアマックス720も発売。新作モデルがストリートで常に注目を集める一方で、90年代にリリースされたリバイバルモデルも根強い人気を誇る。
シリーズ史上最も過小評価されたモデル!?独創デザインがリバイバルヒット「エアマックス98」
エアマックス98は、1998年にナイキがリリースした一足。史上初となるフルレングスのビジブルエアを装備し、近未来的なビジュアルでファンを沸かせたエアマックス97の後継機として開発された。デザインはエアマックス95のデザイナーとしても知られるセルジオロザーノ氏が担当。フルレングス・ビジブルエアや波模様のアッパーなど前作エアマックス97を踏襲しながらも、アシンメトリーなデザインで挑戦的なスタイルに。結果的にエアマックス95やエアマックス97ほどの絶大な支持を得ることはできず、幾度かリニューアルしてリリースされたものの脚光を浴びることはなかった。知る人ぞ知るコアなモデルであったエアマックス98の人気に火がつくきっかけとなったのが、2016年にリリースされた「SUPREME(シュプリーム)」とのコラボレーションモデル。計4色のラインアップはストリートシーンで争奪戦を巻き起こすとともに、そのデザイン性が再評価されることとなった。
発売から30周年を迎えた2018年には、その独創的なアッパーデザインを活かしたさまざまカラーモデルをリリース。その流れは2019年も続き、エアマックス史上最も過小評価されたとも言えるモデルは一躍ストリートの注目アイテムとなっている。
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