イタリアンクラシコの王道!サントーニの歴史と定番モデルを紹介

創業からわずか40年余りでイタリアはおろか、世界でも指折りの知名度を誇る革靴ブランドへと成長したサントーニ(SANTONI)。日本の百貨店などでも目にする機会の多いこのブランドの革靴は、美しいカラーリングとスタイリッシュなフォルムでもはやイタリア靴の王道と言えるだろう。今回は、サントーニの魅力と定番モデルについて紹介!

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サントーニとは

イタリア発祥のシューズブランド、サントーニ。イタリアにおいてもイギリスにおいても、一流とされる革靴ブランドの多くが100年以上の歴史を重ねている中、サントーニはその半分以下の期間でトップブランドの仲間入りを果たした。専門のデザインチームや80人以上の手染め部門を持ち、靴のデザインによってグッドイヤーウェルト製法やベンティベーニャ製法などの技法を使い分ける実力派。洗練された色づかいやモダンなロングノーズシルエットを特徴とした、イタリア靴を象徴するようなコレクションを展開する。

サントーニの歴史

イタリア・チビタノマルケにて1975年に誕生したサントーニ。創業者のアンドレア・サントーニ氏が、小さな靴製造会社で靴づくりのノウハウを習得したのちに工房を設立したのが始まりである。創業からわずか20年足らずの1995年にはニューヨークにフラッグシップショップの第一号店を。その後もミラノ、モスクワ、キエフ、東京、ローマなどグローバルに直営店を増やし、1990年代後半頃にはすでにイタリア屈指の革靴メーカーへと成長を遂げていた。ブランド躍進へと至った大きな理由のひとつが、職人の手を大切にする姿勢である。現場気質のアンドレア・サントーニ氏のアルティジャーノ精神は、サントーニの職人たち一人ひとりに根付いており、規模を拡大した今なお縫製やペインティング技術において最高峰のポテンシャルを発揮する。現在はアンドレア・サントーニ氏は会長に就任。愛息子のジュゼッペ氏が現代表としてブランドは成長を続けている。そして、製造の現場に関しては今もアンドレア氏が取り仕切っているのだ。

創業者アンドレア氏(右)と2代目ジュゼッペ氏(左)

サントーニは革靴のモデルによってソールの製法を使い分ける

履き心地や、靴の印象を大きく左右する底付けの技法。通常、革靴ブランドにはそれぞれ得意とする技法を貫くのが基本。生涯履き続ける革靴を作ることを目的とする英国靴のメーカーはグッドイヤーウェルト製法を、スタイリッシュな外観と軽やかな履き心地を追求するイタリア靴のメーカーはマッケイ製法を主流とするのが一般的だ。もちろんグッドイヤーウェルトとマッケイの両方を扱うブランドもあるが、せいぜいその2つか、多くても扱う技法は3つまで。
創業以来職人をリスペクトし、技術力にこだわるサントーニが扱う底付け技法は驚きの10以上。作る革靴のモデルによって、扱う技法を使い分けるのだ。アッパーのデザインの魅力を最大限引き出し、その革靴に最も適した付き合い方を履き手に提示してくれるそのスタンスこそ、サントーニの革靴が愛される理由のひとつ。代表的な技法を以下に紹介する。

サントーニの製法①「マッケイ製法」

イタリア靴の王道であるマッケイ製法は、サントーニではブレーク(ブレイク)製法と呼んでいる。元々は1858年にアメリカ人のライアン・ブレークが機械を発明、その後ゴードン・マッケイが権利を買い取り普及させたことから、日本とアメリカでは「マッケイ製法」、ヨーロッパでは「ブレーク製法」と呼ばれることとなった。
アッパー、インソール、アウトソールを一気に縫い付けるこの製法は、シンプルですっきりとした見た目に仕上がることが魅力。ソールの反りが良く、履きおろしから短い期間で足になじむのも大きな長所である。ただし、グッドイヤーと違いオールソール修理が2回程度と限度があり、酷使できないのは注意点。コバが極小のマッケイ製法は細身モデルの多いサントーニの革靴と相性がよく、頻繁に採用させる製法である。

サントーニの製法②「グッドイヤーボローニャ製法」

グッドイヤーだけでも実に4種類の技法を有するサントーニ。中でも最も得意とするのがグッドイヤーボローニャ製法である。別名ボロネーゼ式グッドイヤーウェルトとも呼ばれるこの製法。頑丈だが重たいグッドイヤーウェルト製法と、軽やかだが耐久性の低いボロネーゼ製法のそれぞれの短所を補ったハイブリッドな製法である。
サントーニが扱うグッドイヤーボローニャ製法は、アウトソールを縫い付ける前の段階に最も時間を必要とする。アッパーを木型に吊り込む前に、まずは袋状に縫い付けたライニングを吊り込む形で成形。アッパーとライニングが完璧に密着するまでひたすら待つ必要があるのだ。少なくとも15日間は木型でアッパーを寝かせたあとに初めてアウトソールを縫合することで、非常に柔らかな履き心地を実現する。

サントーニの製法③「ベンティベーニャ製法」

ハンドメイドベースで非常に手間のかかるベンティベーニャ製法。ウェルトをアッパーの全周に縫合し、さらにウェルトとソールにだし縫いを施すという工程をほぼ全て手作業で行う。いかに堅牢で丈夫な靴を手作業で作ることができるかという靴づくり本来の力量が求められるこの製法は、扱える職人もごくわずか。ベンティベーニャ製法を扱える職人は、サントーニのマエストロへの殿堂入りを意味するのだ。

サントーニの製法③「チェルビーノ製法」

マウンテンシューズなどのモデルに採用されるチェルビーノ製法。はじめにウェルトとインソール、アッパーをすくい縫いし、次にウェルト、ミッドソール、ラバーソールを出し縫いするという長い伝統を持つこの手法。分厚いラバーソールとウェルトは手作業によって出し縫いが行われるが、不可視の状態でいかにラバーソール上をステッチするかというポイントが、職人の腕の見せどころである。

サントーニのイタリア靴らしさ漂うハンドペインティングとは

底付け技法に並び、サントーニの代名詞とも言える技術がハンドカラーペインティングだ。フランスブランド・ベルルッティのパティーヌもそうだが、革の魅力を存分に引き立てるペインティングの手法は、今やイタリア靴のスタンダード。サントーニはかなり初期の段階でこの手法を取り入れており、約500人の職人のうち80名前後がペインティング部門の職人という力の入れよう。
色塗り職人たちは独自のカラーレシピを継承しており、異なる色で最高15階にも及ぶ重ね塗りをレザーに施す。まず革に一色目のカラーペインティングを施し、乾燥するのを待ち、ウールの布を使用してゆっくりと常に縦方向に色を重ねていくという途方もない作業を全て手作業で行う。それが終わると次は筆を用い、アッパーとソールのあいだに色を入れて仕上げていく。最終工程におけるつや出し作業では、天然成分のワックスとクリームを使い最初はブラシで、次にカシミアとシルクの布を使用してハンドポリッシュを施す。多くの工程と手間、そして高い技術力をかけて行われるペインティング作業は、一足完成するのに数時間を要する。しかし、完成した一足一足に全く同じカラーリングのものが存在し得ないハンドペインティングの革靴は、唯一無二のオンリーワンアイテムと言えるだろう。サントーニは靴をアートへと昇華させたパイオニアであり、なおかつハンドカラーペインティングをイタリア靴のお家芸とさせた立役者なのだ。

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豊富な種類と高い品質のサントーニ・レザー

サントーニのハンドカラーペインティングによる美しい質感やモダンなシルエットは、最高の素材があるからこそ発揮される。天然なめし革に特別な加工を施したヴィンテージレザーは、ペインティングとの相性も抜群で、足元に存在感を持たせる。履き込むほどにレザーがなじみ、ヴィンテージの風合いやエイジングを楽しめるのも魅力だ。スエード皮においても原皮を厳選し、EU品質規格をパスしたものだけを使用。染色ドラム内で着色し、起毛させた柔らかでしなやかな質感のスエード靴が完成する。コードバンには希少価値の高いバッファローレザーを使用。耐久性に富み、なめらかでしっとりした質感と美しい艶やかさを併せ持つ。その他にも伝統製法で仕上げた植物タンニンなめしの天然バケッタ革など、サントーニのレザーは全てのもので最高水準の品質が追求されている。

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ブームの火付け役となったサントーニのレザースニーカー

1990年代中ごろに日本市場への上陸を果たしたサントーニ。その後間もなく始まったイタリアンクラシコブームによって、サントーニの革靴は大きな注目を集めた。そして、名だたるイタリアブランドの中でもサントーニが頭ひとつ抜き出る要因となった製品が、レザースニーカーである。1999年から2000年ごろにかけて大人向けカジュアルスタイルの新機軸として巻き起こったレザースニーカーブーム。その火付け役こそが、他でもないサントーニだ。サントーニは、革靴づくりのノウハウを最大限活かし、上質な革と製法を駆使しながらも、フォルムと機能はあくまでスニーカーというコンセプトを生み出した。現在ではブームの枠を越え、すっかり男靴の定番アイテムと化したレザースニーカー。サントーニ製レザースニーカーは、かのエルメスのレザースニーカーを手がけていたことからも、その実力は本物である。

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メルセデス・ベンツやIWCの腕時計とコラボしたサントーニの”エクスクルーシブライン”

サントーニは、全く異なる業種のブランドとも積極的にコラボレートするブランドとしても有名。”エクスクルーシブライン”は、自動車メーカーの帝王メルセデスAMGとスイス時計界の名門IWCシャウハウゼンとのコラボレーションによって誕生した。
メルセデスAMGとのコラボでは、GTをモチーフにしたスニーカーを発売。カジュアルライクなものからドレッシーなブラックモデルまで、メルセデスの風格を体現するかのような高級感に溢れたモデルを展開している。

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IWCとのコラボでは、革靴ではなく腕時計のレザーバンドを手がけている。サントーニのお家芸であるハンドカラーペインティングを施した最高級のレザーが、IWC往年の名作であるポルトギーゼやポートフィノなどの魅力を際立たせている。

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サントーニの定番モデルを紹介

サントーニ「内羽根ストレートチップ」

オーソドックスなストレートチップながらサントーニならではの品格が漂う一足。英国調の重厚感にイタリアンクラシックをブレンドした印象で、すらりとしたロングノーズと細身のスクエアトゥ、絞り込まれたウェストにイタリアブランドとしてのこだわりが垣間見える。繊細なステッチワークがシャープな木型と相性抜群。幅広いシーンで利用することが考慮されたグッドイヤー製法のソールも魅力である。

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サントーニ「シングルモンクストラップ」

横に回り込んだバックルが特徴のサイドモンクストラップ。ドレス度の高い雰囲気を醸し出し、フォルムとアッパーの美しさを堪能できるデザインとなっている。アンティーク仕上げのレザーがクラシカルな雰囲気を見事に演出。さらに鼻先のシャープなチゼルトゥが靴全体のフォルムに品をプラスしている。

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サントーニ「ダブルモンクストラップ」

ダークブラウンレザーのモンクストラップシューズ。サイドにダブルバックルと先端にトゥキャップを配したオーソドックスな一足。 サントーニらしいシャープな木型が都会的な印象を放つ。

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サントーニ「タッセルローファー」

一見ブラックに見えるほどの深い色味が特徴のナイトブルーカーフレザー仕様のタッセルローファー。サイドのインターレーシングとタッセルは同色。 ネイビー系を使ったコーディネートにも馴染みやすく、こなれ感を演出するならマストな一足だ。

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サントーニ「レザースニーカー」

ブームの火付け役となって以降、サントーニの定番コレクションに名を連ねるレザースニーカー。ゴム製のカップソールを採用し、しなやかなブルーレザーをアッパーに配した象徴的なモデルである。伝統の技術力とスニーカーの機能を見事に融合させたコンセプトワークで、多目的に使用できる一足。

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