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コインローファーの定番おすすめ13選【歴史と著名人のスタイルから魅力をひもとく】

コインローファーの定番おすすめ13選【歴史と著名人のスタイルから魅力をひもとく】

スニーカー全盛を経たいま、足元はあらためて革靴へ向かっている。そのなかでも、洒落者たちの視線を集めているのがコインローファーだ。紐靴ほど気負わず、それでいてスニーカーより端正。アメトラ、フレンチ、ブリティッシュといった装いの文脈を横断しながら、時代ごとにスタイルの核を担ってきた。マイケル・ジャクソンやポール・ニューマン、ジョン・F・ケネディといった米国のアイコンはもちろん、オードリー・ヘプバーンやダイアナ妃ら欧州の著名人もまた、この一足を自分のスタイルに取り入れてきた。定番を選ぶことは、流行の先に残る価値へ目を向けることだ。本記事では、コインローファーの歴史をひもときながら、いまあらためて押さえたい定番13足を紹介する。

足元の気分がスニーカーから革靴へ向かう中で革靴の中で、いま最も注目したいのはコインローファー

スニーカーが長く足元の主役だった一方で、その景色にも変化が見え始めている。いま東京やロンドン、ニューヨークなどのファッション都市で、洒落者たちの足元にあらためて増えているのがローファーだ。OTOKOMAEでもピッティ・ウオモやミラノ メンズファッションウィークの来場者スナップを通じて、ローファー人気の高まりや革靴回帰の流れを継続的に報じている。スニーカーソールを掛け合わせたハイブリッド型や、クロッグサンダル由来の派生デザインまで登場し、ローファーの表現はますます多彩になった。海外でもEsquireやGQ、WSJなどがローファー再評価の流れを伝えているが、そうした群雄割拠の状況だからこそ、OTOKOMAEとしてあらためて目を向けたいのが定番のコインローファーである。

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編集部 三井

ローファー人気が高まる中で、ビットローファーやタッセルローファー、ヴァンプローファーといった定番バリエーションに加え、近年はスニーカーにローファーのデザインを掛け合わせたハイブリッド型や、クロッグサンダル由来のデザインまで登場し、選択肢はかなり広がっています。そんな今だからこそ、まず目を向けたいのはやはりコインローファーです。最もオーセンティックで、装いを選ばず、今の気分にもクラシックの文脈にもつながる。この一足を見ると、定番であり続ける理由がよくわかります。

コインローファーの起源と歴史20世紀前半に北欧で生まれ、米国に渡ってアイビースタイルの象徴に!

コインローファーの起源をたどると、1920年代の北欧に行き着く。ノルウェーの靴職人ニルス・グレゴリウッセン・トヴェランゲルが、北米のモカシンと地元漁師の靴から着想を得て、1926年頃に「Aurland moccasin(アウルランドモカシン)」を開発したとされる。この靴はノルウェー国内にとどまらず、欧州各地や米国でも人気を集め、ローファーの系譜を語るうえで欠かせない源流となった。その後、米国の男性ファッション誌「Esquire」がアウルランドモカシンを取り上げ、“ノルウェーの農夫が搾乳場前の牛の待機場所(loafing area)で履く靴”として紹介した。さらに1930年代前半、同誌はニューヨークの名門ロジャース・ピートと連携して販売を後押しし、安定供給を見据えて米国メーカーへの製造依頼を模索したという。

こうした流れの中で、ニューハンプシャー州のスポールディング家がスリップオンを「Loafer」と名づけて販売し、この呼称が広まった。そして1936年、米国老舗シューズメーカー G.H.BASS(ジーエイチバス)が「Weejuns(ウィージャンズ)」を発表。サドル部分に切り込みを設けた意匠を特徴とし、これが今日のコインローファーと呼ばれるスタイルの原型となった。

weejuns


1950年代に入ると、コインローファーはアイビースタイルに代表される東海岸の学生文化を象徴する存在へと成長した。当時を知る紳士服飾評論家 G・ブルース・ボイヤーは著書にて、「1950年代、米国の中流の若者で“オックスブラッド色のペニーローファー(コインローファー)”を持っていない者は、ほとんどいなかった。」と述べている。

参考文献:G. Bruce Boyer『Elegance: A Guide to Quality in Menswear』(1987), W. W. Norton & Co. Inc.

写真:Super Stock/アフロ

1950年代以降、コインローファーは米国東海岸の学生文化を象徴する存在として定着し、その影響は海を越えて広がっていった。日本ではアイビールックの必須アイテムとして若者に浸透し、欧州でも各国のブランドが独自の解釈で洗練を加えていく。そうしてコインローファーは、学生文化の象徴にとどまらず、カジュアルにもビジネスにもなじむ普遍的な革靴へと育っていった。

著名人にも愛されてきたコインローファー米国ではマイケル・ジャクソン、英国ではダイアナ妃が着用

コインローファーの歴史を語るうえで欠かせないのが、時代を象徴する著名人たちの装いだ。マイケル・ジャクソンは『スリラー』のミュージックビデオで G.H.BASS「Weejuns」を着用したことで知られ、キング・オブ・ポップの名曲とともにその名を世界に広めた。他にもエルヴィス・プレスリーやポール・ニューマン、ジョン・F・ケネディなど、アーティストから俳優、政治家に至るまで多くのアイコンがコインローファーを愛用してきたことは見逃せない。

その人気は米国にとどまらず、欧州にも広がっていく。オードリー・ヘプバーンは映画『パリの恋人』でローファーを取り入れ、ダイアナ妃もまた、肩肘張らないカジュアルスタイルの足元にたびたび合わせていた。時代も地域も異なる彼らの装いに共通しているのは、コインローファーが単なる定番靴ではなく、それぞれのスタイルに説得力を与える存在だったという点だ。

コインローファーを選ぶ際に知っておきたい特徴!サドルの意匠には複数のデザインが存在する

コインローファーは一見するとどれも似て見えるが、印象を大きく左右するのが甲部分に配された“サドル”の意匠だ。コインを挟める切れ込みを備えたこのパーツこそ、コインローファーを特徴づける要。デザインの違いを見ていくと、大きくは「ハーフサドル」「ビーフロール」「フルサドル」の3タイプに分けられる。それぞれ表情も装いとの相性も異なるため、選ぶ際はここを押さえておきたい。

最もシンプルで、端正な顔立ちに映る型ハーフサドル

サドルの両端がアッパーに沿って縫い付けられた、最もベーシックなタイプ。意匠の主張が過度に前へ出ないため、コインローファーの中でもすっきりと端正な表情にまとまりやすい。クセを感じさせないベーシックなディテールだ。

アメトラらしい表情が際立つ、ややカジュアルな意匠ビーフロール

サドル両端を糸で巻いたように縫製した仕様。見た目がローストビーフを縛る紐に似ていることから、この名で呼ばれる。アメリカ東海岸の学生スタイルと結びつきが深く、コインローファーの中でもよりカジュアルな表情を持つ。


採用例が比較的少ない、やや珍しい型フルサドル


サドルの両端が長く伸び、ソール近くまで覆うタイプ。甲まわりの意匠が目に入りやすく、シンプルな中でも足元の表情を感じさせる型だ。ハーフサドルやビーフロールほど一般的ではなく、採用例はやや少ない。

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