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山岳地方の民族靴”チロリアンシューズ”を踏襲したパラブーツ「ミカエル」のデザイン
ミカエルは、世の中に「チロリアンシューズ」という種類の靴を広めた1足。デザインや縫製は、チロリアンシューズの意匠をベースとしている。チロリアンシューズは、山深い地方で履かれていた民族靴が起源。オーストリア西部ならびにイタリア東北部一帯を指すチロル地方が発祥だ。山岳地帯で着用されていただけあってフィット感や耐久性にも秀でており、登山靴としても取り入れられ進化を遂げていった。1940年代、パラブーツは手縫いモカのチロリアンシューズの「モジーン」というモデルを開発。そのモジーンをより洗練させるかたちで誕生したのがミカエルである。
アルプス地方のような山地の生活に適した特徴を備え、もともとはアウトドア用として作られていたミカエルは、革靴ながらも防水性や堅牢性に優れているのが特徴。また、アウトドアシューズと言えば、頑強なソールを備えた無骨なイメージが一般的だが、ミカエルはハンドメイドの温もりを感じさせる愛嬌のあるフォルムが魅力である。厚手の皮革を用いたアッパーに、あえて粗めのステッチワークで施されたU字型のモカシン縫いは存在感抜群。一般的なドレスシューズよりも太い糸を採用することで、素朴でありながら味わいのある雰囲気を醸し出している。
ノルヴェイジャン製法とストームウェルトによって水や泥を防ぐだけでなく、アッパーからも雪や雨が侵入しないように縫合部分に1本の革テープが縫い付けられているのも、チロリアンシューズから受け継がれた伝統的なスペックだ。
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