スーツスタイルを格上げするブレイシーズ(サスペンダー)の魅力とは?

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スーツスタイルを格上げするブレイシーズ(サスペンダー)の魅力とは?

フォーマルシーンにおける正統派ブレイシーズスタイルも覚えておいて損なし!

正統派ブレイシーズスタイル①「ベストの下に着用する」

クラシックなスーツスタイルは「三つ揃い = スリーピース」というのが基本。ブレイシーズはベスト(ウェストコート)の下に着用するのが本来のかたちである。また、ドレスシャツやソックスと同じく、ブレイシーズは「下着」と考えるのが英国紳士流。正統派のスーツスタイルにおいて、ブレイシーズが見えてしまうことは恥ずべきことなのだ。とはいえ、現代の日本において「ワイシャツやブレイシーズは下着だから夏でもジャケットは脱がない」と意固地になるのも粋ではない。ベストを着ずにブレイシーズを着用したときに、ジャケットの隙間からちらりと見えるブレイシーズは何とも言えない色気があるのも事実だ。ビジネスシーンではスリーピースにこだわらず、柔軟にブレイシーズを着こなすのが現代流だと言えるだろう。ただ、結婚式などフォーマルな場では「スリーピース + ブレイシーズ」という正統派の着こなしを知っておいて損はない。

スリーピーススーツを着用した際にブレイシーズを身につけるのは、単なるルール上の話だけではなく実用面においても意味がある。ブレイシーズではなくベルトを着用した場合、ベストの下に凹凸ができてしまい、ともすればベストからパンツへとつながる流れるようなシルエットを阻害する要因になりうるとも言われる。完成されたスーツスタイルは、美しい流線型のシルエットが最大の魅力。スリーピーススーツの着こなしを最大限洗練させるという意味においてブレイシーズは大きな役割を持つのだ。

正統派ブレイシーズスタイル②「フォーマルシーンにおいては色選びも重要!」

ブレイシーズは様々な色や柄が販売されており、その日の気分やネクタイの色に応じて使い分けたりするのも楽しみのひとつ。ただし、フォーマルなスーツやドレスシャツがモノトーンであるように、ブレイシーズもフォーマルシーンでは白もしくは黒が基本だ。日本の結婚式ではほとんどの人がベルトでパンツを履いていることを考えると、そこまで意識する必要はないかもしれないが、本格的なフォーマル使用も視野に入れてブレイシーズを購入するならまずはブラックかホワイトを選ぶのがおすすめ。フォーマルスーツやモーニングコート、イヴニングコートを着用する場面では白のブレイシーズを、タキシード等を着用する場合は黒を合わせるのが王道だ。

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正統派ブレイシーズスタイル③「クラシカルな趣を楽しむならレザーエンドのボタン留めを」

ブレイシーズには、ボタンで留めるタイプとクリップで挟むタイプが存在する。クラシックなのはレザーエンドのボタン留めタイプだ。見た目のエレガントさもレザーエンドが遥かに上である。ベスト着用のフォーマルシーンではどちらにしろブレイシーズは見えないのでクリップ型でも問題はないが、スチール製のクリップエンドには生地を傷める可能性があるというデメリットも存在する。ジーンズに代表される比較的生地が頑丈なカジュアルパンツに気軽に合わせたい場合にはクリップ型をチョイスするのもおすすめだ。

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ちなみにカジュアルパンツはもちろんのこと、既製品のスラックスにおいてはブレイシーズ用のボタンが備えられていないものがほとんど。それを見越してかブレイシーズにはパンツに縫い付けるためのボタンが付属していることも多い。そのボタンを自分で縫い付けるか、修理店などに依頼することでレザーエンドのブレイシーズ仕様に作り変えることが可能だ。ちなみに、日本市場で流通するブレイシーズにおいては基本的に「ボタン留め専用」というものは少なく、クリップ式もしくは、ボタン留めとクリップどちらでも使用できる「2in1」仕様のものが多い。後者を選んで使用しつつ、手持ちパンツの準備が整ったところで、クリップを取り外すして使用するという方法もある。

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正統派ブレイシーズスタイル④「トラウザーズもクラシックなデザインを選んでテイストを後押しする」

カジュアルやビズスタイルで気軽にブレイシーズにトライするのも良いが、本来の役割を活かしてクラシカルな印象に仕上げるならパンツ選びも重要だ。たとえば、股上が深めであったり、腰回りにゆとりのあるプリーツ仕様のトラウザーズを選ぶなど。こういったトラウザーズは昨今の主流にもなってきた感があるため、自分好みのデザインも見つかりやすいだろう。ちなみに、ブレイシーズの場合、パンツは”履く”のではなく”吊る”というのがイメージ。腰で履くのではなく、上から吊るすことによって、パンツのシルエットは段違いに綺麗になるため一度使用して以来病みつきになっているという愛好者も多い。「プリーツやセンタークリースなどの”線”が描く美しさは、ブレイシーズがあって初めて正常に機能する」と言い切る服飾関係者も少なくない。

また、とことんクラシックスタイルを追求するならベルトループ無しのパンツを選ぶのも良いだろう。ベルトを巻かない以上、ベルトループは不要であることから、ベルトループレスのパンツの方がブレイシーズを着用したときにスマートに見えるのは自明である。数年前より続くクラシック回帰の流れによって市場にはベルトループ無しのパンツも増えつつあるため、ぜひチェックしてみてほしい。

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