定番色のパンツはもう飽きた!というメンズに提案したいのがカーキ色。それもワイドシルエットなら旬っぽさも手軽にまとえて、頭ひとつ抜けた着こなしが簡単に作れること間違いなし。今回はそんな「カーキワイドパンツ」を使った洒脱なコーデ事例を紹介していく。
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カーキって実際のところ何色?
「Khaki:カーキ」とは、英語で“土埃(つちぼこり)”を意味する黄色がかった明るい茶色(明るい黄褐色またはベージュ色)のことを指す。19世紀半ば、植民地であるインドに駐留していた英国軍が白い夏服の汚れを目立たなくし、周囲の環境に溶け込むようカモフラージュとして土を使って染色を行ったことから生まれた色味だ。日本産業規格によるJIS慣用色名においても「茶色がかった黄色」と明確に定義されているが、実際にはベージュやキャメル、モカなどブラウン系からグリーン系のオリーブグリーンまでかなりの幅を持って使われるケースが多い。しかも、日本ではなぜかカーキを本来の土色ではなくオリーブグリーンとする傾向が顕著であり、むしろカーキ=土色のイメージはほとんどないと言っていいだろう。
このことについては諸説あり、明確なエビデンスが示されていないためどの説も推測の域を出ないが、最も有力とされているのが軍服のイメージに関連するというもの。これは米国の「アーミーグリーン」色に似た「Olive drab:オリーブドラブ」をカーキとして捉えるようになったからではないかという説だ。海外では、本来の意味での土色であるブラウン系をカーキと呼ぶ場合が多く、グリーン系のオリーブグリーン、ミリタリーグリーンと区別しているのが一般的。ちなみにリーバイスが展開するチノパンブランド「DOCKERS (ドッカーズ)」のホームページをはじめ、カラーに関する定義を示す多くのウェブサイトでも、カーキ色は薄茶色の黄色がかった色、砂のような黄褐色の色合いで、今日では「キャメル」または「ベージュ」と呼ばれることもあると記されている。しかし、この記事ではあくまでも日本の現状に即してイメージの混乱を避けるため、便宜的に「世間一般に浸透したカーキ=オリーブグリーン」として、着こなしのコツとコーデ画像を紹介する。
カーキワイドパンツを穿きこなすコツとは?
昨今のボトムスはワイドレッグ、バギーシルエットが主流であり、丈はフルレングスで裾をクッションさせるのがお約束。特にモードを牽引しトレンドの動向を左右するバレンシアガやグッチ、セリーヌオムのコレクションではこのシルエットと丈感が顕著であり、カーキワイドパンツを今っぽく穿きこなすにはフルレングスであることがお洒落見えのキモとなる。しかし、そんなイマドキのメンズコーデと差別化を図るのであれば、もちろんクロップドやロールアップによる短丈もアリ。良好なバランス感をキープして野暮ったさやアカ抜けなさを解消すれば、新鮮なスタイリングをモノにできるに違いない。
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