色彩感覚を迷わせて誤認させるため、自然に形成されやすい斑模様・斑点・縞模様などが用いられる迷彩柄。想定外の環境で用いていると不自然な色彩が浮き上がりかえって目立つ特性を逆手に取り、タウンスタイルに取り入れることでラギッドなアクセントをプラスできる。今回はそんな「迷彩パンツ」にフォーカスし、着こなしのポイントと参考となる海外メンズの最新コーデ、おすすめアイテムを紹介!
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まずは主要な迷彩柄5種類について紹介!
迷彩柄①:ウッドランド(Woodland)
1948年に米国陸軍技術者研究開発研究所で開発されたカモフラージュパターンを60%拡大し、遠距離での交戦を想定してデザインされたウッドランド。ハイコントラストの4色(砂色、茶色、緑色、黒色)から成る迷彩柄で、USウッドランド(U.S. Woodland)、M81ウッドランド(M81 Woodland)、4色ウッドランド(4 Color Woodland)とも呼ばれている。1981年から2006年まで米軍の標準的な迷彩パターンの1つとして戦闘服(BDU:Battle Dress Uniform)などに用いられ、一般的な認知度が最も高い迷彩柄だ。
迷彩柄②:タイガーカモ(Tigerstripe)
タイガーカモは正式にはタイガーストライプと呼ばれ、その名の通り虎を思わせる縞模様が特徴だ。1960年代に南ベトナム軍によって開発されたブラシストロークのバリエーションで、ベトナムの宗主国であったフランス軍のリザード迷彩が原型といわれている。黒と茶色と緑の縞模様から成るその迷彩パターンは竹が豊富な東南アジアの熱帯雨林に効果的とされ、ベトナム戦争時にはアメリカ軍もグリーンベレーやシールズなど特殊部隊に同じパターンを採用した。
迷彩柄③:デザートカモ(Desert Camo/Chocolate Chip)
デザートカモは、1981年アメリカ軍によって開発された6色パターンの砂漠専用カモフラージュ柄。タンと呼ばれる淡いベージュをベースにブラウンの雲形を組み合わせているのが特徴で、岩を模倣するように設計された黒い斑点がチョコチップのように見えることから“チョコチップ”の愛称で親しまれ、韓国やイラク、アフリカ全土の軍隊に採用されている。
迷彩柄④:デジタルカモ(Digital camo)
ピクセルパターンの迷彩柄で、砂漠、森林、都市環境で機能することを目的としたデジタルカモ。1980年頃からアメリカ軍が使用されている緑を基調としたBDU(Battle Dress Uniform)や、砂漠地域での戦闘に使用されるDCU (Desert Camouflage Uniform))などの迷彩服の後継として、2005年4月から配備を開始した迷彩服“ACU(エーシーユー、Army Combat Uniform)”に用いられている新しいタイプのカモフラージュ柄だ。ちなみに世界初のデジタルカモフラージュパターンは、1996年カナダ軍によって開発されたCADPATで、アメリカ海兵隊の最初のデジタル迷彩は2001年に実装されたMARPAT。
迷彩柄⑤:ツリーカモ(Real tree camo)
ツリーカモは、米国RealTree社がハンティングウェア用として開発した迷彩パターン。グラフィカルなミリタリー系のカモフラージュ柄とは趣の異なる、より写実的かつ絵画的な美しさが特徴だ。森林の画像をそのまま転写したようなタイプから落ち葉や枯れ葉をモチーフとしたパターンまで様々な柄が存在し、アウトドアのみならずストリートウェアにも広く用いられている。
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