
ワイドスラックスは、一部のモード好きだけが穿くパンツではなくなった。6月に撮影した最新スナップを見ても、太めのスラックスを自然に取り入れる大人の姿が目立つ。以前はデザイナーズブランドやモード色の強いブランドが主戦場だったが、近年はイタリア系ドレスブランドやパンツ専業ブランドにも選択肢が広がっている。今回は、最新スナップを軸に、ワイドスラックスの選び方と着こなしのポイントを紹介する。
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最新スナップから見る傾向ワイドスラックスは“モードなパンツ”から“大人の選択肢”へ広がっている
ワイドスラックスの立ち位置は、この数年で変化した。以前は、強いAラインを作るためのモードなパンツ、あるいはストリート感を強める太パンツという印象が強かった。しかし最新スナップを見ると、ジャケット、ニット、シャツ、Tシャツといった大人のベーシックな服に合わせる着こなしが増えている。ポイントは、太さを必要以上に主張していないことだ。腰まわりにゆとりがあり、裾まで自然に落ちるシルエット。センタープレスや落ち感のある生地によって、リラックス感はありながら品よく見える。このバランスこそ、いま大人がワイドスラックスを取り入れるうえでの現実的な正解に近い。特に6月のスナップでは、トップスまで大きくするのではなく、上半身をジャストサイズ寄りに整えた着こなしが目立った。パンツの太さを活かしながら、全体の輪郭はだらしなく見せない。これが、今っぽいワイドスラックスコーデの基本になる。
ワイドスラックスの選び方1太さよりも、落ち感と腰まわりの収まりを見る
ワイドスラックスを選ぶときに、最初から裾幅の広さだけを見る必要はない。大人が重視したいのは、生地の落ち感、腰まわりの収まり、センタープレスの入り方だ。太さがあっても、腰まわりが膨らみすぎると野暮ったく見える。反対に、股上が深く、腰位置が安定し、裾まで縦に落ちる一本なら、ワイドシルエットでも上品にまとまりやすい。はじめて取り入れるなら、極端なバギーシルエットよりも、太めのストレートに近いスラックスから選ぶのが現実的だ。パンツ自体に存在感はありながら、普段のシャツやニットにもなじむ。細身のスラックスから移行する場合も、違和感が少ない。
ワイドスラックスの選び方2デザイナーズだけでなくイタリア系ドレスブランドにも波及
これまでワイドスラックスといえば、デザイナーズブランドやモードな要素を積極的に取り入れるブランドが中心だった。ところが近年は、Brunello Cucinelli(ブルネロ クチネリ)やKiton(キートン)のようなイタリア系ドレスブランドにも、ゆとりのあるトラウザーズが見られるようになっている。この流れで面白いのは、ワイドスラックスの選択肢が“攻めた太さ”だけではなくなったことだ。ドレスブランドが提案する太めのスラックスは、過度に裾幅を広げるというより、上質な素材、プリーツ、腰まわりの余裕でリラックス感を出すものが多い。モードに振り切らず、ジャケットやニットに自然になじむワイドスラックスを探しやすくなっている。
BERWICH(ベルウィッチ)のようなパンツ専業ブランドも、この流れを読み解くうえで欠かせない。かつては細めのテーパードが大人パンツの主流だったが、近年はSCOTCHやLUCANO LONGのように、腰まわりにゆとりを持たせたモデルも存在感を増している。ただ、実際に穿いてみると極端に太いわけではない。ワイドパンツに抵抗がある大人にとっては、むしろ手を出しやすい太さと言える。ワイドスラックスが苦手に見える原因は、太さそのものではなく、パンツの方向性と着こなしが噛み合っていないことにある。モードブランドの強いワイド感を求めるのか、ドレスブランドの余裕あるトラウザーズを選ぶのか、パンツ専業ブランドの現実的な太さを選ぶのか。この視点を持つだけで、選ぶべき一本はかなり絞りやすくなる。
ワイドスラックスの選び方3最初の一本は“ワイドすぎない太め”が扱いやすい
ワイドスラックスを取り入れるなら、最初から極端な太さを狙う必要はない。大人の着こなしで使いやすいのは、腰まわりにゆとりがありながら、裾に向かって自然に落ちる太めのストレートシルエットだ。裾幅が広すぎるパンツは、トップスや靴とのバランスまで大きく変える必要がある。一方で、太めのストレートに近い一本なら、普段のシャツ、ニット、ジャケットにも合わせやすい。ワイドスラックスらしい余裕は出せるが、着こなし全体を大きく変えなくても成立する。迷ったときは、腰まわりにゆとりがあり、膝下から裾まで極端に広がりすぎない一本を選びたい。センタープレスが入っていれば縦のラインも強調され、太さがあっても品よく見える。大人が最初に選ぶべきワイドスラックスは、主張の強いパンツではなく、普段の装いに自然になじむ太めのスラックスだ。
着こなしの攻略テクニック1ジャストサイズのトップスで、ワイドスラックスの重さを整える
ワイドスラックスを穿くときは、トップスのサイズ感が重要になる。オーバーサイズのトップスを合わせると、上下ともに量感が出すぎて、全体の輪郭がぼやけやすい。大人が品よく見せるなら、トップスはジャストサイズを基本に考えたい。ここでいうジャストサイズとは、身体にぴったり沿うタイトな服ではない。肩幅、身幅、着丈が過剰に余らず、パンツの太さを邪魔しないサイズ感のことだ。トップスの量感を抑えることで、ワイドスラックスのシルエットがきれいに引き立つ。最新スナップでも、上半身は比較的コンパクトにまとめ、パンツの太さで今っぽさを出す着こなしが目立つ。細身のトップスで締めるというより、余計なゆるさを足さない感覚だ。ワイドスラックスを大人っぽく穿くなら、パンツだけでなくトップスの余白まで調整したい。
腰位置を見せてバランスを整える2Tシャツやシャツはタックインで着丈を調整する
着丈が長いTシャツやシャツを合わせる場合は、タックインで腰位置を見せるのも有効だ。ワイドスラックスはパンツ自体に存在感があるため、トップスの裾が中途半端にかぶると重心が下がって見えやすい。タックインすれば腰位置が明確になり、パンツの縦のラインもきれいに出る。きっちり入れすぎると堅く見えるため、裾に少しだけ余りを作るブラウジングで自然に整えるのがよい。とくに夏場は、Tシャツや薄手のシャツを合わせる機会が増える。トップスの生地が軽いぶん、裾を無造作に出すと上半身が間延びして見えることもある。ワイドスラックスをすっきり見せたいなら、タックインはもっとも手軽な調整法だ。
着こなしの攻略テクニック3ワイドスラックスは丈感で印象が変わる
ワイドスラックスの印象を大きく左右するのが丈感だ。裾が長すぎるとだらしなく見え、短すぎるとパンツの迫力が出にくい。大人が取り入れるなら、まずはハーフクッションからワンクッション程度を基準にするとバランスを取りやすい。足元に少しだけ裾がたまる丈感なら、ワイドスラックスらしい余裕を出しながら、スラックス本来の品の良さも残せる。モードに振るならワンクッション、軽快に見せるならノークッション寄りと、見せたい印象に合わせて調整するのがよい。最新スナップでも、裾を極端に引きずるような穿き方より、足元で自然に止まる丈感が多い。ワイドスラックスは太さがあるぶん、裾の処理が甘いと一気に重く見える。逆に、丈感が整っていれば、多少太さがあっても清潔感は損なわれにくい。
大人の男におすすめのワイドスラックス3選
おすすめワイドスラックス1GENTLEMAN PROJECTS「ボールドスラックス DEAN」
ボールドスラックスという名前の通り、ゆとりのあるシルエットを持ちながらも、大人の日常着として取り入れやすいバランスに仕上げた一本。腰まわりには適度な余裕を持たせつつ、裾までストンと落ちるシルエットによって、ワイドスラックスらしい存在感と上品さを両立している。ジャストサイズのTシャツやシャツはもちろん、ジャケットとも好相性。ワイドパンツ初心者でも取り入れやすい、現代的な太めスラックスだ。
おすすめワイドスラックス2BERWICH「H LUCANO」
ベルウィッチのルカーノは、パンツ専業ブランドならではの美しいシルエットが魅力。腰まわりにはほどよくゆとりを持たせながら、膝下から裾へ向かってストレートに落ちるラインによって、ワイドすぎない絶妙なボリューム感を実現している。細身のスラックスからステップアップしたい人や、ワイドパンツに挑戦してみたい大人にもおすすめ。レザーシューズからスニーカーまで幅広く合わせやすく、オン・オフ問わず活躍してくれる。
おすすめワイドスラックス3ATTACHMENT「ベルト付きイージースラックス」
アタッチメントらしいミニマルなデザインをベースに、現代的なワイドテーパードシルエットへ再構築したイージートラウザーズ。ヒップからワタリにかけて適度なゆとりを持たせながら、裾へ向かって緩やかにテーパードさせることで、リラックス感と都会的な印象を両立している。軽やかなライトトロピカル素材を採用しており、春夏でも快適な穿き心地。イージーパンツの快適さとスラックスの上品さを兼ね備えた一本だ。




















































