冬本番にはヘビーアウターのインナーとして、肌寒さを感じる春と秋にはメインのアウターとして活躍が期待できるカーディガン。とくに黒色は、カーディガンの魅力である大人っぽさを存分に享受できるうえ、着回し力に長けているのが魅力だ。今回は、そんな黒カーディガンを使って洒脱なスタイリングに仕上げた洒落者のコーデ事例を紹介していく。
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黒カーディガンの魅力とは？
黒カーディガンの魅力は、キレイめコーデやカジュアルスタイルはもちろんのこと、モードファッションなど色々なテイストな着こなしと好相性なこと。ベーシックウェアの定番色がゆえに様々なアイテムとマッチし、それでいてニットならではの大人っぽくも柔らかな印象によって“キメてる感”をほどほどに抑えられる。さらにフロントの開け閉めにより抜け感を調整でき、洒脱なレイヤードさえも簡単に叶う。昨今の流行りにもなっているクルーネックやVネック、タートルネックとのアンサンブルで上半身に一体感を演出すれば、得られるクールさと洗練度は他のカラーの比ではない。
黒カーディガンを着こなすなら、どこに注意すべき？
前述で述べた通り、高いポテンシャルを秘めた黒カーディガンだが、同色のアウターにインナー使いする際は印象がアウターに同化して主張が控えめとなってしまうので要注意。そもそも黒は光を反射することなくすべての色を吸収・遮断し周囲の色を引き締めて目立たせる色であり、黒アウターと黒カーディガンのペアリングでは黒アウターのイメージが前面に出て必然的に黒カーディガンのイメージがセットバックしてしまう。もちろん素材感が異なれば黒カーディガンの存在感が埋もれてしまうようなことはなく、あえてアウターとの統一感を狙うという着こなしもアリなので、色の特性とイメージ効果を念頭に黒カーディガンをスタイリングに組み込めば、少なからずデメリットを感じることはないはずだ。
黒カーディガンを着こなすコツとは？
黒カーディガンを着こなすコツは、どんな黒カーディガンを選ぶか次第。まずは黒カーディガンの持ち味を最大限に引き出すためにも、極力シンプルなアイテムをチョイスすることが重要だ。具体的にはツイードやメランジではなく単色で、ボタンの色も真っ黒なモノ。どの角度から見てもイメージに偏りがなく、ノイスとなる装飾のない均一な黒であることが望ましい。
黒カーディガンを使った洒落者のコーデ事例６連発！
アウターと黒カーディガン、テーパードパンツでシックにまとめたオールブラックコーデ
インしたカットソーのチラ見せで白差しを効かせつつ、アウターと黒カーディガン、テーパードパンツでシックにまとめたオーランド・ブルーム氏のブラックコーデ。打合せがジャケットのような黒カーディガンでアウターに負けない存在感を強調し、黒でまとめたレイヤードスタイルに新鮮な印象をもたらしている。首周りから胸元の抜けを際立たせるよう襟を立てたアウターのさりげない着こなしも見逃せない。
Gentleman Projects(ジェントルマン プロジェクト) ウースターカーディガン
Vネックの黒カーディガンとアウターの色味をマッチさせTシャツ＆ジーンズスタイルをシックに演出
Tシャツとブルージーンズのカジュアルコーデに黒カーディガンとアウターの色味をマッチさせ、シックにまとめたジョシュ・ハートネット氏。カーディガンのネックラインと裾からTシャツを覗かせることでレイヤーを強調し、単調に見えないよう配色を微調整した着こなしに。ノイズとなる装飾がなくボタンの色も真っ黒な黒カーディガンがシックな大人のムードを醸し、Tシャツとジーンズのカジュアルな雰囲気にも馴染んでいる。
Filippa K(フィリッパ・コー) 黒カーディガン
黒カーディガンと黒スラックスでモノトーンコーデの輪郭を引き締め
白Tシャツのリボルバープリントを強調するよう、黒カーディガンと黒スラックスのペアリングでコーデの輪郭を引き締めたコチラの御仁。柔らかなニットの持ち味を活かしてインナー使いしたグラフィックTシャツをたっぷり目に露出させ、コーデにおける主役と脇役の立ち位置を明確にしながらカジュアルなモノトーンコーデを完成させている。黒カーディガンと白Tシャツ、黒スラックスと白スニーカーの対比もナイス。
ROBERTO COLLINA(ロベルトコリーナ) 黒カーディガン
着丈長めの黒カーディガンと腰ユルなカーキのテーパードパンツでカジュアルコーデをルーズに味付け
プレイ コムデギャルソンのハートロゴTシャツで茶目っ気を醸しつつ、着丈長めの黒カーディガンと腰ユルなカーキのテーパードパンツでコーデをルーズに味付けしたジャスティン・ティンバーレイク氏。Tシャツのグラフィックと黒カーディガン、Tシャツのベースカラーとボトムスの色味を寄せて統一感を担保しながら、スタイリングの配色にしっかりメリハリを効かせている。ボトムスのくすんだ色味に呼応させたグレーのベースボールキャップの取り入れもお見事！
Black Comme Des Garçons (ブラック コムデギャルソン) 黒カーディガン
難易度の高い半袖の黒カーディガンで差別化を図ったモノトーンコーデ
袖のないニットベストによるレイヤードはポピュラーだが、半袖のカーディガンとなると難易度は高め。しかもそれが黒カーディガンであれば尚更、本来のシックな雰囲気や見栄えの良さが損なわれ、色の持ち味を存分に発揮できないということもある。あくまでも正攻法で黒カーディガンをスタイリングに取り入れるなら長袖以外の選択肢はないが、ベーシックなアイテムに対するカウンターとしてコーデの差別化を図るなら半袖黒カーディガンの取り入れも面白い。
ROBERTO COLLINA(ロベルトコリーナ) 黒カーディガン
ネイティブ柄の黒カーディガンでモノトーンのジャケパンスタイルを格上げ
縁にあしらわれたフリンジと幅広のショールカラーが主役級の存在感を放つネイティブ柄の黒カーディガンをチョイスし、モノトーンのジャケパンスタイルにプラス。コーデの軸をグレー、ブラック、ホワイトの無彩色でスタイリッシュかつキレイめに表現し、とびきり装飾性の高いガウンのような黒カーディガンで華やぎとラグジュアリーなムードを演出している。ジャガードやインターシャ、刺繍を組み合わせたこの手のデコラティブな黒カーディガンなら、モードなスタイリングとの差別化を図る主役アウターにうってつけ。
ALANUI(アラヌイ) 黒カーディガン
