イタリアファクトリーブランドの雄”ラルディーニ”の魅力とは?

「イタリアの人気ファクトリーブランドとは?」と問われたら「ラルディーニ(LARDINI)」がまっさきに思い浮かぶ方は少なくないだろう。ボリオリ、タリアトーレなどイタリアに人気ブランドは数あれど、とりわけテーラード業界に身をおく業界人からの評価が高いことでも知られるのがラルディーニだ。あのニック・ウースターともコラボモデルを出すなど何かと話題も多いブランドでもある。今回はそんなラルディーニにフォーカスして、知られざる魅力や着こなしを紹介!lardini

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ラルディーニ(LARDINI)とは?

1978年、ルイジ・ラルディーニ(Luigi Lardini)氏がイタリアのアドリア海に面するアンコーナという港町にて創業したブランド。最初は仕立て工房として家族経営による事業を活動していたが、OEMとして30年近く世界の名だたるメゾンブランドを担当して得た高い縫製技術を生かし、1993年に自社名でオリジナルブランドを展開している。ジャケットのラペルについた花形のブートニエールが特徴的で、日本でも人気が高い。現在では、毎日400人体勢で手作業の生産を行う、イタリアで屈指の一大ファクトリーブランドに成長している。
ちなみにラルディーニが製造を請け負ってきた名だたるビッグメゾンには、エトロ、プラダ、バーバリー、ドルチェ&ガッバーナなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。

ラルディーニのロゴlardini

ラルディーニが誇る家族経営のビジネススタイルとは?

ルイジ・ラルディーニ(Luigi Lardini)氏は、ラルディーニのクリエイティブディレクター として現在活躍しているブランド創立者だ。1970年代には、スタイルとエレガンスへの情熱だけをたずさえ、弱冠18歳にしてメンズウェアのコレクションの製作を開始している。ルイジ氏のセンスは昔から評価が高く、選択眼を直感的に確信した兄のアンドレア・ラルディーニ(Andrea Lardini)氏と姉のロレーナ・ラルディーニ(Lorena Lardini)氏が事業の立ち上げに協力している。

ラルディーニ一族左からロレーナ(Lorena)氏、アンドレア(Andrea)氏、アンナリタ(Annarita)氏、ルイジ(Luigi)氏 crisalidepress

事業設立後、ファッション業界人から国際的な業界人まで、幅広い層からまたたく間に注目を集める。ラルディーニの仕立てサービスを利用する顧客の数は数年のうちに大幅に増加した。ビジネスの発展と共に、それぞれが仕事の役割を担うようになる。創立者のルイジ氏はスタイリング、兄のアンドレアはコンピューターエンジニアリングの学位を生かして技術面を、姉のロレーナは経営と財務を管理した。数年後には、末妹のアンナリタ氏も品質管理として会社のビジネスに参加している。

ラルディーニこだわりの「メイド・イン・イタリア」

自社工場にてオリジナル商品を製作し続けるラルディーニ。このブランドは2007年から「Consortium for the protection of the Made in Italy(メイドインイタリア保護協会)」と呼ばれる協会に入り、一から十まで全ての製造工程において完全な「イタリアンメイド」であると証明されている。生産国の問題がよく取り上げられる現代で「メイド・イン・イタリー」にこだわる姿勢は、周りからの評価が高いポイントの一つではないだろうか。

ラルディーニの工場ラルディーニの工場 thebespokedudes

ラルディーニは生地にもこだわる

30年もの月日を積み重ねてきた縫製技術で一着ずつハンドメイドするだけに留まらず、イタリア屈指の生地ブランドであるロロ・ピアーナ、エルメネジルド・ゼニア、チェルッティなどの生地を採用し、素材そのものにも存在感を持たせるのはラルディーニの特徴の一つだ。生地の調達に必要とされるノウハウや人脈をOEM時代に着々と積み上げてきたラルディーニならではの強みである。

ラルディーニの生地lardiniofficial

ラルディーニのブートニエールの意味

現在、ジャケットのラペルに施された花形のブートニエールは、ラルディーニを象徴するシンボルの一つとなっている。このディテールは、70年代のヌーベルバーグ(新しい波)のピンにヒントを得たもので、男性的な享楽主義とモダンなロマン主義を表現しているという。伝統の名残と言われるフラワーホールを、現代的な解釈でデザインされたラルディーニらしいディテールである。

ラルディーニのブートニエール
この花形のブートにエールは間違いなくラルディーニのシンボルだが、ファッション業界やクラシコイタリアフリークの間では良くも悪くも誰もが知るディテールだ。これみよがしに見えないよう、”あえてはずして着用する”という男性も多い。着脱は簡単なので、TPOに応じて対応するのがスマートだろう。

ラルディーニは、”しっかり感”のあるアンコンジャケットに強い

ラルディーニの十八番は「アンコン・ジャケット」だ。すなわち、芯地や副資材を省いた一枚仕立てのジャケットを得意としている。古くはアットリーニ、ボリオリ、カンタレリが切り開いて来たテーラードジャケットのスタイルである。関連ページ:ボリオリが生み出すアンコンジャケットの魅力とは?

ラルディーニアンコンジャケットピッティ・ウオモのブースで見受けられる、ハンガーではなくフックに引っかけてあるジャケットはアンコンジャケットならではの柔らかさをアピールするための仕掛けだ。副資材を使わずに、ジャケットのきっちり感を出すためにはパターンや縫製において非常に高い技術を要するが、数あるイタリアファクトリーの中でもラルディーニはその技術の先端を走っている。※ちなみにラルディーニの展示ブースでは、テーラードジャケットはフックではなくハンガーに掛けられることも多い。

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ラルディーニは「メイド・トゥ・メジャーサービス(ス・ミズーラ)」も展開

ラルディーニが2000年より展開しているオーダーメイドサービスは「メイド・トゥ・メジャーサービス」と言う。ジャケットに限らず、男性のワードローブに属するほとんどすべてのアイテムをカスタマイズできるようだ。ラルディーニが培ってきた独自のサービスにより、自分だけの特別な一着を仕立てることが可能。インナーやハンガーの名入れまで行い、生地(2,000種以上)、裏地、ボタン(50種以上)、裏襟の色(ジャケットまたはコート)、刺繍および糸の色、ボタン穴の選択にまで及ぶ徹底ぶりだ。日本では納期を4ヶ月ほど要するが、ストラスブルゴや伊勢丹などで不定期に行われるオーダー会で対応できるようだ。

ラルディーニは2010年に新たな革新へ

2010年春夏からは、新たに数々の世界的ファッションブランドをコンサルトしたウンベルト・カンタレッリ(Umberto Cantarelli)氏をクリエイティブチームに迎え、クリエイティブディレクターにルイジ・ラルディーニ氏が就任。これまでの伝統的な縫製技術を持ってラルディーニは世界が注目する革新的なコレクションを展開している。

ラルディーニのジャケットrionefontana

2010年春夏からの変化として、製品洗い、製品染め、ハンドペインティング、コントラストステッチ、拝みボタンなどのディテールを生かした組み合わせにより、新しい表情を生み出している。現在「ラルディーニ仕立て」とも言われる細やかなこだわりと遊び心こそが、テーラードの世界に革新をもたらした要因といえるだろう。

ラルディーニは進化を続けるブランド

現在、ラルディーニが営むフィロットラーノ工場では2,000の衣料を生産し、日々拡大を続ける流通網を介して海外市場のヨーロッパ、日本、韓国、ロシア、中国そしてアメリカなどの厳選されたマルチブランドストアや高級デパートなど、550もの小売店で販売されている。また、2014年には、ミラノの高級ファッション地区モンテナポレオーネ通りにある歴史的建築物の中に、広さ約800㎡の新しいショールームをオープン。2016年には広さをさらに300㎡拡張するなど事業を常に拡大し続けている。

ラルディーニのショールームlardini

ラルディーニの生産拠点も拡張

ラルディーニは生産エリアも拡大している。新規生産エリアは9,000平方メートルで、3階建てになる予定だ。5,400 平方メートルもの広さのある1階部分には、生地のデカタイジング、蒸気処理、および検反、減反管理の自動管理用コンピュータ化された倉庫、自動裁断部門、およびその他の現在配置転換された部門が入り、生産工程のフローを最適化。自社工場での一貫した作業により、新たな商品の展開を常に企むラルディーニの動向はこれからも注目したいところだ。

ラルディーニの縫製場面lardini

ラルディーニとニック・ウースターのコラボ「WOOSTER+LARDINI」

ラルディーニは、ニューヨーク在住のファッションフリーエージェントとして世界中で活躍するニック・ウースター氏との共同開発プロジェクトまでも行っている。

ニックウースターラルディーニコラボ

この企画により、ニック・ウースター氏のスタイルとラルディーニのエレガンス&仕立ての知識を融合させたユニークさを実現。精緻なサルトリアーレ仕上げの常識を覆すような、洗練された生地と予想もできなかったラインの組み合わせは世界から話題を集めている。

ルイジ・ラルディーニ氏とニック・ウースター氏lardiniofficial

ラルディーニが他に展開している代表的ブランドライン紹介

現在、ラルディーニのコレクションはいくつかのラインに分かれており、スタイルはそれぞれ異なりながらも、すべて細部にきめ細やかな仕立ての配慮を施した製品となっている。ラルディーニが展開している他ラインを紹介。

ガブリエレ・パシーニ(GABRIELE PASINI)

“モデナの怪人”との異名をもつガブリエレ・パジーニ氏とラルディーニがジョイントベンチャーという形で、ナポリの伝統的サルトリアーレの技術に英国の風合いを取り込んだ革新的なコレクション。今までのジャケットの概念を覆すファブリック、柄、カラーを取り入れ、クラシコを挑発的に解釈したデザインが特徴的だ。ヴィンテージタッチのウール生地や、ビッグラペルに絞られたウェストラインがセクシーな中にもモダンな印象をたずさえるブランドだ。

GABRIELE PASINI

RVRラルディーニ(RVR LARDINI)

「衣類は機会や気候に応じて個性や外見を変化させることが可能である」をコンセプトにしたライン。リバーシビリティ(RVRは「リバーシブル」の意)というユニークな作りを軸としたサステナブルなアウターコレクションだ。

RVR LARDINI

ラルディーニの着こなし紹介!

ラルディーニは、世界から注目されるブランドだけあって着こなしの幅も広い。

ラルディーニ×ジーンズスタイル

グレーカラーのリネン混テーラードジャケットに、綺麗なブルーに色落ちしたジーンズを合わせた着こなし。ボウタイや伊達メガネのチョイスでこなれ感のある印象に。

ラルディーニとジーンズの着こなしlardini

ラルディーニベージュジャケットスタイル

洗い加工が施されたコットンジャケットに同系色のヨーロピアンストライプのネクタイを合わせたコーディネート。ジャケットの袖口ボタンをアシンメトリーに外すことでラフな雰囲気を演出。

ラルディーニとベージュlardini

ラルディーニジャケット×タートルネックコーデ

綺麗な柄合わせが行われたチェックジャケットにジャストサイズなハイゲージのタートルネックを合わせたシックなスタイリング。メインアイテムがモノトーン配色のため、ブートニエールやポケットチーフのカラーリングのアクセントが効いている。

ラルディーニとタートルネックlardini

ラルディーニ×ニック・ウースタースタイル

自身が手掛けるラルディーニとのコラボラインのジャケットを使用したニック・ウースター氏のコーディネート。ざっくりとした風合いなツイード調のウールジャケットに、ボタンダウンのシャツやハーフ丈のスラックスを合わせた軽さのある、個性的な着こなしが目を引く。

ラルディーニとニック・ウースターlardini

ラルディーニ×チノパンスタイル

ネイビーとベージュの2色のみのアイテムで統一したシックなジャケパンスタイル。ニットジャケットなどを展開するラルディーニとカジュアルな着こなしの相性は◎。パンツをロールアップしたこなれ感や、ブートニエールの配色も考慮した着こなしが粋だ。

ラルディーニとリラックススタイルlardini

ラルディーニ×ホワイトパンツ

リラックスした雰囲気のある色合いのホップサックジャケットに、アンクル丈ホワイトパンツがクリーンな印象を与える着こなし。ラルディーニのトレードマークであるブートニエールをあえて外して着用するスタイルだ。

ラルディーニとホワイトパンツlardini

ラルディーニ×ウール素材

ツイード調のダブルブレステッドのジャケットに、首を覆う長さのタートルネックやスラックスなどのウール素材を合わせた統一感のある着こなし。渋い光りを放つダーヴィシューズやティアドロップサングラスが品のある着こなしの中にどこかラギッドな雰囲気をたたえる。

ラルディーニとウール素材lardini

ラルディーニの代表的アイテム紹介!

ラルディーニの代表的アイテム「テーラードジャケット」

ラルディーニのジャケット

メンズテーラーの本場、イタリアに自社工場を構えて商品を展開するラルディーニが作り出すジャケットは高品質と評価が高く、日本でも人気のアイテムの一つだ。中でも、ホップサック、ニットなどの生地で仕立てられたアンコンジャケットの着心地の良さは、一度羽織ると病みつきになってしまう方が存在するほど。数多くの素材を使用し、ドレススタイルの幅を広げているラルディーニのジャケットはおさえておきたいアイテムの一つだ。▶︎「ジャケット」の詳細・購入はこちら

ラルディーニの代表的アイテム「コート」

ラルディーニのコート

ニットジャケットなどの快適性は、コートにも反映されている。伸縮性がありながらも、防風を可能にした編み方を施した生地のコートなど、種類を多く展開している。ジャケットとの値段の差もあまりないモデルも多いので、一度検討してみるのはいかがだろうか。▶︎「コート」の詳細・購入はこちら

ラルディーニの代表的アイテム「ジレ(ベスト)」

ラルディーニのジレ

ジレはイタリアで「ベスト」の意味を持つ。イタリア人は、このアイテムの使用によって自分のスタイルの見え方は大いに変わると考える人物が多い。ラルディーニもジレに力を入れており、着心地を考慮して製作されたニット地のデザインなど幅広いラインナップを展開している。▶︎「ジレ(ベスト)」の詳細・購入はこちら

ラルディーニの代表的アイテム「スーツ」

ラルディーニのスーツ

定番となっているラルディーニのスーツ。細身のシルエットで、ボディラインが美しく映る。タイトなシルエットだが、ゆとりのバランスまで計算された設計のため、体型の欠点も補えるシルエットに仕立てられているのも特徴の一つだ。シンプルなスーツほどクオリティに差が出るため、サルトリアーレで評価の高いラルディーニは、スーツの購入を検討する場合に候補の一つとして挙げられるのではないだろうか。▶︎「スーツ」の詳細・購入はこちら

WOOSTER×LARDINI(ウースターラルディーニ)スリッポンスニーカー

[ウースターラルディーニ]

ニック・ウースターとラルディーニのコラボレーションブランドよりスリッポンスニーカーが登場。カジュアルスタイルはもちろんのこと、ジャケットスタイルにあわせてもハズしとして使えるアイテムだ。▶︎「WOOSTER×LARDINスリッポンスニーカー」詳細・購入はこちら

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