
ナイキのエアフォース1といえば、圧倒的に白のイメージが強い。一方で黒のエアフォース1は継続的に販売されているものの、白に比べるとマイナーな存在だ。セレブや洒落者の着こなし例も少なく、かっこいいコーディネートの正解が見えにくいと感じる。さらに言えば「そもそも黒のエアフォース1はかっこいいスニーカーなのか?」今回はそんな疑問を持ちながら、黒エアフォース1の魅力を改めて掘り下げていく。
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まずは現在の立ち位置にある理由を探るなぜ黒のエア フォース 1は、白よりも着用率が圧倒的に低いのか?
OTOKOMAEの編集部は、世界の主要ファッション都市で撮影したスナップ写真を数万単位で保有している。その中で白のエアフォース1を履いている姿はよく見かけるが、黒を選んでいるコーデはほんのわずかだ。まずはこのモデルがなぜマイナーなポジションにあるのか、歴史を振り返りながら探っていく。
黒のエア フォース 1が少数派の理由1そもそも原点が白だから
1982年に登場したエア フォース 1は、もともとバスケットボールシューズとして白を基調に誕生したという歴史がある。初代モデルはホワイトレザーにグレーのスウッシュを配したデザインで、以降“白=正統”というイメージが定着。1980年代後半にはヒップホップカルチャーと結びつき、特にホワイトレザー×ローカットが「ストリートの正装」とまで呼ばれるようになった歴史がある。
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黒のエア フォース 1が少数派の理由2黒の重厚感がネガティブに作用しやすいから
色彩心理の研究によれば、黒は権威性・安定感・強さを象徴する一方で、圧迫感や閉鎖性を伴う色でもある。エア フォース 1のようにソールが厚くボリュームのあるデザインで黒色となると、物理的にも視覚的にも重く見えるため、スタイリング難度が上がる。その結果として着用率が低くなっていると考えられる。
写真:Backgrid/アフロ
参考
・Kaya & Epps, Color Research & Application, 2004
黒のエア フォース 1が少数派の理由3一部コミュニティで不良・強面の象徴として扱われているから
COMPLEXの記事によると、黒エア フォース 1は、かつて特定のスニーカーカルチャーにおいて深刻でネガティブなイメージを持つシューズだった。例えば、アメリカの特定のコミュニティでは「意図的にオールブラックのAF1を購入する人は信用できない人物」と見なされていたという。またラッパーのメイヘム・ローレン氏は「ブラックAF1を履かずに犯罪行為をしたことがない」と述べているなど、興味深い情報が詰まっているため気になる方はぜひチェックしてみてほしい。
2017年から2019年にかけての米国SNS文化圏においては「Black Air Force Energy」なるミームが台頭した。その淵源は、Twitter(現・X)上でNike Air Force 1の黒モデル着用者を「潜在的トラブルメーカー」「関与を避けるべき人物」と揶揄する投稿が拡散されたことに遡る。
このスラングは、危険性や予測不可能性を帯びた人物の雰囲気を指す隠喩として機能する。用例としては「He’s giving Black Air Force Energy.(彼は危険なオーラを発している)」「Don’t mess with him, he’s got Black Air Force Energy.(彼には近づかない方が賢明だ、危険な気配がある)」といった形で用いられる。
結論、黒のエア フォース 1はスタイルを選ぶ靴ネガティブ見えするリスクもあるが、履きこなせれば超クールな猛獣的スニーカー
黒のエアフォース1が少ない理由は、ブランドの歴史、印象、コーディネートの難しさ、文化的なイメージ、販売戦略など、様々な要素が関係している。以上のことから筆者は「黒のエア フォース 1は汎用性は高いがスタイルを選ぶ靴」と捉えている。黒のエア フォース 1を好んで履く洒落者は、そうした背景を理解して自分のスタイルに落とし込んでいる場合が多い。さらに言ってしまえば、黒のエア フォース 1という気性難なモデルをおしゃれに履きこなせる男性=超クールなコーディネートを組める猛者と認定しても良いかもしれない。次のページからは、具体的な着こなし事例を元にイケてる黒のエア フォース 1のコーデ術を探っていく。
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