
パンツの時代が変わった。ワイドが席巻したかと思えば、いままたスキニーやストレートがトレンドセッターの視線を集めはじめている。世界のメンズスタイルは、細さと太さのあいだで再び揺れ動いている。だが、その揺り戻しのなかでこそ、力強い輪郭を描くワイドスラックスの価値が際立つ。適度なゆとりはドレープとなり、品格を帯びていく。これはテーラード由来のスラックスならではの力学だ。ここまでクラシックで大人に相応しい品があり、装いを端正にまとめられるパンツは他にない。トレンドがどう転じようとも、軸に据えておいて損はない存在だ。ただし、その真価を引き出すにはシルエットの見極めが不可欠。だからこそ大人には、緻密に計算され尽くしたこんな一本が必要だ。
大人に似合うワイドスラックスとは?太過ぎないバランスが大事
ワイドスラックスと一口に言っても、種類は様々。ウエストから裾まで極太に仕上げられたオーバーサイズのスラックスもあれば、ウエストや腰回りは適度なフィット感があり、ワタリや膝周り、裾にゆとりを持たせたシルエットも存在する。そのなかで大人が狙いたいのは後者だ。腰まわりが適度にフィットしていれば、脚まわりのゆとり分量がエレガントなドレープに見え、コーディネートが洒脱な印象に仕上がりやすい。さらに大人がワイドスラックスコーデを極めるなら、太過ぎないバランスの見極めが重要だ。
パンツはウエストからヒップ、わたり、膝、裾までのラインをどう描いているのかで印象が大きく変わる。とりわけシルエットの印象に大きく影響するのは、ヒップ、ワタリ、裾の3点。例えば身長170cm、体重65kgの男性であれば、M(46)サイズでヒップ周り110cm、ワタリ周り68cm、裾周り46cm前後を満たすスラックスから、周囲にワイドシルエットとして認識されやすくなる。そして今狙いたいのは、ここからさらに各部位に5cm前後のゆとりを加えたバランスだ。
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もちろん、その他の寸法や生地によって印象は変わるが、世界のスタイル巧者たちが穿きこなすようなボールドなシルエットを表現するなら、このバランスを基準に覚えておくとパンツ選びの精度がぐっと高まるはず。そして、そんなボールドシルエットを表現したスラックスが「DEAN」。このシルエットの良さだけでも十分に所有する価値はあるが、このモデルはそれ以外にも豊富な魅力を備えている。ここからは「DEAN」が秘めるシルエットの以外の魅力にもフォーカスし、紹介していく。
ラクに穿けるのに、きちんと見える理由腰ゴム&ウォッシャブルウール生地の合わせ技
穿き心地の良さは大事なポイントだ。特に既成服では、ウエストのフィット感に課題が残ることも少なくない。DEANはウエストのサイドにゴムシャーリングを採用し、10cm以上の伸縮を実現。幅広い体型にフィットする。食事の前後でウエストの寸法は変わることを考えると、この伸縮性は外せない要素だ。
上質なメリノウールの質感ながら、防シワ性に優れ、家庭洗濯も可能な高機能素材を採用している点も見逃せない。また腰まわりのシルエットを美しく見せるために、通常の量産品では省かれるアイロンによる“くせとり”まで施されている。この見た目と機能を両立する設計こそ、ラクに穿けるのに、きちんと見える理由だ。
しっかり見えが継続パーマネント加工によりセンタークリースが取れにくい
スラックスの美しいシルエットを際立たせるセンタークリース。このクリースを半永久的に保つパーマネント加工が「DEAN」には施されている。これはポリエステルの形状記憶力を活かした加工だ。ウール100%生地の魅力もあるが、日常使いのしやすさを考慮すると、ポリエステル混紡のウール生地の方が実は重宝する。
餅は餅屋信頼のある日本のスラックス専業工場で生産
「DEAN」は長崎県にあるスラックス専業工場にて生産されている。根本の設計や縫製仕様、仕上げまで、スラックスの生産に特化した工場と密にコミュニケーションを取ることで、高いクオリティを実現。あらゆるアイテムを手がける工場ではなく、スラックスだけを長年作り続けてきた工場だからこそ蓄積された技術がふんだんに詰め込まれている。ミリ単位のパターン修正、生地の特性を見極めた縫製、シルエットを崩さないための仕上げ。どれも一朝一夕には身につかない、専業ゆえの精度だ。スラックス一本のクオリティを突き詰めてきた日本の工場の手仕事。そのものづくりが、「DEAN」の端正な佇まいを支えている。



















