フレンチトラッドの体現者、ジェイエムウエストン(J.M.Weston)の魅力を紹介

フランス革靴メーカーの名門と言えば「ジェイエムウエストン(J.M.Weston)」。ブランドのシンボルとも言えるローファーや、丸みのあるシルエットが人気のUチップ「ゴルフ」など、フレンチトラッドを象徴するプロダクトで世界を魅了する。今回は、ジェイエムウエストンの革靴にフォーカスしてブランドの魅力と定番アイテムを紹介!

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ジェイエムウエストンとは

1891年フランスにて創業された老舗シューズブランド、ジェイエムウエストン(J.M.Weston)。素材やディティールにこだわり抜いたエレガントな革靴が古くからフランスで愛される。「ローファー180」や「ゴルフ」など数々の人気モデルを生み出し、1986年にアメリカのニューヨークで初の国外進出となるブティックをオープン。これを皮切りに、1988年にはジュネーブ、1993年には東京、2004年には香港へと進出した。フレンチエレガンスを体現した革靴はグローバルに受け入れられ、現在では世界中に40店舗を展開する。

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ジェイエムウエストンのブランドが誕生するまで

19世紀の終わり、エドゥアール・ブランシャール(Édouard Blanchard)氏がフランス、リモージュ地方に男性・女性用靴の工場「ブランシャール」を創立。革なめしと革加工の歴史深い地で誕生したこの靴工場こそがジェイエムウエストンの前身である。

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創業から間もなくして加わったエドゥアール氏の息子、ユージェーヌ氏は早くからアメリカで用いられていた近代的な靴の製法に注目していた。1904年にユージェーヌ氏は渡米、マサチューセッツ州ボストン 近郊のウエストンで、現在の革靴づくりの主流となるグッドイヤーウェルト製法を学んだ。

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パリの競馬場で、2代目のユージェーヌ・ブランシャール氏は実業家のヴィアール氏と出会う。ブランドとしてのあり方、技術、そして志を共にした2人は、革靴ブランドとしてのショップをパリにオープンさせる。ブランド名は、ユージェーヌ氏自身がグッドイヤーウェルト製法を学んだアメリカの地にちなんで「ジェイエムウエストン(J.M.Weston)」と名付けられた。

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ジェイエムウエストンのアイコンシューズ「ローファー180」

フラッグシップモデルの「ローファー180」、”ジェイエムウエストンと言えばローファー”というイメージが少なからず定着しているのは、この優れたモデルがあるからだ。1946年に誕生した「ローファー180」は、他にはない独自のシルエットでスタイルや時代に捕らわれない履きこなしを可能にし、やがてフレンチエレガンスのアイコンとして認知されることとなった。

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ジェイエムウエストンのローファーを広めた「ドラッグストアのギャング」

シャンゼリゼ大通りのドラッグストアにたむろする「ドラッグストアのギャング(Bande du Drugstore)」と呼ばれる若者達。彼らがこぞって履いたマストアイテムこそが、ジェイエムウエストンの「ローファー180」だった。素足でローファーを履くスタイルは今となっては定番の着こなしだが、当時父親の靴をジーンズに合わせて素足で履いたこのスタイルは斬新で異端だった。既存の秩序に対する反抗を表現したフランスの若者たちによるカウンターカルチャーが、ジェイエムウエストンの知名度を広めたのだ。

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ジェイエムウエストンの王道Uチップ「ゴルフ」

「ローファー180」と並び、古くからジェイエムウエストンの主力製品を務める「ゴルフ」。カジュアルスタイルにも使える革靴として高い人気を誇る。モデル名のとおりスポーツのゴルフのために作られたシューズであり、そのため耐水性は抜群。アッパーカーフは雨に濡れることを考慮して贅沢に油分が含まれている。

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ラバーソールのため、雨の日だろうが雪の日だろうが恐れずに履くことができる。元祖万能シューズとして、そのタフさから”エディターズシューズ”とも呼ばれるほどだ。細かいフィン状のトレッドパターンが特徴のリッジウェイソールはグリップ力が強く、濡れた路面でスリップする危険を軽減する長所を持つ。

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耐久性の高さと丸みのあるディティールから、同じフランスブランドであるパラブーツの「シャンボード」と比較されることも多い。価格はゴルフの方が高いが、シャンボードで稀に起こるとされる「モカシン割れ」のような話はあまり出てこない。

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別売りのキルトタッセルを装着することで、全く異なる表情を楽しめるのもゴルフの魅力だ。

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ジェイエムウエストンのレザーソールは自社のタンナーによって製造される

なめす前の”皮革”を、熟練の技術によってなめすことで革靴の最も重要な素材である”革”へと作り変える「タンナー」と呼ばれる職業がある。そしてこの職人たちが働く植物タンニン鞣し工場を「タナリー」と言うが、ジェイエムウエストンは、レザーソールの自社タナリーを持っている稀少なシューメーカーだ。本社工場のあるリモージュからわずか数キロに位置する、サン・レオナール・ドゥ・ノブラのタナリーバスタン。1806年に設立されたこの革工場を、ジェイエムウエストンが1981年に買収した。機械的な速さを求めるのではなく、希少な職人技を大切にしているタナリーバスタンの、手作業によるなめし作業。厳密に定められた伝統の技術によって作られたソールは、ジェイエムウエストンの全てのレザーソールに採用されている。

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世界中の革靴ブランドの中で、自社タナリーを持つのはジェイエムウエストンと米国のレッド・ウィング(RED WING)のみである。※ちなみにジェイエムウエストンは革製造の名門、フランス・デュプイ社も傘下に置いていたが、2015年11月にエルメスへと売却している。

ジェイエムウエストンの革靴製造

フランス共和国親衛隊のブーツも手がけるジェイエムウエストン。その革靴づくりは100年以上前から創業の地、リモージュの工房にて行われる。皮革の裁断、アッパーの縫合、靴底の裁断、組み立て、艶出しなど、150の工程全てが伝統の技術力の結晶である。

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1足の靴を制作するのに要する期間は約2ヶ月。195名以上の職人によって、カーフスキンのライニング、型崩れ防止の補強芯などすぐに感じることができる部分はもちろん、見えない部分のディテールにも熟練の技が込められている。

ジェイエムウエストンの専属アーティスティック・ディレクター「ミッシェル・ペリー」

2001年、ジェイエムウエストンは新たにアーティスティック・ディレクターとしてミッシェル・ペリー(MICHEL PERRY)氏を招聘する。

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1949年フランス生まれ。靴屋を営む両親をもつミッシェル・ペリー氏が選んだ道は絵画だった。ベルギーの美術学校を経て、フランスの芸術家養成学校エコール・デ・ボザールへと進学する。卒業後、両親と同じ靴の世界に入った彼はインディペンデント系の靴メーカーや、イタリアのシューズブランドでデザイナーとしての経験を積んだ。そして、1987年に自身の名を冠した女性向けシューズブランド「ミッシェルペリー」を設立。クリエイティブなデザインがまだ珍しかった靴業界で独自の世界観を表現。女性らしいカラフルなデザインのレディースシューズで人気を集めた。

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ジェイエムウエストンがミッシェル・ペリー氏に求めたのは、ブランドの伝統を守りながらも、想像もつかないようなファッション性をミックスすること。リモージュ工場の優れた職人技を踏まえながら、新たなスタイル、新しい革、新たなディテールを恐れることなく取り入れたミッシェル・ペリー氏のコレクションは、ジェイエムウエストンのブランドイメージをよりモダンでファッションコンシャスなものへと変えた。

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ジェイエムウエストンの豊富なサイズ展開

一般的に靴のサイズというものは5mm刻みで展開されるのがセオリー。しかし、ジェイエムウエストンの靴は4mm刻みのサイズピッチで展開されている。また、横幅(ウィズ:Width)に関しても、AからFまでの6段階で用意されているのだ。日本人が海外製の靴を買う場合、サイズが合わずに泣くことも少なくないので、これは嬉しいところ。

革が馴染むまでは修行?!ジェイエムウエストンの「万力締め」とは

豊富なサイズ展開が魅力のジェイエムウエストンだが、実は履き始めからしばらくのあいだは足への負担が大きいことで知られている。買った本人が思わずサイズミスしてしまったと勘違いするほどの締め付けは通称「万力締め」とも言われており、これはジェイエムウエストンの特徴的なトゥやヒールカップの形状が原因とされている(さらにゴルフのようなラバーソールモデルは革の反りが付きにくいので、馴染むまでにより時間がかかるとされている)。
もちろん自身の足型との相性によって個人差はあるが、完全に足に馴染むまで3ヶ月〜半年以上に渡るケースもあり、まさに”修行期間”と言えるだろう。特に横方向の締め付けにはある程度覚悟しておくことをおすすめするが、早く馴染ませるための解決策はやはり履き続けることである。また、こまめにデリケートクリームなどでレザーをケアすることで革を柔らかくすることも重要だ。
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一度足に馴染んでしまえば、それまでの苦痛が嘘のように包むようなフィッティングを味わえるジェイエムウエストンの革靴。修行期間を通して自分だけの一足に育て上げることもまた一興だ。

ジェイエムウエストンのスペシャルオーダー

ジェイエムウエストンでは、通常のモデルにアップチャージすることで、自分の好きな素材にカスタマイズすることができる。パターンオーダーとも言えるこの「スペシャルオーダー」サービスによって、例えばアリゲーターレザー仕様の「ゴルフ」やシャークスキンの「ローファー180」を作ることが可能なのだ。フランス・リモージュの工房で制作される自分だけの革靴は、通常の既成靴では得ることのできない喜びを味わえる。
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ジェイエムウエストンの定番モデルを紹介

ジェイエムウエストン「ローファー180(Loafer180)」

誕生から60年を数えるロングセラーのフラッグシップモデル。高い技術力を感じさせるモカシン部分やグッドイヤーウェルト製法によって張り出したコバなど、全てのディティールが計算ずくのように思わせられる。キャメルスエードをブラウングレインレザー組み合わせることで、王道ローファーが新たな雰囲気を纏う。異素材のミックスはアーティスティック・ディレクターのミッシェル・ペリー氏が得意とするところ。
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ジェイエムウエストン「グレートクラシック(GREAT CLASSICS)」

時代を感じさせないクラシックなタッセルローファー。洗練された雰囲気を漂わせるこの一足はオフスタイルにはもちろん、スーツスタイルに合わせることも可能。手縫いのステッチが施されたエプロンとレザーレースがディティールを際立たせている。

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ジェイエムウエストン「ゴルフ(GOLF)」

5アイレット、レースアップの伝統的なダービーシューズ。丸みのあるラウンドトゥと独特なエプロンの形がフレンチエレガンスを体現。ラバーソールの中でも特に機能性の高いリッジウェイソールが採用されているため、多少の難路であればものともしない利用シーンの広さも魅力のひとつ。都会的な雰囲気でジャケパンスタイルやカジュアルスタイルにぴったりな一足。

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ジェイエムウエストン「アイコン(ICONS)」

ローファー180やゴルフに迫る人気を持つジェイエムウエストンのサイドゴアブーツ。上質な革のみが放つ光沢が高級感を漂わせる。一枚革を贅沢に使用して作られたアッパーは、シンプルながらも立体的な構造で大人な雰囲気を醸し出すことに成功している。数度に分けてクセ付けされたセンターの鼻筋が秀逸。

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ジェイエムウエストン「コンティ(CONTI)」

ミッシェル・ペリー氏のデザインセンスが光る一足。凡庸な5アイレットオックスフォードとは一線を画す、胸飾りのデザインを思わせる形のレーシングが存在感を発揮。流線的なアラベスクがシャープなラインと貴族のようなエレガンスを際立たせている。

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