世にトレンチコートを広く普及させた、あのバーバリーでさえ、誕生したのが1856年。さらにそこから遡ること半世紀以上前の1784年に設立され、今もなお当時の輝きを失わないブリティッシュブランドがある。そう、最高峰のニットウェアをリリースし続けるジョン スメドレーのことだ。なぜ、2世紀以上にも渡ってこのブランドのニットが支持されるのか、その魅力をエピソードとともに紹介!
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EPISODE Ⅰ 一族による経営、ジョン スメドレーに息づく職人技のDNA
1784年、創業者であるジョン スメドレー氏とその共同経営者により、イギリスのダービシャー州マトロックのリーミルズに同社が設立され、綿糸の紡績と生地作りからはじまり、徐々にニットウェアの生産へと事業を拡大していったという。
完璧な製品を作り上げるために全行程を一貫して自社で行うという企業方針が、2代目のジョン2世によって掲げられ、それが一族の経営者によって徹底されていく。さらに、職人の子孫のあたる若い世代が同工場で働き、その技術を師匠から習得していくという。こうして卓越した職人技のDNAが脈々と受け継がれているのだ。
EPISODE Ⅱ 最高品質と称される2素材にこだわるジョン スメドレー
綿糸の紡績と生地作りから始まった歴史を持つジョン スメドレーだけあって「原料には最上級の品質を用いるべき」と素材へのこだわりは並々ならない。現在、主にメリノウールとシーアイランドコットンの2つを採用している。
ニュージーランドのメリノウール
羊毛の中でも最高品質と言われるのがメリノウール。メリノウールは、繊維が特に細くて柔らかく、肌触りが良いため、高級ニットウェアのみならず・高級スーツ・ドレス等に使われることで知られる。
ジョン スメドレーはニュージーランドの牧場と直接契約を結び、徹底された管理、飼育により、独自に質の高いメリノウールを仕入れている。その一例として、羊一頭一頭に名前をつけて大切に育てるといったこだわりようだ。しなやかな肌触りと上品な光沢、さらにシワがつきにくくストレッチ性もある、と文句のつけようがない最高級の素材なのだ。
ジョン スメドレーのシーアイランドコットン
ジョン スメドレーの春夏アイテムのほとんどに用いられるのがこのシーアイランドコットンだ。栽培が非常に困難で、かのエリザベス1世が門外不出にした歴史があるほど、コットンの中でも最高級の天然素材として世に知られている。シルクのような品の良い光沢とカシミアのような極上の肌触り。古くからジョン スメドレーはこの貴重なコットンを厳選して使用している。
EPISODE Ⅲ「30ゲージ」という比類なき編み目の繊細さ
ゲージとは編み目の細かさの単位。一般的にゆったりと編まれたローゲージニットが1.5〜3ゲージぐらい、ハイゲージニットが10ゲージぐらいとするなら、30ゲージがどれだけ細かく、高密度で、繊細に編まれているか、おわかりだろう。他のニットメーカーでは真似できないこの30ゲージのニットがジョン スメドレーたる所以だ。これにより、極上の着心地や肌さわりの良さ、シルキーな質感を実現。
さらにボディと袖を完璧なつなぎ目にするため、必ず熟練の職人が手作業で行うというこだわりも。EPISODE Ⅳ 英国王室御用達。世界中のセレブや007のジェームス ボンドもジョン スメドレーのニットの虜に
最高級の素材を使い、有能な職人たちによって編まれた高級ニット。エリザベス女王は兼ねてからJOHN SMEDLEYの愛用者であり自ら店舗に足を運んでいたそうだ。「最低5年以上英国王室に商品提供する」という条件もクリアし、JOHN SMEDLEYは英国王室御用達ブランドとして確かな地位を確立している。
さらに英国王室のみならず、世界中のセレブたちにもファンが多い。トム・クルーズ、マドンナ、ショーン・コネリー、ニコール・キッドマン、ヒュー・グラント、ポール・ウェラーなど、その虜になるセレブは枚挙にいとまがない。
テーラードジャケットにジョン スメドレーのハイネックニットをコーディネートするポール・ウェラー。
007スカイフォールでにおいて、ジェームズボンド演じるダニエル・クレイグが上海のシーンでジョンスメドレーのニットをタイドアップしたドレスシャツにあわせて着用している。
bond-enthusiastさらにスカイフォールのマスコミ向け会見で着用していることを見ると、ダニエル クレイグ本人もジョンスメドレーのニットが大のお気に入りであることがうかがえる。
jamesbondlifestyleEPISODE Ⅶ 今季、ジョン スメドレーへの日本別注品「ニューベーシック」が登場
シンプルで飽きのこないデザインが魅力のジョン スメドレー。ブランドの定番モデル、カーディガンの「A3833」、Vネックニットの「A3834」、クルーネックニットの「A3835」が、このたび日本人に合わせたサイズ感で「ニューベーシック」としてリリース。定番は常に進化し続ける、だからいつまでも格好いい、そう思わせる逸品だ。