
2024年1月12日〜15日の期間で開催されたミラノメンズファッションウィーク。来場していた男性たちの最新ストリートスナップと、各ブランドのファッションショー・展示会でOTOKOMAE編集部が取材したレポートを公開!
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24-25AW ミラノファッションウィーク各コレクション来場者に見る秋冬コーデのトレンド傾向は?
ピッティウオモ終了後、息着く間も無くスタートするミラノファッションウィーク。ピッティ速報ではアメカジスタイルやオレンジなどの次期トレンドカラー候補について触れたが、ミラノではまた趣の違ったスタイリングが多く見られた。ここでは、ミラノで見つけた3つのトレンド傾向を紹介!
秋冬トレンド傾向 A「今季の冬アウター注目株はやっぱりショート丈ジャケット!」
秋冬トレンド傾向 B「コートは膝下から足首上ぐらいのロング丈が気分!」
秋冬トレンド傾向 C「パンツトレンドはフルレングス・フロアレングスの人気が加速」
続いては、ミラノファッションウィークで取材した最新コレクションから、OTOKOMAE編集部の目に留まったブランドのトピックスを紹介!
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート①【ゼニア】最高級のカシミヤアイテムを、リアルクローズ的レイヤードスタイルで魅せる
ゼニアの24-25AWショーは、天井から降り積もるカシミヤの山を囲むようにランウェイが設置された。ゼニアのオリジナル素材「オアジ リネン」を使ったコレクションを発表した昨シーズンに引き続き、今シーズンもゼニアオリジナルの素材「オアジ カシミヤ」を使ったコレクションを披露。ゼニアのショーといえば、同系色のアイテムでスタイリングしたトーンオントーンの提案が慣例だが、今回はそこにレイヤードのルック提案を組み合わせることで、色調とアイテム全体の存在感を際立たせた。レイヤードスタイルを彩る小物も豊富に展開されており、長いリブ仕様のグローブやブリッジレスのメガネ、トーンオントーンのラバーソールブーツに加え、ゼニアの定番シューズであるトリプルステッチTMスニーカーの新型「Monte」が発表された。
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート②【JW アンダーソン】まさかのパンストスタイルで芸術的なコレクションを際立たせた奇才
リアルクローズに寄ったゼニアとは打って変わって、非日常的なコレクションを発表したJW アンダーソン。本コレクションは、スタンリー・キューブリックの映画『Eyes Wide Shut』の世界観をモチーフとしており、劇中に登場する絵画やインテリアなどの映像的ディテールが落とし込まれた。ルックは非常に個性的で、観る者に疑問符を与えるようなパンスト一丁のルックや、劇中の絵画を3つのルックにわたってプリントしたメンズのワンピーススタイルなど、アート的な要素が随所に散りばめられている。一方で、クラシックな服を現代的に解釈したかのような、“シンプルにカッコいい服”も同時に展開。ケープのような大ぶりな襟が特徴のタイロッケンコートや、ゆったりとしたオーバーシルエットのトレンチコート、超ビッグシルエットのコーチジャケットなど、モードで今の気分に合った提案も目を引いた。
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート③【ブルネロ クチネリ】“メンズファッションのルール”から脱した自由な着こなしを提案
ブルネロ クチネリは80年代のサルトリアを彷彿とさせるフォーマルなスタイルを軸に、メンズファッションのルールに囚われない自由でモダンな着こなしをルックで提案。2024AWコレクションのテーマは「A FREE SOUL CALL(自由な魂の叫び)」ということで、着こなしだけでなく、色使いもカラーパレットの幅が広く新鮮な印象。ブルネロ クチネリといえば、品のあるベージュやグレーをベースにしたアイテムが象徴的だが、今コレクションではそんなベースカラーに加え、アクセントカラーが豊富に使用されていた。例えば、ピッティでも目立った次期トレンドカラー候補のオレンジは、ロブスターの色をイメージした“ロブスターオレンジ”として提案。他にも珊瑚礁をイメージした“コーラルレッド”や“アイリスパープル”などが提案されているが、全ての色がわずかにグレイッシュに調整されているため、ベージュやグレーとの相性は抜群。計算されたカラーパレットも流石の一言だ。
24-25AW ミラノファッションウィーク レポート④【ウールリッチ】NYの仕掛け人 トッド・スナイダーが参画したことで注目度急上昇!
ピッティウオモでのファッションショー、そしてミラノで開催されたメンズファッションウィークにて発表され、話題を集めているウールリッチの新コレクション「ウールリッチ ブラックレーベル」。過去にラルフローレンやJ.クルーなどのブランドのデザイナーを務め、2011年にニューヨークにて自身の名を冠したブランドを設立したトッド・スナイダーがクリエイティブディレクターとして指揮をとる注目のレーベルだ。お馴染みのバッファローチェック柄を用いたアイテムをはじめ、メインコレクションもブラックレーベルも彼のクリエイションが全面に発揮される2024秋冬コレクションに注目だ。
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24-25AW ミラノファッションウィーク レポート⑤【カナーリ】ナチュラルカラーの構成と“ほどユル”シルエットで大らかなエレガンスを表現
展示会という名目ながら、ステージ上でモデルが一定間隔で立ち替わるライブプレゼンテーションを毎シーズン実施するカナーリ。ショーのように実際に着用して歩くサマを至近距離で見られるため、服のリアルな質感やフィッティング、ドレープの動きなどが見て取りやすい表現方法として定評がある。今季は「イントゥ ネイチャー」をテーマに掲げ、カナーリが誕生した地の絵画的な霞をイメージしたグリーンを基調に、ナチュラルカラーを中心に構成された最新コレクションを発表した。服のシルエットは全体的にゆったりと設計された、ジャストすぎずオーバーサイズすぎない“ほどユル”で、大らかなエレガンスを表現。ややドロップショルダーのアウターやニットウェア、そしてパンツもリラックスしたシルエットを中心に展開された。