ドレスウェアの大定番であり、ビジネス最前線に立つメンズの戦闘服と言っても過言ではないネイビースーツ。ノーブルな色味の中に精悍なムードを宿し、オンオフ問わず使える汎用性の高さで期待を裏切らない凛としたスタイリングを仕立ててくれる。今回はそんな「ネイビースーツ」にフォーカスし、コーディネートのコツからビジネススタイルにおける歴史などを、実際の着こなし例とともに紹介!
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ネイビーはメンズスーツの鉄板カラー!そのイメージとは?
ノーブルな色味の中に精悍さを宿すネイビースーツは、グレースーツと並ぶメンズスーツの代表格。海軍の制服由来の凛とした佇まいに品格と洗練されたムードを醸しつつ、知的で誠実、清潔な印象で、周囲に悪いイメージを与えることがほとんどない。しかしあえてデメリットを挙げるとすれば、メンズスーツの王道だけにアイテム選びと着こなしの差が印象を大きく左右してしまうため、図らずも無難なスタイリングと洒脱なスタイリングの違いが顕著に現れてしまうということ。
ネイビースーツがメンズの鉄板であるワケ
現在のネイビースーツのルーツは、1748年に将校の正式な制服として採用された英国海軍(ROYAL NAVY:ロイヤルネイビー)の濃紺の軍服だ。もともとネイビー(NAVY)という色自体が1800年代に英国海軍にちなんで名付けられたものであり、西洋文化においてネイビーは権威、信頼性、忠誠心を象徴する色とされている。18世紀当時の英国海軍は世界最大にして最強で7つの海を制圧。進軍を続ける英国海軍の軍服の濃紺は勝利の色として世界中に広まり、他国の海軍が英国海軍に倣いネイビーブルーの制服を採用したことで制服=ネイビーのイメージが定着する。こうした軍服としての背景と色の持つ特別な意味合いに加え、フォーマル、ビジネス、カジュアルと非常に用途が幅広くオールシーズンほとんどのシチュエーションで着用することができるため、ネイビースーツはメンズの“鉄板”と称され、グレースーツとともにビジネススーツの代名詞となっている。
ネイビースーツの着こなしを洗練させる3つのコツとは?
ネイビースーツ 着こなしのコツ①「ジャストフィットのネイビースーツで無駄のないシャープなシルエットを際立たせる」
すっきりとしたもたつきの無いジャストフィットのネイビースーツを選ぶことは、着こなしをスタイリッシュかつスマートに見せるための第一歩。ブカブカのスーツではシルエットが崩れてだらしなく見えてしまい、かといってカラダのラインを拾ってしまうほどのピチピチのスーツでは見るからに窮屈そうで生地への負担も多く不自然な張り付きやシワの原因にもなりかねない。ネイビースーツの持ち味である品格と洗練されたスタイル、知的なムードと清潔感を際立たせるには、カラダを優しく包み込むフィット感が不可欠だ。
ネイビースーツ 着こなしのコツ②「ネイビー、ホワイト、ブラック、グレーのうちの3色でストイックにまとめる」
海軍の制服を出自とするネイビースーツはストイックなスタイリングこそが正統。小手先のギミックなど不必要で、ネイビー、ホワイト、ブラック、グレーのうちの3色で全身をまとめ、シンプルなカラーコーディネートに徹するのが王道だ。もちろんブラウンやイエロー、バーガンディーやピンクなど暖色系の差し色で華やぎを添える手立ても常道だが、色数を絞って色気を制御することがネイビースーツの着こなしにエレガンスと手練れ感をもたらしてくれる。暖色のアイテムでアクセントを加えるならこちらのスナップのように、イエロー+ブラウンなどの同系色で揃えると馴染みも良い◎
ネイビースーツ 着こなしのコツ③「ドレスには黒のストレートチップを合わせ、カジュアルにこなすにはネイビースニーカー、こなれ感をプラスするには定番の白スニーカーをセッティング」
フォーマルな場でネイビースーツを着用する際は黒のストレートチップを合わせるのが紳士のルール。ビジネスシーンでは茶の革靴も有力な選択肢だが、厳格にドレスコードが設定されたシチュエーションでは黒のストレートチップこそがネイビースーツにふさわしい。もちろんカジュアルにこなす場合でも、極端なハズしや遊びのギミックとしてシューズを機能させるのは無粋というもの。ネイビースーツのイメージに馴染ませながらスポーティーにまとめるなら同色レザー素材のネイビースニーカー、こなれ感を演出するならシンプルなローカットの白スニーカーをペアリングさせるのが得策だ。
ここからはネイビースーツを着用したスタイリング例を紹介!
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