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グレーのトレーナーを大人らしく取り入れるには?【コーデ事例&おすすめモデルを歴史と併せて紹介】

グレーのトレーナーを大人らしく取り入れるには?【コーデ事例&おすすめモデルを歴史と併せて紹介】

グレーのトレーナーはカジュアルシーンで重宝する万能品。今回は、約100年のあいだ定番として支持されてきたグレーのトレーナーの歴史と背景を解説。そして、大人が休日に取り入れる際の着こなし事例を海外セレブのスナップとともに紹介する。

1926年に米国で誕生し、1930年代に突入して急速に普及Russell Athleticがアメフトの練習着としてトレーナーを開発した後、カレッジ、ミリタリーウェアに展開

現在、一般に知られるコットン製トレーナーの原型は、1926年にRussell Athletic(ラッセルアスレチック)が開発したとされる。アメリカンフットボールの練習着にトレーナーを開発したのが起点だ。当時の練習着はウール素材が主流だったが、汗で蒸れやすく摩擦で痒みが出るという欠点があった。これをコットン素材に切り替えることで吸汗性・通気性・耐久性が大幅に改善され、格段に快適なウェアとなった。クルーネックに備わるV字型のガゼットや、裾や袖口の厚手リブといった定番のディテールはこの時期に導入。襟の伸びを抑え、運動時の負荷に耐えるための設計は、現代のトレーナーにも受け継がれている。

1930年代には量産体制が整い、学校やチームのユニフォームとして急速に浸透した。1938年にはラバープリント技術が確立され、大学名やロゴを施したトレーナーが全米で普及。これによりトレーナーは練習着にとどまらず、“自分が属する大学やチームを示す服”としての役割も担うようになった。

第二次世界大戦の時代には、米軍のトレーニングウェアとして正式に採用され、兵士の間でも広く着用された。こうしてトレーナーは、競技用の専門ウェアから実用衣類へと領域を拡張し、のちに定番品として定着していく基盤を築いたのである。

1950〜70年代には実用品の枠を超えて街着にグレーがトレーナーの定番色に!『大脱走』と『ロッキー』といった名作映画が文化的なイメージを形成


戦後の米国でトレーナーは、キャンパススタイルやカジュアルスタイルの一部として日常に浸透した。運動着からタウンユースへと立場を広げた時期である。この過程で“グレー”がトレーナーの定番色に。ヘザーグレーと呼ばれる白糸を混ぜた霜降りのグレーは、汗や汚れを目立たせず、他の色と自然に馴染む。清潔感を維持しながらも使い勝手が良いため、トレーナーの象徴的なカラーとなっていった。

1960年代以降は、映画がトレーナーのイメージ形成と大衆認知を押し上げた。『大脱走』(1963年)では、米国陸軍大尉ヒルツ役のスティーブ・マックイーンが、捕虜収容所という多国籍の場面でトレーナーを着用して登場する。米国で生まれ、米軍に採用されたトレーナーを米兵がまとう構図は、機能服としての説得力を際立たせた。袖を切り落としたラフな仕様は、武骨さと実用性を示している。

写真:Album/アフロSTEVE MCQUEEN in THE GREAT ESCAPE, 1963, directed by JOHN STURGES. Copyright MIRISCH/UNITED ARTISTS. Credit: MIRISCH/UNITED ARTISTS / Album

『ロッキー』(1976年)では、シルベスター・スタローンがグレーのフーディとトレーナーを重ね着し、ロードワークや階段駆け上がりのトレーニングシーンに臨む。ボクサーが減量のために発汗を促す目的でスウェットを重ねる習慣を反映したものであり、現実のトレーニング方法に根ざした姿として描かれている。この描写により、グレーのトレーナーは“努力の制服”というイメージを決定づけたと語られることが多い。

写真:Photofest/アフロ Sylvester Stallone, 1976 : Rocky (1976) Directed by John G. Avildsen Shown: Sylvester Stallone (as Rocky Balboa)

1950〜70年代は、トレーナーが実用性を超え、文化的な意味を帯びるようになった時期である。次章では、この流れがストリートでどう具体化したかを追う。

1980年代以降はストリートシーンにも波及Run-D.M.C.やLL Cool Jなどといったラッパー達がトレーナー着こなしてストリートの象徴に

1980年代以降、トレーナーはヒップホップやスケートカルチャーの中で定番化。ブロンクスのブロックパーティやブレイクダンスでは、動きやすく価格も手頃なスウェットが実用服として選ばれた。Run-D.M.C.やLL Cool Jが着こなした姿はレコードジャケットやMVを通じて若者の目に焼き付き、トレーナーはストリートの象徴的アイテムとなった。こうして1990年代には、B-BOYはもちろん、スケーター、グラフィティライターなどが普段着でトレーナーを取り入れ、ストリートスタイルの基礎を作っていった。

写真: Shutterstock/AFLO
RUN DMC, 1987 : MONTREUX POP FESTIVAL, SWITZERLAND. (Photo by Rex Features/AFLO)

以上のように約100年前、スポーツウェアとして誕生したトレーナーは、カレッジからミリタリーまで幅広く用いられ、映画に登場し、ストリートに浸透することでカジュアルスタイルの定番品となった。

ここからは本題である大人らしいグレーのトレーナーコーデを紹介。リラックススタイル、モダンオーセンティックスタイル、アスレチックスタイルに分けて、大人らしい装いを解説していく。

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