
ロレックスやオメガなどと並び、高い人気を誇るタグ・ホイヤー(TAG Heuer)。過去にはアイルトン・セナ、最近ではクリスティアーノ・ロナウドなど、多くの一流アスリートに愛用されている一流ウォッチブランドだ。今回は、高い実用性を誇りながら美しいデザインセンスも併せ持つタグ・ホイヤーの魅力について紹介!
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タグ・ホイヤーとは
1860年、エドワード・ホイヤー氏がスイスの山村サンティミエに設立した時計工房がタグ・ホイヤーの原点である。
現在でもクロノグラフの主要部品として採用される”振動(キーデート)ピニオン”を1887年に発明。1916年には100分の1秒計測を可能とする”マイクログラフ”を完成させ、ストップウォッチに革命を起こした。
プロドライバーのために特別にデザインされた初めてのクロノグラフであり、現在まで続くロングセラーモデルの”カレラ”が登場したのは1963年。5年後の1969年には他社と共同で世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「クロノマティック キャリバー 11」を開発した。
クオーツショックにより経営難に陥ったホイヤー社は1985年、TAGグループの資金援助を受け入れる。以降、現在の社名である「タグ・ホイヤー」が誕生した。
高精度時計製造の実績を活かし、オリンピックやF1、インディカーレースなど、数々のスポーツ競技で公式時計を務めるタグ・ホイヤー。現在は、かつてウブロを牽引した経歴を持つジャン・クロード・ビバーCEO指揮の下、多くの愛好家を魅了する腕時計を多彩に展開する。
タグ・ホイヤーの魅力「スピードを追求する”クロノグラフの革命家”」
スイスの腕時計メーカーの中でも、タグ・ホイヤーほど”スピード”を追求し続けるブランドは他に無い。1887年に開発された、クロノグラフの起動をより高速化することを実現した「振動ピニオン」、そして1916年に登場した1/100秒の精度を誇る世界初のスポーツ用ストップウォッチ「マイクログラフ」は計時機構におけるイノベーションだった。
初の自動巻きクロノグラフムーブメント「クロノマティック キャリバー 11」を開発して以降も、タグ・ホイヤーの進化は止まらない。2011年にはスイスの時計製造の歴史以来初となる、1/1000秒単位を測定・表示する機械式クロノグラフ「マイクロタイマー フライング1000」を発表。スピードの常識を覆したこの時計は、時計界のアカデミー賞と言われるジュネーブ・ウォッチ・グランプリにおいて、スポーツ部門のウォッチ・オブ・ザ・イヤーを受賞する。
さらに2012年には、5/10000秒(1/2000)秒計測を可能にした「マイクロガーダー 10000」を発表する。ヒゲゼンマイを廃し、「ガーダーシステム」と呼ばれる新たな調速機構である線形振動子を採用。中央のクロノグラフは1秒間に20回転という超高速回転を実現。百聞は一見にしかずだが、肉眼でその動きをとらえるのはもはや不可能に等しい。
この世界最速の腕時計は、その年のジュネーブ・ウォッチ・グランプリで最優秀時計賞の「エギーユ・ドール」を獲得。過去から現在に至るまで、タグ・ホイヤーはクロノグラフの進歩に大きく貢献し続けている。
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タグ・ホイヤーの魅力「モータスポーツとの結びつき」
高精度化を実現し続けるタグ・ホイヤー。その信頼性は数々のスポーツで公式採用されていることからも窺える。特に切っても切り離せない関係にあるのがモータスポーツ。スティーブ・マックイーンが映画「永遠のル・マン」でタグ・ホイヤーの「モナコ」を着用して以降は、世界的にも「タグ・ホイヤー=レーシングウォッチ」の印象が強まった。
1971年に初めてF1の公式時計に採用。「カレラ」、「モナコ」、ブラックケースの先駆けとも言われる「モンツァ」など、数々のレーシング・クロノグラフが誕生。アイルトン・セナや片山右京、キミ・ライコネンなど、名立たるF1ドライバーの名を冠したモデルも発表された。
2004年以降はF1を離れ、インディカー・シリーズの公式時計を担当していたが、レッドブル・レーシングチームの公式タイムキーパーを務めるかたちで再びF1に臨むこととなる。常にスピードの限界に挑戦し続けるタグ・ホイヤーとモータースポーツの関係はまさにコインの表と裏であり、そのチャレンジ精神が多くの男たちを惹きつける理由でもある。
タグ・ホイヤーの魅力「スポーツとエレガンスを融合させたデザイン」
このブランドが一流である理由は、決して高い精度と実用性によってだけではない。スポーツの枠を飛び越えて世界中のビジネスマンが愛用するその美しいデザイン性こそ、タグ・ホイヤーの真髄だ。
特に根強い人気を持つフラッグシップモデルの「カレラ」は、モータースポーツに魅せられた5代目ジャック・ホイヤーによって生み出された。伝説のカーレース「カレラ・パンアメリカーナ・メキシコ・ロードレース」にインスピレーションを受けて誕生したこのタイムピースは、当時から非の打ち所がないデザインで人々を魅了した。
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2015年に登場した「カレラ ホイヤー01」。タグ・ホイヤーの現在の顔とも言えるこのモデルは、Cal.1887をベースに開発された新しいムーブメントを採用。スケルトンの文字盤が圧巻の存在感を誇る。
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2016年のバーゼルワールドでは後継機の「カレラ ホイヤー02」を発表。ギミック感溢れるパワフルな外観と高い実用性を追求し続けるこのフラッグシップモデルは、とどまることなく進化し続ける。
「カレラ」と並んでブランドを象徴する「モナコ」のデザインも秀逸だ。世界で初となる世界初の角形本格防水モデルとして誕生したこのモデルは、防水や耐久性などの機能面はもちろんのこと、スティーブ・マックイーンが愛したそのままの角型デザインは今もなお健在である。
「カレラ」や「モナコ」を始めとするタグ・ホイヤーの多くのモデルには、傷のつきにくいサファイヤクリスタルが採用されている。その美しいデザインを外部の衝撃から守るだけでなく、反射防止加工によってどの角度からも眺めても高い視認性が保証される。
タグ・ホイヤーの定番モデルを紹介
タグ・ホイヤー「カレラ キャリバー ホイヤー01」
カレラシリーズの現在のメインプロダクトとも言える「ホイヤー01」。オープンワークによるダイヤルの奥行き感には男の夢が詰まる。磨き込まれた艶やかなベゼルの質感も魅力。
タグ・ホイヤー「カレラ キャリバー1887」
2010年に誕生したタグ・ホイヤーの自社製ムーブメント「Cal.1887」を搭載。初代のスピリットを踏襲しつつも、アラビア数字を採用したエレガントなインデックスデザインや両方向自動巻き上げ構造、反射防止コーティングのサファイヤクリスタルケースなど、品質・精度が飛躍的に向上している。
タグ・ホイヤー「カレラ キャリバー5」
ロングホーンラグなどカレラのスポーティなフォルムはそのままに、3針+デイトに仕立て直したオーセンティックな逸品。サンレイ仕上げの鮮やかなブルーの文字盤がビジネスシーンで高い実用性を誇る。
タグ・ホイヤー「グランドカレラ」
GTカーに着想を得て誕生したカレラのプレミアムモデル。クラスプに植字されたロゴや手作業で施されたインデックスなど、視認性だけでなくデザインにも徹底してこだわりが込められている。
タグ・ホイヤー「モナコ キャリバー12」
タグ・ホイヤーが誇る角型クロノグラフの傑作。目の覚めるようなブルー文字盤と落ち着きのあるシルバーのインダイヤルとのコントラストが秀逸。100M防水という高い実用性も持つ。
タグ・ホイヤー「アクアレーサー」
300M防水を搭載したブランド随一のダイバーズコレクション。グリーンとブルーの夜光塗料を施し、手作業により植字されたポリッシュ仕上げとファセット加工のインデックスや、耐久性抜群のセラミックベゼルなど、高い実用性を誇る。
タグ・ホイヤー「フォーミュラ1」
F1(Formula 1)のテクノロジーにインスピレーションを得て誕生し、数々のワールドチャンピオン経験者が装着したコレクション。モータースポーツを想起させるタキメーターベゼルや文字盤デザインなど、ロマンに溢れた名作。
タグ・ホイヤー「リンク」
1887年に登場して大ヒットしたコレクションの後継モデル。特徴的なケースやブレスの形状は、人間工学に基いて設計されている。ビジネスからオフスタイルまで、幅広いシーンで活躍する逸品。
タグ・ホイヤー「コネクテッド」
驚くことに、タグ・ホイヤーはスイスの高級時計メーカーの中で唯一スマートウォッチを手がけるメーカーである。卓越した時計製造技術と最先端の技術革新とが融合した「コネクテッド」はAndroidとiOSに対応しており、タグ・ホイヤー珠玉のコレクションの文字盤を表示させることも可能。タグ・ホイヤーらしいチャレンジスピリットを感じるタイムピース。