今さら聞けないロレックス(Rolex)の魅力と定番モデルを紹介!

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今さら聞けないロレックス(Rolex)の魅力と定番モデルを紹介!

スイス時計界の最高峰、ロレックス。クラウンを携えたそのタイムピースは老若男女問わず羨望の対象である。日本ではステータスの高さばかりが注目されがちだが、ロレックスには評価されるだけの逸話・魅力がつまっている。これからロレックスを購入検討する方はもちろん、すでにロレックスを所有する方、さらにはアンチ・ロレックスなあなたに向けて(?)今回は、ロレックスの知られざる魅力や定番モデルを紹介!

ロレックスとは

1905年創業のスイス時計ブランド、ロレックス(Rolex)。世界で初めての防水機能や自動巻きムーブメント、カレンダー機能などの開発により腕時計の新たな可能性を開拓。性能を証明する数々のエピソードや伝説が相まって、時計界でも最高峰のポジションを確立する。日本を含め世界的な知名度はトップクラス。人気やステータス性だけでなく、デイトナやサブマリーナのような実用性とラグジュアリー感を兼ね備えた腕時計を多数手がける。

ロレックスの原点は創業者が設立した時計商社

24歳のハンス・ウイルスドルフ(Hans Wilsdorf)氏が義兄弟デイビスとともに時計商社「ウィルスドルフ&デイビス」を設立。1905年、ロンドンのハットンガーデン86番地に建てられたこの時計販売の専門会社こそがロレックスの原点である。当時、腕時計の性能はあまりいいものではなかった。しかしウイルスドルフは腕時計の将来性をいち早く見抜き、エレガントであるだけでなく実用性を兼ね備えたものになることを予見していた。

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「ROLEX」というブランド名の由来

会社設立から間もなく、腕時計に可能性を見出したハンス・ウイルスドルフ氏はジャン・エグラーの機械を輸入して時計の製造を行うようになる。彼は、自分が作った時計のムーブメントとダイアルに、刻印した時に美しく見えるブランド名をつけたいと考えた。欧州のどこの国の言葉で読んでも同じ発音になるよう、あらゆるアルファベットを組み合わせて数百の候補を考案。最終的には、ロンドンのシティを走る乗合馬車で天啓のように閃いたと語られる「ROLEX」の5文字を、1908年7月2日に商標登録した。

高精度ムーブメントの開発で頭角を現したロレックス

初期のロレックスはムーブメントの品質向上に注力。1910年にスイスクロノメーター歩度公認検定局から、腕時計として初めてクロノメーターの公式証明書を獲得。1914年には、イギリスのキュー天文台より同じく腕時計として初のA級証明書を与えられ、ロレックスは精度の高い腕時計の代名詞となる。そして1919年、ついにロレックスは時計製造の中心地である、スイスのジュネーブへと拠点を移す。

1905_0001_840x420キュー天文台のA級証明書。当時、この証明書は航海用のクロノメーターのみに与えられるものだった(1914)

現在の腕時計に必須の機能を次々と発明したロレックス

1926年に世界初の完全防水ケース「オイスター」を完成。1931年には360度回転式ローターを採用した自動巻き上げ機構「バーベチュアル」を、1945年には日付が瞬時に変わる「デイトジャスト」を開発し、腕時計の実用性を飛躍的に高めることに貢献する。

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実用的な高級腕時計の最高峰ブランドとして君臨

1950年代以降は、現在まで続くアイコンモデルを展開。堅牢性の高い超合金904Lステンレススチールケースと24時間表示ベゼルを備えた「エクスプローラー」、視認性の高い発光ダイヤルと300m防水のダイバーズウォッチ「サブマリーナ」、1/8秒まで計測可能なクロノグラフと約72時間のパワーリザーブを持つ「コスモグラフ デイトナ」など、ここ数年においても目覚ましい進化を遂げた実用的機能を搭載。最高峰の実用時計ブランドとして世界を魅了している。

ロレックスの魅力「腕時計の新たな可能性を開拓」

ロレックスが残した偉大なる功績として「オイスターケース」「パーペチュアル機構」「デイトジャスト」の開発が挙げられる。この3大発明が無ければ、今日の腕時計はまったく別のものになっていただろう。

完全防水の「オイスターケース」

今では当たり前のようになっている腕時計の防水機能だが、世界で初めてこの機能を開発したのがロレックスだ。1926年、「オイスター」という名で発表されたこの時計は、ムーブメントを完璧に保護する完全密閉ケースが備えられ、防水と防塵の機能を搭載。腕時計づくりの歩みを大きく前進させた。

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自動巻き腕時計を実現した「パーペチュアル機構」

世界初の自動巻メカニズムを持つパーぺチュアルローター。1931年、手巻きが当たり前だった腕時計界に革命を起こしたこの機構は、現在のあらゆる自動巻腕時計の原点となっている。パーペチュアルは現在すべてのオイスターモデルに搭載されている。ちなみに、開発当初一部の「オイスター パーペチュアル」モデルには手巻きムーブメントに後付けで自動巻きローターを追加した。そのため裏蓋が泡のように膨らみ、このことからいつしか”バブルバック”と呼ばれるようになった。このバブルバックを含め、1930年代から1950年代後半につくられたものはアンティークロレックスとして愛好家から求められ、中古市場では現行品よりも高値がつくことも珍しくない。

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カレンダー表示「デイトジャスト」

ダイヤルの小窓に初めて日付を自動表示させたのもロレックスが最初だ。目盛り式など、日付表示の機能自体はそれまでにもあったものの、1945年発表のデイトジャストに搭載された3時付近に配置した小窓は、視認性とデザイン面から現在の腕時計のスタンダードとなった。

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ロレックスの魅力「性能を証明する逸話」

ロレックスが世界中から評価される要因は、革新的な発明をしたからだけではない。その新しい機能が机上の空論ではないことを証明するために行った、数々のチャレンジと冒険にこそ人は惹きつけられる。

防水性を証明したドーバー海峡横断(1927)

オイスターが発表された翌1927年、イギリス人スイマーのメルセデス・グライツがドーバー海峡を泳いで渡った。10時間以上も水中にあったにもかかわらず、彼女の腕のオイスターは完璧に動き続けていた。

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レーシングウォッチの可能性を示したマルコム・キャンベル卿の記録(1935)

1930年代、世界最速ドライバーの呼び声が高かったマルコム・キャンベル。1935年9月4日、彼はロレックスの時計を着用してブルーバードのハンドルを握り、時速300マイル(約485 km)という地上最速の記録を樹立。このスピード王者がロレックスへ宛てた手紙には「長らくロレックスの時計を愛用しているが、かなり過酷な環境でも完璧に動き続けている」と記されていた。

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前人未踏のエベレスト初登頂に同行したロレックス(1953)

1953年、人類初のエベレスト登頂に成功したとされるエドモント・ヒラリーとテンジン・ノルゲイ。その過酷な道のりに携行していたのが、オイスター・パーペチュアルだった。人類の歴史に残るこのすばらしい冒険から着想を得て発表された、オイスター・パーペチュアル・エクスプローラーはロレックスを象徴するモデルとなる。

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ジェームズ・キャメロン監督がロレックスの防水性を証明(2012)

1960年、潜水艇トリエステ号が、海洋の最深部として知られるマリアナ海溝への潜水に成功。深海探索のレベルを引き上げた偉業を達成したトリエステ号。その外側に取り付けられたロレックス・ディープシースペシャルの試作機も完璧に動作していた。それから50年以上の時を経た2012年3月26日、映画監督のジェームズ・キャメロンが最新単独潜水に挑む。マリアナ海溝における初の単独潜水という冒険に同行したのも、やはりロレックスの時計だった。

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ロレックスの魅力「最高峰の時計製造」

腕時計開発におけるパイオニアであるロレックスは、その開発の全てを自社内で行っている。真に統合された時計製造会社として、ムーブメント、ケース、ダイアルおよびブレスレットのデザインから製造を、4つの施設で、6,000人を超える精鋭集団が手がける。中でもムーブメントを手がけるビエンヌの施設では2,000人以上が従事しており、熟練したウオッチメーカーとオペレーターによって数ミクロン単位の精密性の製造が行われる。

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他の施設で作られたムーブメントやダイヤルなどの部品は、ジュネーブ-アカシアにあるロレックス本社へと運ばれる。最終的な部品組立や品質管理は全てここで行われるのだ。また、製造だけでなく、新製品のデザインや研究開発も行われる中枢機関である。

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進化したオイスターケースの性能

腕時計史の大きなターニングポイントとなったオイスターケースは、現在では最低でも水深100 m、そして上位ダイバーズであるロレックス・ディープシーは3,900 mまでの防水性能を保証する。

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美しい外観と高い堅牢性を兼ね備えたロレックスのリューズ

栄光の王冠が配されたリューズは、約10個のパーツで構成。高度な技術を結集したこのリューズは、しっかりと時計のケースにねじ込まれ、ケースを完全に密封。安全な内部環境を確保している。

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見えない部分の造形にもこだわるパーペチュアルムーブメント

オイスターモデルに装備されるパーペチュアルムーブメント。すべてスイス公認クロノメーター検査協会(COSC)のクロノメーター認定を受けており、精度、信頼性、耐久性などにおいて厳しい条件を満たしている。また、装着者の目に決して触れない部品にもかかわらず、すべての角は面取りされ、ネジ頭は鏡面研磨、プレートや歯車にも特殊な仕上げが施されている。目に見えない部分にさえ、一切手を抜くことのない仕事ぶりこそロレックスが最高峰である由縁ではないだろうか。

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ロレックスの魅力「オーバーホールやアフターサービスが手厚い」

高級時計ブランドの中でも、ロレックスの正規オーバーホールはコストパフォーマンスに優れていることで定評がある。定番モデルの「エクスプローラーⅡ」や「サブマリーナ」の基本料金が45,000円。最も高い「デイトナ」で60,000円だ。通常自社ムーブメント採用モデルのオーバーホールは高く、ロレックスのこの価格設定はかなり安いと言える(IWCやブライトリング、カルティエなどは汎用ムーブメントでも60,000円前後する)。
さらに、一般的に「仕上げ」はオプションとして別料金を取られることが多いが、ロレックスの場合は基本料金に仕上げが含まれるのだ。長年愛用することが前提の高級腕時計において、維持費というのもなかなか馬鹿にならないもの。純正部品を扱う正規オーバーホールが安く済むのはかなりの魅力だ。また、製品保証期間が5年間というのも嬉しいところ。

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ロレックスの定番モデルを紹介

ロレックス「オイスターパーペチュアル(Oyster Perpetual)」

普遍的なデザインでロレックスの原点を体現するオイスターパーペチュアル。押し付けがましくないシンプルなフェイスは、ステータスではなくクオリティを求めるビジネスマンに人気。

ロレックス「サブマリーナ(Submariner)」

力強く機能的なデザインで瞬く間にロレックスのアイコン的な地位を確立したサブマリーナ。高級感と耐久性が与えられたセラミック製の回転ベゼルは、目盛りの部分にプラチナをコーティング。ダイバーズウォッチの代表格。

ロレックス「エクスプローラー1(Explorer1)」

探検家のために開発されたエクスプローラーは、堅牢で高度に洗練されたスポーツモデル。シンプルで飽きの来ないデザインはスーツスタイルのビジネスマンにも人気。

 

ロレックス「コスモグラフ デイトナ(Cosmograph Daytona)」

1963年に誕生したコスモグラフ デイトナ。高級感のあるベゼルはデザイン性のみならず、プロのカーレーサーの平均速度を正確に計測することも可能。最高のパフォーマンスを持つ究極のクロノグラフ。

ロレックス「デイトジャスト (Datejust)」

機能と流行に左右されないデザインを兼ね備えるデイトジャストは、モダンウォッチの典型とも言えるモデル。1945 年、モデル名の由来となった、3 時位置の小窓に日付を表示する初の自動巻防水クロノメーター腕時計として誕生。

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