
革靴の品格とアウトドアシューズのタフな雰囲気を兼備するチロリアンシューズ。今回は、その起源や特徴をひも解き、最後にはおすすめモデルを紹介する。
スポンサーリンク
チロリアンシューズの起源チロル地方の山岳靴がルーツ!パラブーツの名作で街履きの定番へ
チロリアンシューズの起源は、アルプス山脈東部に広がるチロル地方の山岳靴だ。チロル地方は、現在のオーストリア西部からイタリア北部にまたがる山岳地帯。急な斜面や変わりやすい天候に対応するための実用靴として19世紀に誕生し、牧童や山岳地帯で働く人々に愛用されていたとされている。1945年には、パラブーツがチロリアンシューズの名作として知られる「ミカエル」を発表。山靴由来の堅牢な作りを残しながら、街の装いにもなじむ革靴として今日まで認知を広げていった。
チロリアンシューズの特徴1堅牢な作りを支えるノルウィージャン製法
本格的なチロリアンシューズに見られる特徴のひとつが、堅牢な作りを支えるノルウィージャン製法だ。アッパー、ウェルト、ソールをしっかり縫い合わせる製法で、防水性や耐久性に優れるのが特徴。山岳地帯の実用靴を起源に持つチロリアンシューズは、水や泥が入りにくく、悪路でも安定して履ける構造が求められていた。そこで採用されたのがノルウィージャン製法だとされる。この製法はソールまわりに厚みを生み、チロリアンシューズらしい見た目を形作る要素にもなっている。
チロリアンシューズの特徴2防塵性と丸みを備えるかぶせモカ
U字型のモカシン縫いを施し、つま先から甲にかけて革を覆うように縫い合わせた“かぶせモカ”という仕様もチロリアンシューズの特徴だ。足を包み込むような構造により、水や埃、木くずなどが入りにくい。こちらも機能から生まれたディテールでありながら、ぽってりとした丸みのある表情を作る要素になっている。
チロリアンシューズの特徴3悪路での歩行を支える分厚いラバーソール
分厚いラバーソールは、濡れた路面や不安定な足場でも滑りにくく、安定して歩ける仕様として取り入れられた。厚みのあるラバーソールを備えることで、チロリアンシューズならではのタフな見た目が生まれている。
購入前にチックしておきたい!チロリアンシューズに関するQ&A
Q1. チロリアンシューズとチロリアンブーツの違いは?A:基本は履き口の高さで判別できる。
チロリアンシューズはローカットに近く、チロリアンブーツはくるぶしを覆う高さのものを指すことが多い。基本的に2ホールや3ホールを特徴とするチロリアンシューズに対し、チロリアンブーツは4ホール以上のモデルも存在する。
Q2. ワラビーとチロリアンシューズは何が違う?A:主な違いはアッパーの素材とソール
形の似ているワラビーとチロリアンシューズだが、主な違いはアッパーの素材とソール。ワラビーはスエードアッパーやクレープソールが特徴だ。一方、チロリアンシューズは、スムースレザーやオイルドレザーなどの堅牢な革をアッパーに用い、かぶせモカや厚みのあるラバーソールを備えるものが多い。
Q3. ノルウィージャン製法を採用していないチロリアンシューズもある?A:ある。製法ごとの良さを見極めたい
ノルウィージャン製法は本格的なチロリアンシューズに見られる代表的な仕様だが、すべてのモデルに採用されているわけではない。セメント製法、グッドイヤーウェルテッド製法など、ブランドやモデルによって作りは異なる。ノルウィージャン製法ではないから良くないというわけではなく、それぞれの製法に利点がある。見た目、履き心地、価格、修理のしやすさなども含めて、その違いを見極めながら選びたい。
Q4. チロリアンシューズに合うパンツは?A:ストレート、テーパード、ワイドシルエットのパンツが好相性
チロリアンシューズは、スラックスのようなキレイめのパンツから、デニムやカーゴパンツのようなカジュアルなパンツまで幅広く合わせられる。ただし、ボリュームのあるフォルムが特徴のため、裾幅が細いパンツとは相性が合わない場合も。バランスを取りやすいのは、ストレート、テーパード、ワイド寄りのシルエットだ。
Q5. チロリアンシューズはスーツに合わせてもいい?A:合わせられる。カジュアルスタイルと好相性
カジュアルな印象が強いチロリアンシューズだが、革靴らしい上品さも備えているためスーツとも好相性だ。休日に着用するようなセットアップスタイルなどに取り入れたい。
オススメのチロリアンシューズ1Paraboot「MICHAEL」
チロリアンシューズを語るうえで外せないのがParaboot「MICHAEL」。チロリアンシューズを購入するなら、まず候補に入る王道モデルだ。1945年に誕生したモデルであり、もともと山岳靴だったチロリアンシューズを、日常の装いに合わせやすい形へと昇華した一足だ。アッパーには牛革、ソールにはMARCHEⅡ SOLEを採用。ノルウィージャン製法を採用しており、チロリアンシューズらしい堅牢な作りとぽってりとした存在感を備えている。
オススメのチロリアンシューズ2KLEMAN「PADROR」
KLEMANの「PADROR」は、チロリアンシューズを手軽に取り入れてみたいという方に有力な選択肢だ。1990年代にフランスの鉄道会社SNCFの職員向けに開発されたモデルで、ワークシューズ由来の実用性を備えている。アウトソールに採用したEDITOソールが耐久性と履き心地を支える。濡れた地面でも気兼ねなく履ける仕様で、日常使いしやすい点も魅力だ。
オススメのチロリアンシューズ3MEPHISTO「PEPPO」
1965年にフランス・ロレーヌ地方のサールブールで創業したコンフォートシューズメーカー「MEPHISTO」。こちらは履き心地を重視する方にオススメの一足だ。インソールに搭載されているSOFT-AIR TECHNOLOGYが、快適な履き心地を実現する。ノルウィージャン製法を採用しており、アッパーにはシボ感のあるレザーを使用している。
オススメのチロリアンシューズ4Danner「MADISON TIROLEAN」
Dannerの「MADISON TIROLEAN」は、ビブラムソールを搭載したモデル。タウンユースはもちろん、オフロードでも高い歩行性を発揮するブランドらしい一足となっている。
オススメのチロリアンシューズ5Hender Scheme「tirolean #2146」
Hender Schemeの「tirolean #2146」は、モダンな雰囲気の一足を求めている方にオススメだ。上質な牛革のアッパーに、武骨なシャークソール「Vibram #2146」を組み合わせることにより、上品な佇まいはそのままに遊び心あふれる仕上がりに。ソールにボリュームがありながら、見た目に反して軽量な履き心地に仕上げられている点も特徴だ。
オススメのチロリアンシューズ6REGAL Shoe & Co.「チロリアン シューズ」
伝統とモダンを軸に新たなスタンダードを提案するラインREGAL Shoe & Co.のチロリアンシューズは、GORE-TEXを搭載した一足。上品なキップレザーのアッパーに、チロリアンシューズらしいモカシン縫いを組み合わせ、足元に品とほどよい抜け感をもたらしてくれる。
オススメのチロリアンシューズ7HARROGATE「HAMPSTEAD」
日本のシューズメーカーが手掛ける英国調の革靴ブランド「HARROGATE」。本モデルは、グッドイヤーウェルテッド製法で作られており、履き込むほど足に馴染み、長く愛用できる一足だ。。アッパーには滑らかな表面感のフレンチカーフ、靴底にはダイナイトソールを採用している。



































