ロレックスの中でも空の実用時計として絶大な支持を集める「GMTマスター」。なかでもアンティークのGMTマスターⅠは、ベゼルやトリチウムの焼け、ブレスのデザインなど、現行のGMTマスターⅡとは一味違う価値・魅力を数多く備えている。今回はそんなアンティークロレックス 「GMTマスターⅠ」にフォーカスし、その魅力を紹介!
男が憧れる偉人をも虜にするロレックス「GMTマスターⅠ」とは?
GMTマスターのファーストモデルが発表されたのは、1955年のこと。ロレックスはサブマリーナやエクスプローラーの成功で、実用時計ブランドとして評価を高めていた。そんななか、当時世界一の航空会社と呼ばれていたパンナム航空にパイロットウォッチの制作を依頼されたことをきっかけに、GMTマスターを開発。両方向回転ベゼルと24時間針により、2つのタイムゾーンの時刻を同時に読み取ることを実現した。その完成度に感服したパンナム航空は、GMTマスターを公式時計に採用。陸のエクスプローラー、海のサブマリーナに続く、「空」の実用時計としてロレックスのラインナップに加えられた。
ロレックスの中でも不動の人気を誇るGMTマスターは、誕生から現在に至るまで、数多くの著名人が愛用している。特に有名なのが1947年に世界で初めて超音速飛行を実現した「チャック・イエーガー」。音速突破から50周年を迎える1997年には世界150本限定でチャック・イエーガー特注モデルが発売されており、愛機とともに個人名が裏蓋に刻印されたことで話題を集めた。また、ファーストモデルは映画『007 ゴールドフィンガー』にも使用されており、女性パイロットのプッシー・ガロアが着用。当時から「空」の腕時計として認知されていたことが伺える。
洒落者からの支持もアツい!ほどよいヴィンテージ感を醸す「GMTマスターⅠ」なら差別化も簡単
GMTマスターの一目見てそれとわかる特徴的なベゼルデザインは、アパレル業界や関係者、洒落者の間でも高い支持を集めている。特にアンティークモデルなら、色焼けしたベゼルやインデックス、針が現行とは一味違う奥深さのある雰囲気に。経営者やエグゼクティブに多いロレックス愛好家からも一目置かれる個体で資産価値も十分なうえに、洒落感も打ち出せるという一石二鳥なアンティークロレックスがGMTマスター Ⅰ(Ref.16750)だ。
ザ・ノース・フェイス パープルレーベルのアノラックジャケット3万3000円、キャップ6900円(ナナミカ 代官山)エストネーションのパンツ1万9000円
「GMTマスターⅠ」が秘める4つの魅力とは?
人気の高いGMTマスターシリーズは、現行でも手に入れづらいとはいえ他と被ることも少なくない。そんなGMTマスターシリーズのなかでも差別化を狙えるうえ、資産としても価値のあるモデルとして、玄人から熱視線を集めているのがアンティークロレックスの“GMTマスターⅠ”だ。次の項ではそんなGMTマスターⅠが秘める4つの魅力を紹介!
GMTマスターⅠの魅力①「象徴的デザインの“ベゼルカラー”」
回転ベゼルのカラーリングは、デザイン面において最もわかりやすい魅力。GMTマスターでは、シリーズを通してさまざまなカラーのベゼルが製造されてきた。なかでも代表的なのが「ペプシ」と呼ばれる青×赤ベゼル。ほかにも「バットマン」の異名を持つ黒×青ベゼルや「コーク」と呼ばれる黒×赤ベゼル、シンプルな黒単色のベゼルも存在する。さらに、ゴールド(金無垢素材)モデルやコンビネーションモデルでは「クリント・イーストウッドモデル」「ルートビア」と呼ばれている黒×茶ベゼルも。基本的にデザインのバリエーションを増やさない主義のロレックスが、これほどまでに多様なカラーをリリースしていることからも、ベゼルデザインがいかにGMTマスターを象徴しているかがわかるだろう。
上で紹介したベゼルのカラーバリエーションは現行のGMTマスターⅡのみで展開されているものもあるが、GMTマスターⅠも様々なカラーバリエーションが展開されていた。しかし王道はやはりペプシ(青×赤)ベゼル。なかにはベゼルのデザインを見るだけで年代・世代を判断できる玄人が存在するほど、このベゼルデザインは奥深い。GMTマスターⅠを購入する際は、ベゼルのコンディションチェックは欠かさずに行いたいところだ。
GMTマスターⅠの魅力②「ベゼルとのカラーバランスが秀逸なトリチウム焼けしたインデックス」
インデックスや針に塗られたトリチウムの「焼け」はアンティークロレックスの醍醐味。綺麗なクリーム色に焼けている個体は高価格帯で取引されている。インデックスが綺麗に焼けていて、ベゼルの色味が綺麗な状態の個体であれば、アンティークGMTマスターⅠだけの美しいコントラストを表現できるだろう。
GMTマスターⅠの魅力③「現行の青赤ベゼルでは手に入らない!オイスターブレスのステンレススチールモデル」
ロレックスのなかでもポピュラーなブレスといえば5連のジュビリーブレスと3連のオイスターブレスだ。GMTマスターはⅠ、Ⅱ共に世代によってブレスのデザインが分けられる。ちなみに、現行モデルのGMTマスターⅡ(Ref.126710BLRO)は、ジュビリーブレスを採用。ゴールドモデルやコンビネーションモデルではオイスターブレスを採用しているものの、青赤ペプシベゼルのGMTマスターでオイスターブレスを望むなら、アンティークを含む過去モデルしか選択肢がないということだ。もちろんジュビリーブレスを採用したGMTマスターⅠも第2世代で存在するが、展開数の割合で言えばオイスターブレスが大半を占める。
GMTマスターの魅力④「アンティークGMTマスターⅠは世代ごとに価値が異なる!」
4世代にわたり製造されてきたGMTマスターⅠ。それぞれの世代によって、時計の価値も異なるのが興味深い。ファースト世代のRef.6542は超レア個体として知られている反面、ベゼルが割れやすいベークライト仕様であるなど耐久性に課題があった。そんなファーストを改良した第2世代は、ロングセラーモデルとして約20年間に渡って生産されてきた歴史を持つ。さらに実用性を高めた第3世代や、現行GMTマスターⅡに近いスペックを誇る第4世代など、それぞれの特徴を挙げるとキリが無い。
そのなかでも、アンティークの魅力を備えながら入手も現実的なのが第3世代のRef.16750だ。価格相場としては、120万〜160万円ほど。手巻き式デイトナなど1千万円を軽く超えるものもあることを考えると、GMTマスターⅠは1本目のアンティークロレックスとして手を出しやすいモデルだと言えるだろう。また、第3世代の“Ref.16750”は価格面だけでなく、実用性の高さもおすすめの理由。日付けを手動で早送りできるクイックチェンジ機能や、100mの防水性能を誇るなど、高いユーザビリティを実現している。
無理して購入するほどの高額なモデルは資産価値こそ高いものの、日常的に使うのは躊躇してしまうもの。デリケートな扱いが必要なモデルであればなおさらだ。その点Ref.16750は、アンティークでありながら日常使いにも申しぶんない実用性を誇る。
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