
深みのある赤系カラーとして、秋冬の服や革靴などでよく目にする“バーガンディ”。ワインレッドやボルドーと似ているため違いが分かりにくい色だが、日本産業規格(JIS)では“ごく暗い紫みの赤”と定義されている。今回は、バーガンディの特徴と名前の由来、似た色との違いを整理したうえで、メンズコーデで好相性な6色を着こなし事例とともに紹介。
バーガンディとは?ブルゴーニュワインが名前の由来で、赤と紫の間に位置する深い色
Burgundy(バーガンディ)は、日本産業規格(JIS)の慣用色名において“ごく暗い紫みの赤”と定義されている色。鮮やかな赤よりも明度と彩度が低く、赤に紫と黒を含ませたような深い色調が特徴だ。名前の由来は、世界有数のワイン産地として知られるフランス東部のBourgogne(ブルゴーニュ)地方。Burgundyはブルゴーニュの英語名であり、同地で造られる赤ワインを連想させる色として定着した。日本色彩研究所のワインレッドに関する測色資料でも、ワインに由来する色名としてボルドー、ブルゴーニュ(バーガンディ)、キャンティ、メドックなどの地名が挙げられている。
ボルドーとワインレッドの違いは?ボルドーは深い赤、ワインレッドは鮮やかな赤紫
バーガンディ、ボルドー、ワインレッドはいずれも赤ワインを想起させる色だが、JISではそれぞれ異なる慣用色名として定義されている。ボルドーは“ごく暗い赤”。“ごく暗い紫みの赤”とされるバーガンディに比べて紫みが弱く、より赤寄りの色調となる。どちらも深みのあるダークトーンだが、ボルドーの方が赤そのものの印象を感じやすい。
ワインレッドは“こい紫みの赤”。バーガンディと同じく紫みを含むものの、より明るく鮮やかな色調が特徴だ。そのため3色の関係を大まかに捉えるなら、ボルドーは赤寄り、バーガンディは暗い赤紫、ワインレッドは鮮やかな赤紫と考えると違いを掴みやすい。
ただし、ファッションブランドの商品名は必ずしもJISの色彩規格に沿って付けられているわけではない。実際の服や靴では、バーガンディ、ボルドー、ワインレッドの名称が近い色味に対して使われるケースもある。ここからは、本題となるバーガンディの色合わせについて。赤系の色には主張が強いイメージもあるが、バーガンディは明度と彩度が抑えられているため、ブラックやグレー、ネイビーといったメンズファッションの定番色にも馴染みやすい。使う面積や組み合わせ次第で、品や色気、武骨さまで幅広い表情を演出できる。
バーガンディに合う色の早見表
バーガンディはそれ自体に深みがあるため、無彩色と合わせれば端正にまとまり、ベーシックな有彩色との組み合わせでは奥行きのある配色を作りやすい。まずは取り入れやすい6つの組み合わせをチェックしておきたい。
| 配色 | 与える印象 | |
| バーガンディ&グレー | 知的で品のある印象 | |
| バーガンディ&ネイビー | 深みと色気を備えた上品な印象 | |
| バーガンディ&ブラック | モダンで精悍な印象 | |
| バーガンディ&ホワイト・オフホワイト | 重さを和らげたクリーンな印象 | |
| バーガンディ&ベージュ・キャメル | 温かみのある洒脱な印象 | |
| バーガンディ&オリーブ・カーキ | 武骨さと艶っぽさが共存する印象 |
バーガンディに合う色1「グレー」知的なグレーがバーガンディの艶っぽさを品良く整える
バーガンディを大人っぽく品良く着こなすなら、まず候補に挙げたいのがグレー。赤紫が持つ艶やかな印象を無彩色のグレーがほどよく中和し、派手に見せることなく色の深みを際立たせられる。チャコールグレーなら重厚でドレッシーに、ライトグレーなら軽快で都会的な雰囲気に仕上がるため、スーツやスラックスを軸にしたキレイめコーデとも好相性。バーガンディのニットやネクタイ、革靴などをアクセントとして使う際にも頼れる組み合わせだ。
バーガンディに合う色2「ネイビー」深い色同士でも地味に見えない。ネイビーでつくる大人の色気
ネイビーとバーガンディは、どちらも暗く落ち着いた色でありながら、色相が異なるため互いの存在感を消しにくい組み合わせ。ネイビー特有の知的で端正なイメージに、バーガンディの温かみと艶が加わり、ベーシックカラーだけでは生まれにくい色気を演出できる。たとえばネイビージャケットにバーガンディのニットを合わせたり、濃紺デニムの足元にバーガンディのレザーシューズをセットしたりと、普段の定番コーデに一点加えるだけでも効果的。色を使っているのに落ち着いて見える、大人向きの配色だ。
バーガンディに合う色3「ブラック」バーガンディの色気をブラックでモダンに研ぎ澄ます
バーガンディを都会的かつ精悍に見せたいなら、ブラックとの組み合わせが有力。黒がコーデ全体の輪郭を引き締めることで、バーガンディの赤みがアクセントとして鮮明に浮かび上がる。ともにダークトーンのため派手なコントラストにはならず、シックな印象をキープできるのも利点だ。ブラックのアウターやパンツをベースにバーガンディのトップスを差すほか、オールブラックの足元だけバーガンディの革靴に置き換えるのも有効。モード感のある着こなしからシンプルなカジュアルまで幅広く応用できる。
バーガンディに合う色4「ホワイト・オフホワイト」白を合わせれば深いバーガンディが一気に軽快に映る
深い色調ゆえに秋冬らしい重さが出やすいバーガンディだが、ホワイトを組み合わせれば印象は一変する。明度差が生まれることでバーガンディの色味がクリアに映え、コーデ全体には清潔感と軽快さが加わる。コントラストをはっきり出すならピュアホワイト、柔らかく馴染ませるならオフホワイトやエクリュが狙い目。白シャツにバーガンディのカーディガンを羽織ったり、オフホワイトのパンツで抜けを作ったりすれば、濃色を使いながら軽やかなスタイルにまとめられる。
バーガンディに合う色5「ベージュ・キャメル」暖色同士を馴染ませて、柔らかな品と洒脱さを引き出す
バーガンディの強さを柔らかく見せたいときに有効なのが、ベージュやキャメルといった暖色系のニュートラルカラー。赤みを含むバーガンディと黄みを帯びたベージュ系は温度感が近く、色同士が自然に馴染みやすい。ブラックやグレーとの合わせよりもコントラストが穏やかになるため、クラシックで余裕のあるムードを作れるのも魅力。キャメルのコートにバーガンディのニットを合わせたり、ベージュのチノパンにバーガンディのローファーを取り入れたりと、トラッドやカントリーを思わせる装いとも好相性だ。
バーガンディに合う色6「オリーブ・カーキ」武骨なオリーブにバーガンディの艶をひと差し
定番色との組み合わせから一歩踏み込みたいなら、オリーブやカーキを合わせるのも面白い。ミリタリーを連想させるオリーブの武骨さに、バーガンディ特有の赤紫の艶が加わることで、互いにない魅力を補い合った奥行きのある配色に仕上がる。どちらも彩度を抑えた色を選べば主張がぶつかりにくく、大人の着こなしにも馴染みやすい。オリーブのフィールドジャケットにバーガンディのニットを合わせたり、カーキパンツにバーガンディの革靴をセットしたりと、秋冬らしい深みを感じさせるスタイルにうってつけだ。




































