格式の高いフォーマルなオーバーコートとして着用された歴史を持つチェスターコート(チェスターフィールドコート)のポテンシャルを存分に活かすなら、ネイビーが有力な選択肢。他のカラーでは得難い上品でノーブルな雰囲気を演出し、知的で凛とした佇まいによりドレスからカジュアルまで幅広い着こなしに磨きをかけてくれるだろう。今回はそんな「ネイビーチェスターコート」に着目し、その魅力と選び方のポイント、注目の着こなしを紹介！
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ノーブルな品を醸せるのがネイビーチェスターコートの魅力
モードでクールな黒のチェスターコートや甘くマイルドなベージュのチェスターコートとは一味違う上品でノーブルな雰囲気を演出し、知的で凛とした佇まいによりビジネスからオフカジュアルまで幅広い着こなしに磨きをかけるネイビーカラーのチェスターコート。数あるオーバーコートの中でも最もドレッシーでフォーマルな場面にも対応し、ビジネススーツとの相性も良好。さらにカジュアルコーデを品の良い大人のスタイルに格上げするにも絶好で、羽織るだけで洗練されたルックスを表現できるだけでなく、スタイルアップまで叶えられる。
ネイビーチェスターコート選びで気になる５つの疑問に回答！
Q1.適切なサイズ感は？
ネイビーに限らずチェスターコートは、テーラードジャケットの上に羽織ってもストレスを感じないジャストサイズのものを選ぶのがお約束。チェスターコートのセットインスリーブのショルダーにジャケットのショルダーがすっきり収まることが重要で、コートが大きすぎて不恰好に見えたり、ジャケットに対してコートが小さすぎて肩が窮屈になるようではスマートな着こなしは叶わない。
Q2.使いやすい着丈の長さは？
定番的で長く着られる丈感は、ジャケットの裾がしっかり隠れる膝上~膝丈程度。この数年ではロング丈コートが注目されているため、トレンドコンシャスな着こなしを実現したいなら膝下まで伸びた100cmオーバーの丈感を選ぶのも良いだろう。
Q3.どんな素材がおすすめ？
リッチな素材感で差をつけるなら選ぶべきはウールカシミアのネイビーチェスターコート。オンオフ問わず使い勝手や着回しのしやすさを優先するならウールフランネルのタイプが有力な選択肢となるだろう。昨今ではポリエステルなどの合成繊維をMIXした素材も軽量で取り扱いしやすく安価なため、スーツの量販店やファストファッション系ブランドから多く出回っているが、保温性や着心地、上品かつ大人っぽい印象でスーツと合わせてもサマになるにチェスターコートにこだわるなら天然繊維100％のウールフランネルを選びたい。
Q4.襟の形はどう選ぶのが正解？
基本的に襟の形状は好みで選んで問題なし。マスキュリンな印象や小顔効果を狙うなら襟が大きく幅広のチェスターコートを、よりスタイリッシュでシャープな印象をモノにするなら襟が細いタイプを選ぶ。そして、よりクラシックでフォーマルな雰囲気を演出するなら上衿がベルベットのタイプを選ぶなど、自分の目指したいテイストに合わせてチョイスしてみて欲しい。
Q5.フロントの打ち合わせはシングル？ダブル？
シャープな雰囲気で着こなす際はシングルを、よりグラマラスでエレガントな着こなしを狙うならダブルブレストがおすすめだ。コーデの軸となるコートの内側をどんなスタイルで表現するかでもシングルが良い場合、ダブルが良い場合と分かれるので、スタイリング全体を俯瞰で捉え、どちらの方が見栄えが良いかを見極めることも重要となる。
ネイビーチェスターコートを使ったコーデ事例を紹介！
ここからは様々な系統のネイビーチェスターコートの着こなしスナップをピックアップ紹介！自分の好みのテイストを探ったり、着こなし方の参考にしてみて欲しい。
コーデ①「ネイビーチェスターコートのインナーの王道といえばグレー！」
最も男を高貴で精悍な印象にみせるアウターと言っても過言ではないネイビーチェスターコート。そんなアウターと相性バツグンのインナーの色味といえばグレーだ。いつの時代も廃れないオーセンティックな配色として、世界の洒落た男たちから愛され続けている。こちらのスナップでは、グレーのウール生地にチェック柄の主張が控えめなダブルジレとスラックスのセットアップをタイドアップで格調高く表現し、チェンジポケットがクラシックなシングルのネイビーチェスターコートでノーブルな雰囲気に。ジレの存在感のある幅広の襟に呼応させたチェスターコートの太幅なラペルとのバランスも申し分なし。
Brunello Cucinelli(ブルネロクチネリ) ネイビー チェスターコート
コーデ②「ネイビーチェスターコートにロエベの白いビーチクラブスウェットシャツをセットしたリラックス感のある大人の着こなし」
襟を立て幅広のピークトラペルを強調したロング丈のネイビーチェスターコートにビーチクラブのシェルアイコンをプリントしたロエベのラグジュアリーな白スウェットシャツ、ネイビーのワイドパンツと白スニーカーを組み合わせ。ほのかにマリンなムードを醸すネイビーと白の色合いで全体をすっきりまとめ、こなれたリラックス感のあるキレイめな着こなしに。シルエットに動きを持たせたネイビーチェスターコートの着こなしと、いい感じにルーズなワイドパンツのシルエットの調和が◎
Hevo(イーヴォ) ネイビー チェスターコート
コーデ③「ネイビーチェスターコートに合わせるボトムスはグレースラックスが有力な選択肢」
ネイビーチェスターコートと相性の良いボトムスと言えば、グレースラックスが筆頭だ。それぞれの魅力を引き立てながらメリハリを効かせ、都会的で洗練された着こなしを表現するにもうってつけ。こちらにピックアップしたスナップのように白スニーカーの足元でスポーティにまとめる際も、絶妙な配色となりいい按配のこなれ感が付与される。
TAGLIATORE(タリアトーレ) ネイビー チェスターコート
コーデ④「ネイビーチェスターコートと紺ブレザーの金ボタンを同調させてドレッシーな冬の装いに華やぎを演出」
金ボタンを配したダブルブレストのネイビーチェスターコートにタイドアップした紺ブレザー、テーパードの効いたグレースラックスと濃いブラウンのブローグシューズを合わせたドレッシーな冬の装い。ネイビーチェスターコートと紺ブレザーの金ボタンを同調させて、落ち着いた色味のスタイリングにリッチな華やぎをプラスしている。大人の余裕とこなれ感を感じさせる、上襟を立て下襟を持ち上げたコートの着こなしも見逃せない。
コーデ⑤「チェック柄の主張控えめなネイビーチェスターコートとデニムジャケットを重ね着しこなれ感のある着こなしに」
インしたデニムジャケットに馴染ませるよう主張控えめなチェック柄をあしらったネイビーチェスターコートをチョイスして、こなれ感のある着こなしに。無地よりもカジュアルなニュアンスのあるチェスターコートのチェック柄でデニムジャケットとのぎこちなさを解消し、タイドアップスタイルやグレースラックスとデニムジャケットとのギャップを埋めるジョイントとしても同時に機能させている。ドレスシューズほどキメ過ぎずワークブーツほどラフ過ぎない、ブラウンの編み上げブーツの足元もナイス。
HARRIS WHARF LONDON(ハリスワーフロンドン) ネイビー チェスターコート
コーデ⑥「ネイビーチェスターコートと白ニットの爽やかな印象をオリーブグリーンのコーデュロイパンツでリフレッシュ」
腿丈ほどの短めな着丈のネイビーチェスターコートと白のタートルネックニットでキレイめな上半身を構築し、腰周りにゆとりを持たせたオリーブグリーンのコーデュロイパンツでコーデの印象をリフレッシュ。ナイキの白いM2K テクノをセットしてストリート感を加速させ、ボトムスから醸される野暮ったさや古臭いイメージを払拭している。ネイビーチェスターコートをカジュアルな着こなしに合わせる前提なら、こんな軽快なショート丈をあえて選んでみるのもアリかも。
Eleventy(イレブンティ) ネイビー チェスターコート
コーデ⑦「ネイビーチェスターコートを軸に仕上げたノーブルな冬のワントーンコーデに赤ソックスでアクセントをオン」
ダブルブレストの膝丈ネイビーチェスターコートにハイゲージのタートルネックセーター、スリムフィットのネイビージーンズとタートルネックの色味にマッチさせたニット帽を組み合わせ、ノーブルな冬のワントーンコーデに落とし込み。黒のダービーシューズと裾を折り返したジーンズの間からビビッドな赤ソックスを覗かせて、パンチの効いたアクセントで単調さを感じさせない着こなしを完成させている。
Lardini(ラルディーニ) ネイビー チェスターコート
コーデ⑧「ストライプ柄をチョイスして無地との差別化を図ったネイビーチェスターコートの着こなし」
スーツ生地としては定番だがチェスターコートとしては珍しいストライプ柄をチョイスして、無難な無地コートとの差別化を図った新鮮味のあるスタイリング。コート以外のアイテムは比較的ベーシックなモノでソリッドにまとめ、チェスターコートのストライプ柄を強調した着こなしに。フランスのストリートファッションを思わせるようなルーズなシルエットもイイ感じ。
