Tシャツコーデやシャツコーデの印象がガラリと変わる「タックイン」。コーデにキレイめな印象を与えたり、着こなしをアレンジすることによって生まれるおしゃれなムードをプラスできるテクニックだ。今回はタックイン コーデを成功させるコツと、おしゃれに着こなしたストリートスナップで事例を紹介！
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タックインとは？
タックイン(=tuck in)とは、英語で「押し込む」という意味を持つ熟語。ファッションにおいてはTシャツやシャツなどのトップスの裾をパンツやスカートの中に入れ込む着こなしのことを指す。反対語としてタックアウトという言葉もあり、これは裾を外に出した着こなしのことだ。こうして比べてみると、タックインしたコーデはパンツの全体が見えるようになるため、脚が長く見えてスタイルアップ効果も狙えることが分かる。
タックインコーデをおしゃれに成功させるコツ
ただ単純にトップスの裾をパンツに入れ込むのではなく、タックインを成功させるためには気をつけるべきポイントがいくつかある。例えば、タックインするのに適したパンツ選び。股上浅め、スキニーシルエットなど、脚に密着するデザインのパンツだとタックインしたトップスとのバランスが取りづらいため、股上が深くプリーツ入りで腰回りにゆとりがあるパンツを選ぶとバランスよくまとまりやすい。また、タックインしたトップスは、裾を少しだけ引き出して(ブラウジングというテクニック)ウエストにたるみを持たせるのもポイント。ギチギチにタックインするよりも着こなしのシルエットバランスを取りやすく、こなれたコーデに仕上がる。
NGなタックイン例は？
上下ともにぴちっとしたシルエットの服を選んで、ブラウジングせずにギチギチにタックインしてしまうと下着のようなイメージが強くなってしまう。“窮屈”な見た目になってしまうタックインは基本的にNGだと思っておいた方が良い。細くて丈が短いパンツも、タックインするとサイズが合っていないようなツンツルテンな見た目になるため、これも避けるべきだ。
タックインがダサくなってしまうパターン、おしゃれに仕上がるパターンはこちらの記事でスタイリスト監修のもと詳しく解説しているので、ぜひ一度目を通してみてほしい。
タックインに適したトップスは？
なんでもタックインすればおしゃれに見えるのかというとそうではなく、タックインコーデに適した服、適さない服がある。基本的には、Tシャツ(カットソー)やシャツ、ポロシャツなどがタックインに適した服。この2つは基本的に生地が薄いことから、タックインした際にパンツの中でかさばらないという特徴がある。とは言っても、その2つ以外はタックインができないというわけではない。例えば、24-25AWのミラノファッションウィークで発表されたブルネロ クチネリの最新ルックでは、ニットセーターやニットカーディガンをタックインした斬新な着こなしが提案されていた。レベルの高いスタイリングであり、場合によっては野暮ったく見えてしまうこともあるが、上手に着こなせばワンランク上のおしゃれな装いに仕上がる。
タックインしたおしゃれなコーデ事例を紹介！
タックイン コーデ①スーツスタイルは“あえてタックインする”のではなく、着こなしの基本としてタックインする
タイドアップしてビシッとキメたスーツスタイルなら、インナーのシャツをタックインするのはマストだと言える。あえてタックアウトして着崩すという選択肢も無くはないが、基本的にタイドアップしたスーツスタイルは裾を出さずにキレイに着こなしたい。
タックイン コーデ“ハーフタックイン”でシャツコーデをワンランク上のレベルにアップ
シャツは右身頃と左身頃でフロントの裾が分かれるため、こんなアレンジも可能。片方だけをタックインしてもう一方をタックアウトすることで、“ハーフタックイン”となりアシンメトリーで上級者な見た目に仕上がる。こちらの男性は、そこへさらにニットを腰巻き。シンプルなアイテム使いながら、ウエスト周りのアレンジを上乗せすることでレベルの高い着こなしに昇華させている。
タックイン コーデオーバーサイズな着こなしでインナーをタックインして締まりのある印象に
ここ数年で人気を集めているオーバーサイズのアウターを着たコーデにメリハリのある印象を付けるのにも、タックインは有効だ。ドカっとしたシルエットのジャケットにゆったりめのパンツを合わせたコーデは、インナーもゆるっとタックアウトして全体的にリラックスさせるのも良いが、こんな形でインナーをタックインすれば、締まりのある印象にも仕上げられる。デザインの主張が強めな柄シャツを着る場合は、タックインによって主張を控えめに抑えることも可能だ。
タックイン コーデ粗編みカーディガンの抜け感を、タックインしたTシャツとスラックスの合わせでバランス良く抑える
編み目が粗く、インナーが透けるような抜け感のあるニットカーディガンは、インナーをタックインして抜けを抑えるのも手。ダラっと垂れるようなシルエットのカーディガンを主役にしたコーデも、Tシャツをタックインしてセンタークリースが入ったスラックスを合わせれば、全体のバランスが良いルックスに。
タックイン コーデ無造作なタックインで着崩したセットアップスタイルに合わせる
ひと口にタックインと言っても、裾のあしらい方によって作れるイメージはさまざま。きっちり均一にしまい込むのも良いし、こちらの着こなしのように無造作に入れ込むのも◎ 袖をまくったカジュアルなセットアップスタイルのイメージに合わせるなら、こんな感じの気張らないタックインでイメージを揃えるのも良い。
タックイン コーデフロントだけをパンツに入れた“ワンポイントタックイン”で、さりげなくTシャツコーデをアレンジ
Tシャツのフロントだけをタックインしたこちらの男性。Tシャツをタックインすることに抵抗がある方は、こんなワンポイントタックインを取り入れてみるのはいかがだろうか？タックアウトしたTシャツコーデに一部分変化が入るだけなので、ハードルが低く失敗もしにくい。
タックイン コーデメリハリをつけづらいワントーンコーデに、タックインで明確な境目を作る
コントラストがなく、メリハリを付けにくい淡色のワントーンコーデ。濃い色でアクセントを入れたりして変化をつけるのも良いが、タックインで上半身と下半身の境目を明確に分けるのも一つの手だ。
タックイン コーデバランスの良いタックインで、極めてシンプルな装いをおしゃれに格上げ
ほどよいブラウジングと腰回りにゆとりのあるパンツの合わせでバランス良く仕上げた、タックインコーデのお手本のような着こなし。白Tシャツにネイビースラックスという極シンプルで誰にでも真似しやすいコーデを、タックインすることでおしゃれな雰囲気に仕上げている。
タックイン コーデルーズシルエットのコーデをタックインでコンパクトにまとめる
上下ともに緩いシルエットの服を合わせ、パンツはウエストラインを下げて腰穿きしたルーズなコーデ。これをタックアウトすると昔のB系のようなスタイルになってしまうため、タックインでしっかりとコンパクトにまとめるのがおすすめだ。
