美しい肌のことを「キメの整った肌」と表現するが、そもそも肌のキメとは何を指しているのだろうか。今回はそんな「肌のキメ」にフォーカス!
練馬駅徒歩2分、形成外科・皮膚科・美容皮膚科「よしクリニック」院長。幼児期に重度の熱傷を受傷し、皮膚移植手術を受けて一命を取りとめた経験から形成外科医を志す。患者の立場に立ったわかりやすい説明とていねいな治療で信頼を集めている。
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肌のキメとは、肌表面の細かなデコボコのこと!
肌の表面には細やかな溝があるが、この溝のことを「皮溝」と呼び、その皮溝に囲まれている三角や四角の部分を「皮丘」と呼ぶ。そして“肌のキメ”とは、この皮溝と皮丘を指す言葉だ。つまりキメの整った肌というのは、皮溝と皮丘が均等かつ細かに並んで網目のようになった状態を表しており、その反対にキメが乱れた肌は皮溝と皮丘の構造が乱れた状態を指す。
キメの整った肌は弾力性があるため、肌触りは柔らかくなめらか。毛穴は目立たず、自然な光沢感があるのもキメの整った肌の特徴だ。ちなみに、肌のキメは男性より女性のほうが細かく、しかも人それぞれ生まれつき細かさが異なると言われている。
肌のキメが乱れるとどうなる?
皮溝と皮丘の網目が乱れると、肌の弾力性が減って毛穴やシワが目立ち、さらに肌のくすみやカサつきなどが起きやすくなってしまう。キメの粗い肌はザラザラとした触感で、男性の場合はベタつきも感じやすい。ちなみに乱れる内部的な要因として挙げられるのは、加齢や生活習慣の乱れによるターンオーバーの鈍化など。外部的な要因としては乾燥や摩擦などが挙げられるので、肌を労わることが大事だ。
肌のキメを整えることは出来る?
結論から言うと、肌のキメを整えることは可能だ。男性の場合は、とくに乾燥によって肌のキメが乱れるケースが多いため、角質の水分を保持するためのスキンケアと、乾燥の原因となる摩擦を極力避けることが大事。男性は油性肌と思って保湿をしない人も多いが、適切な保湿をしないとむしろ乾燥により皮脂が過剰に分泌されてしまう。スキンケアでは洗顔後に化粧水と乳液(あるいはクリーム)を必ず使用し、丁寧な保湿を行うと良いだろう。また、生活習慣が乱れている場合は、食生活と睡眠時間に気を配るように。肌を作る材料となるタンパク質やビタミン類を積極的にとり、早めの就寝を心がければ、肌のキメは整うはずだ。