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削ぎ落として、魅力を研ぎ澄ます。「Less is More」の美学が宿るコート3選

削ぎ落として、魅力を研ぎ澄ます。「Less is More」の美学が宿るコート3選

流行に左右されにくく、何年も着られる。そんなオーセンティックなコートには確かな魅力があるが、クラシックな意匠が色濃く残るデザインには、どこか垢抜けなさを感じる人もいるのではないだろうか。そこで注目したいのが、建築家ミース・ファン・デル・ローエが広めた「Less is More」という美学。不要な要素を削ぎ落とし、素材やシルエットが持つ魅力を際立たせるという考え方だ。かつてはドレスやミリタリー、ワークウェアとして合理的な役割を担っていたディテールも、現代の都市生活では必須とは限らない。そうした意匠の何を削り、何を残すか。その選択にこそ、ブランドならではの美意識が宿る。今回は、そんな「Less is More」の美学を体現したコート3着を紹介する。

“Less is More”の美学が宿るコート1Jil Sander「ダブルカシミヤ コート」

カシミヤ100%の素材使いがラグジュアリーな雰囲気を放つ、ジル サンダーの「ダブルカシミヤ コート」。一般的なステンカラーコートに見られる、襟を立てた際に首元を固定するチンストラップを省略し、襟は小ぶりに抑えられている。また、ボタンを隠す比翼仕立ても採用せず、フロントのやや高めの位置に4つのボタンを配置している。こうした設計により、ステンカラーコートでありながら、シャツを思わせるような軽快な表情に。着る人の佇まいに品格と余裕をもたらす一着だ。

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“Less is More”の美学が宿るコート2Stone Island「4100027 DAVID-TC_S.I. GHOST」

Pコートを象徴する2列のボタンを1列に減らした、ストーンアイランド ゴーストの一着。もともと2列のボタンは、船上で風向きに応じてボタンを留め、風の侵入を防ぐためのもの。本作ではその片側を省くことで、ミニマルな印象に仕上げている。また、ゴーストは周囲に溶け込むための迷彩の発想から、ウェア全体を単色で統一するライン。ブランドを象徴するコンパスバッジまでボディと同色にすることで、ロゴによる主張も抑えている。こうした引き算によって際立つのが、製品染めを施したDavid-TC特有の武骨な風合いだ。そして、着丈は長めに設計されているので、ドレス寄りの装いにもマッチする。

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“Less is More”の美学が宿るコート3TEATORA「DUAL POINT DEVICE COAT」

暖かさや収納力を犠牲にせず、冬用コートにありがちな厚みと重さを抑えたテアトラの「DEVICE COAT – DP」。現代のクリエイターのためのワークウェアを追求する同ブランドは、中綿に薄手ながら高い断熱性と吸湿発熱機能を備える「KOMATHERMO」、表地には軽量な専用生地「DUAL POINT」を採用。さらに、袖口を絞るタブやボタンを省略し、衣服内の空気を循環させやすくすることで、屋外の寒さと暖房の効いた室内の温度差にも対応する。7つのポケットによる優れた収納力を備えながら、脱いだ際にはバッグに丸めて収納できるほどコンパクト。必要な機能は充実させ、着る人の負担は減らす。そんな合理的な引き算によって、冬の都市生活に身軽さと快適さをもたらす一着だ。

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