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大人夏コーデの共通語「Tシャツ&スラックス」でまとう5つの覇気

大人夏コーデの共通語「Tシャツ&スラックス」でまとう5つの覇気

スタイリッシュな大人にとって、Tシャツとスラックスは真夏の定番だ。気負わず着られて、街にふさわしい品もある。Tシャツ、スラックス、靴。それぞれの色、素材、フォルムをどう組み合わせるかによって、漂うムードも、まとえる覇気も変わる。

大人の夏コーデ、その共通語はTシャツとスラックスピッティとミラノで見えた、定番に宿る美意識

OTOKOMAE編集部がピッティ・ウォモとミラノファッションウィークの会場周辺で撮影したスナップにも、Tシャツとスラックスの組み合わせが何度も見られた。ファッション業界人にとっても、このコンビは夏の定番だ。Tシャツの色とフィット、スラックスの輪郭、足元の選択。その差が、簡潔な装いをそれぞれのスタイルへ変えている。誰もが知る型だからこそ、着る人の美意識が細部に表れる。そして洒脱な着こなしからは、いわゆる覇気のようなものが放たれる。

緊張感を美に変える、禁欲的な覇気PRADAの黒Tシャツと濃茶スラックス。細身の上下をレザーフリップフロップで抜く

PRADA(プラダ)の黒いストレッチコットン Tシャツに、エボニーブラウンのウール パンツを合わせ、足元には黒のブラッシュドレザー フリップフロップを選ぶ。TシャツはMサイズの着丈66cmに設定されたエクストラスリムフィット。パンツも裾幅18cmのスリム設計で、上半身から足首まで細い輪郭が続く。フリップフロップで肌を見せると、上下の緊張感を保ったまま足元だけに夏らしい抜けが生まれる。ストラップのブラッシュドレザーは、ラバー製フリップフロップにはない硬質な艶を持ち、ビーチサンダルのようなカジュアル感を抑える。黒とエボニーブラウンの近い色へ絞り、肌と光沢で変化をつけた構成だ。

華やぎを自分のものにする、享楽的な覇気GUCCIの白Tシャツとワイドスラックス。柔らかな布量をホースビットで締める

GUCCI(グッチ)では、白いエンブロイダリー付き コットンシルクジャージー Tシャツ、グレーのシルク メリノ ウール パンツ、黒のホースビット 1953 ローファーを組み合わせる。Tシャツはアーカイブコードを複数世代のデザインで再構成する「Generation Gucci」、パンツはデムナがグッチで初めてランウェイに送り出した「Gucci Primavera」に属する。そこへ1950年代から続くホースビットローファーを加え、異なる時代のグッチを一つの装いに収めた。Tシャツはコットン80%、シルク20%で、Sサイズの胸囲は約114cm。ドロップショルダーが上半身へ余白を作る。パンツはシルク58%、ウール42%、裾幅24.4cmのルーズフィットで、歩くたびに柔らかな光沢が動く。上下の布量を黒のローファーで受け、金色のホースビットを無彩色のアクセントにする。白、グレー、黒の静かな配色へ、シルクの光沢と歴史ある金具で華やぎを加えた組み合わせだ。

力を抜くことを恐れない、泰然たる覇気GIORGIO ARMANIのネイビーTシャツと黒スラックス。落ち感の違いで暗色を軽く見せる

GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)のネイビーブルーのコットンインターロックTシャツに、黒のキュプラツイル製ストレートトラウザーを合わせる。色差は小さいが、Tシャツの端正な表面とキュプラのしなやかな落ち感によって、上下がひと続きの暗色に沈まない。足元にはJohn Lobb(ジョンロブ)の黒スエードローファー「James」を選択。裾から覗くスエードの起毛が、コットンとキュプラだけでは出せない陰影を加える。ネイビーと黒に色を絞り、素材の質感差で奥行きを作った、アルマーニらしい夏の暗色コーデだ。

審美眼を隠さない、創造的な覇気LOEWEのグリーンTシャツと黒スラックス。足元の造形で色を引き立てる

LOEWE(ロエベ)の共同クリエイティブ・ディレクター、ジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデスは、2026年春夏ウィメンズのデビューショーで、Ellsworth Kelly(エルズワース・ケリー)の「Yellow Panel with Red Curve」を会場に据え、彫刻的な形と力強い色を打ち出した。今回の3点では、その発想をTシャツ、トラウザー、スライドへ置き換える。ライトウェイトコットンのグリーンのレギュラーフィット Tシャツを主役に、黒のライトウェイトテーラリングウール製トラウザーを合わせる。パンツはリラックスフィットのストレートレッグ。鮮やかなグリーンで視線を上半身へ集め、足元には折り目を型押しした黒のオリガミ スライドを置く。離れた二つの見せ場を、まっすぐ落ちる黒のトラウザーが一本につなぐ。

ベーシックを安全策にしない、闊達な覇気GENTLEMAN PROJECTSの白Tシャツとネイビースラックス。ParabootのBARTHで夏の王道を更新

白Tシャツ、ネイビースラックス、ブラウンのデッキシューズは、夏の装いで長く通用してきた組み合わせ。GENTLEMAN PROJECTS(ジェントルマン プロジェクト)では、色を変えず、プロポーションを更新する。THE LEOは首に沿うクルーネックと短く設定した着丈を備え、超高密度スムースの光沢が白を平板に見せない。DEANは2プリーツ入りのボールドシルエットで、Mサイズの裾幅は25.7cm。上半身を簡潔に抑え、ネイビーの布量を脚まわりへ置く。足元にはParaboot(パラブーツ)のBARTHを選択。アメリカブラウンのスムースレザー、丸みを帯びたトウ、ナチュラルガムソールが、25.7cm幅の裾から覗いても細く見えず、下半身のボリュームと釣り合う。パラブーツが1960年代末から用いてきたブレイク製法は、デッキシューズらしいしなやかさを生む。白、ネイビー、アメリカブラウンの王道配色は守りながら、THE LEOの短い着丈で上半身の重心を上げ、DEANの25.7cmの裾幅で脚まわりに量感を出す。王道の3色に大胆なシルエットをぶつけることで、白Tシャツとネイビースラックスを無難なきれいめコーデに見せない。

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