ワイドなシルエットが息の長いトレンドになっているなか、周りと差が付く一味違う着こなしを楽しむなら、あえて細身のパンツを取り入れるのもアリだ。今回は、様々なシルエットのジーンズを提案する「Levi’s(リーバイス)」の中から、美脚ジーンズの元祖と言われる「606」モデルにフォーカス。1960年代のカルチャーと深く関わってきた歴史あるモデルの魅力とは?
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ジーンズの絶対王者「Levi’s(リーバイス)」
“ジーンズの生みの親”とされる「Levi’s(リーバイス)」は、アメリカに移り住んだドイツ系移民リーバイ・ストラウスによって立ち上げられたジーンズのブランドだ。もともと家族で雑貨商を営んでいたリーバイが、急速に拡大していた金鉱産業のワーカーたちの「丈夫なパンツが必要だ」という要望にいち早く目をつけ、キャンバス地のワークパンツを製造。当初は耐久性が足りず製作に試行錯誤していたとき、仕立て屋であった上顧客ジェイコブ・デイビスが「ワークパンツのポケットの角とボタンフライの付け根に、金属リベットを使用するのはどうか」と提案したことから、リーバイスを代表する定番モデル「501」の原型が誕生した。今ではその501を筆頭に、ファッション性を重視したモダンなアイテムも多数展開。デニムフリークからトレンドを追う洒落者まで、幅広い層に支持されているブランドとして名を馳せている。
ロックスターたちも愛した美脚ジーンズの元祖!リーバイス「606」
リーバイスを代表する「501」や、ファッション向けジーンズとして誕生した「505」、世界発のブーツカットジーンズ「517」など、リーバイスには個性あふれるジーンズが多数ラインナップ。その中でも美脚ジーンズの元祖として親しまれているのが、今回フォーカスする「606」だ。1965年に誕生した、スリムシルエットが特徴の「606」は、ジーンズの概念を覆すようなファッションジーンズの先駆者的存在として親しまれた。70年代のパンクロックシーンを一世風靡した「ラモーンズ」や「ザ・クラッシュ」、「セックスピストルズ」らが着用していたとの説も。タイトな革ジャンやドクターマーチンのブーツを合わせて、反骨精神をアピールするシンボルとしてサブカルチャー集団から愛された歴史を持つ。多くのスリムジーンズの元ネタになったとも言われているアイテムだ。
リーバイス「606」人気再燃のきっかけは、2022年のアースデイにおける復刻
地球環境を大切にするきっかけとなる日として設定された2022年4月22日のアースデイにて、リーバイスが1960年代の環境活動や反戦運動に奔走した初期の学生活動家に敬意を表したコレクションを発表。その中に1965年の「606」を復刻させたモデルが3型登場したことにより、「606」が再度大きく脚光を浴びることとなった。当時の生産期間の短さもあり、ヴィンテージストアでも見つけるのが難しいと言われていた希少価値の高い「606」が、通常のラインナップに追加されることで、リーバイスのジーンズにおける重要な選択肢のひとつとなったのだ。
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