アメリカ生まれの老舗アウトドアブーツブランド「Danner(ダナー)」。日本でも多くのファンを抱えるダナーのブーツだが、その中でも一番人気であり、ブランドの「顔」として40年愛され続けている「Danner Light(ダナーライト)」にフォーカスし、その人気の秘密を探る。
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マウンテンブーツブランドの金字塔「Danner(ダナー)」
ダナーはチャールズ・ダナー、ウィリアム・ウィエンハーグとその甥の3人によって、1932年に「可能な範囲の中で最も優れた靴を作る」というポリシーを掲げ、アメリカのウィスコンシン州で誕生した。当初は、5人の職人とともに当時のアメリカの労働階級者に向けたワークブーツを生産する工場であり、低価格のワークブーツの製造と販売をしていた。1936年には本拠地を現在と同じオレゴン州ポートランドに移し、第二次世界大戦中と戦後すぐのタイミングで、アウトソールに滑り止め用の底鋲をつけた「造船所の靴」と呼ばれるきこり用の作業靴メーカーとして有名に。
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ビブラムソールに業界でもいち早く目をつけたのはダナー!
今ではどの国の靴のアウトソールにも使われているビブラムソールのパフォーマンス性をいち早く認め、アメリカ国内において初めてイタリアからソールを輸入して採用。他のワークブーツブランドから一目置かれる存在となった。
1960年代には、アメリカ全土でのハイキング・登山ブームにともない、ダナーもハイキングブーツを生産ラインに追加。山歩き用の「Elk Hunter(エルクハンター)」や「Mountain Trail(マウンテントレイル)」を発表した。なかでもマウンテントレイルはバックパッカーを中心に大ブームを起こし、当時のバックパッカー雑誌においてもっとも優れた靴として認定された経歴も持つ。マウンテントレイルはのちに現代的に仕様変更されたものの、今なお人気の高い名品である。
自他ともに認めるダナーのアイコンモデル「ダナーライト」
マウンテントレイルによって一世を風靡したダナーは、1979年に世界で初めてゴアテックスをブーツに採用した「ダナーライト」を誕生させた。誕生から40年たった現在まで絶大な人気を誇るダナーライト。ファッション好き、靴好き、アウトドア好き、多方面にファンの多いモデルだ。
今でこそダナーライトは、アウトドアブーツの定番モデルとして広く知られているが、ダナーライトが誕生するまでは耐久性を要するアウトドアシューズの多くはフルレザー仕様が一般的であった。ゴアテックスを採用し、耐久度の高さはほぼレザーと変わらず、かつ軽量化されたダナーライトは、当時のアウトドアシューズ業界において革新的な一足となったモデルだ。
一生靴として履くに耐えうるタフネスと、劣化してもメンテナンス対応してもらえるのが嬉しい
トレイルシューズとして、悪天候の中でも履ける耐久性を備え持つダナーライト。レザーがアッパーに採用されているため、ある程度の日頃のケアは要するものの、レザーの特徴でもある経年変化(エイジング)によって、長く履き続けられる靴へと変化する。また、ソールの擦り減りや出し縫い糸の劣化などの修理は公式で対応。長年のトレイルによって足に馴染んだブーツを、ずっと履き続けてほしいというダナーの意思も感じられるサービスだ。
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