【ラルディーニ東京店オープン記念】ラルディーニファミリー独占インタビュー

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【ラルディーニ東京店オープン記念】ラルディーニファミリー独占インタビュー

今やクラシコイタリア界の中心ブランドして人気を集めている「ラルディーニ(LARDINI)」。とりわけテーラード業界に身をおく業界人からの評価が高いことでも知られる。そんなラルディーニが4月28日(金)に日本国内初となる世界6店舗目のストアをオープン。今回、男前研究所編集部はラルディーニの日本における代理店を務めるリデアカンパニー協力の元、オープン記念に来日したラルディーニファミリーに注目の店舗情報やデザインテーマについて独占インタビューすることに成功した。

ラルディーニ東京店オープンのきっかけはミラノ店から

男前研究所
韓国のソウル、釜山、大邱、中国の西安、ミラノに続いて世界で6店舗になる東京店のオープンおめでとうございます!なぜラルディーニの6店舗目を東京の丸の内に出店しようと思ったのですか?
アンドレア・ラルディーニ氏
我々にとって、日本は最重要マーケット。そんな日本におけるリテール強化が一番の目的。ラルディーニの世界観に合う日本の物件を探していたら、リデアカンパニーから丸の内への出店を提案されたんだ。街の雰囲気もラルディーニとマッチしているし、ブランドの世界観を伝えるためにも日本への出店を決意したよ。

男前研究所
確かに、クラシコイタリア界の王道として知られるラルディーニの世界観を伝えるために、丸の内の雰囲気はピッタリですね。日本の経済、金融の中心地として一流のビジネスマンが集う街でもあるため、ラルディーニファンも多そうです。いつ頃から出店しようという案は出ていたのですか?
アンドレア・ラルディーニ氏
昔から話はしていたんだけれど、具体的に動き始めたのは2016年の年末。リデアカンパニーの中で実際に動き出そうと話をしていたらしい。2017年1月に行われたピッティ・ウオモの後の時期にラルディーニ ミラノ店をオープンしたんだけど、その時にリデアカンパニーから提案を受けて取り組みがまとまったんだ。そこからトントン拍子に話は進んで4月にオープンが決定したよ。

ラルディーニ東京店は限定商品も多く並ぶ

男前研究所
ラルディーニといえば、上質な仕立てのイタリアらしいソフトなテーラードジャケットが有名ですが、昨今では他カテゴリーのアイテムも多く見られるようになってきた印象があります。ラルディーニ東京店には、具体的にどのような商品が並ぶ予定でしょうか?
ルイジ・ラルディーニ氏
東京店にはラルディーニのジャケットを始め、スーツ、パンツ、シューズ、ベルトなどの小物類、フレグランスまで全て揃っている。中には、東京店でしか手に入らない限定の商品も置いているよ。

男前研究所
思えば、ラルディーニを取り扱っている店舗は多くても、トータルでアイテムが見られるところは今までありませんでした。丸の内に店舗を出すことでラルディーニの全ての商品が見られるのはラルディーニファンにも嬉しいポイントですね。ラルディーニ東京店の限定販売商品や先行販売商品の詳細についても教えていただけますか?
ルイジ・ラルディーニ氏
先行販売は、カノニコ社の生地を使用したスーツコレクション。限定商品では、洗濯が可能なウォッシャブル素材を使用し、持ち運びも可能なパッカブル仕様の機能性の高いセットアップスーツを販売するよ。今シーズンのラルディーニは特に「EASY WEAR」に力を入れているんだ。通年使用できるようなデザインを重視したから、カラーリングはネイビーとグレーの2種類を採用して、2ピースのものと3ピースのものを取り揃えたよ。他には、ペンの中にフレグランスを詰めたものも東京店でしか手に入らないアイテムの一つだね。

男前研究所
スーツ以外にも限定の商品があるんですね!ペンなどの小物にもイタリアブランドであるラルディーニならではの意匠を感じます。日本の店舗で目指すこと、企画や展開予定など現在決まっていることはありますか?
アンドレア・ラルディーニ氏
まずは実際に店舗へ足を運んで、今まで不透明だったラルディーニの世界観を体感してもらいたいね。秋からは、本格的なテーラー仕立てのコレクションを展開予定。イタリアらしいソフトでセクシーな見た目の型紙ながら、接着芯ではなく毛芯を使用し、多くのディテールに手仕事を加えることで通常のジャケットよりも更に着心地が良い、身体に馴染むスーツコレクションに仕上がっている。実際に着てみれば着心地の良さや質の違いがわかるよ。オーダーメイドのス・ミズーラのサービスも秋から展開予定だ。

2017SSシーズンは、ラルディーニがトータルブランドとして動き出す新シーズンだ。コンセプトテーマは「コロニアル ヴィンテージ」。タック入りパンツに合わせるためのトータルコレクションを展開している。「EASY WEAR」シリーズはもちろん、ジャケットの新モデル「DEEP」、「コロニアル ヴィンテージ」をテーマにしたルイジ・ラルディーニ カプセル コレクション、クルーネックニットや洗いをかけた山羊革シューズなどトータルファッションへと変貌を遂げている今シーズンも目が離せない。▶︎ラルディーニコレクションを使用したスタイリング記事はこちら

ラルディーニ東京店はミラノ店の雰囲気を忠実に再現

男前研究所
ミラノの通称ウォモ通りと呼ばれるジェズー通りに誕生したストアの雰囲気を体感できるよう内装やインテリアにもこだわって設計したという話ですが、内部の構造のどの辺りを似せたのか、見所などあれば具体的に教えてください。
アンドレア・ラルディーニ氏
全てがミラノ店と雰囲気が同じだよ。内装のデザインを同じ建築家に頼んでいるんだ。おかげでコンセプトや雰囲気がそっくりに仕上がっている。是非、一度は足を運んでラルディーニの世界観を体感してほしいね。

ラルディーニ東京店ではガブリエレ・パジーニのコレクションも展開

男前研究所
ミラノの店舗では、フロアによって取り扱うブランドを分けているようですが、東京店もそのような工夫がされているのですか?

ガブリエレ・パジーニ氏
ラルディーニ東京店では、私のコレクションも並ぶよ。売り場面積の25%においてガブリエレ・パジーニの商品を展開している。ジャケット以外にも、スニーカーや小物類など豊富なカテゴリーを揃えているんだ。2017SSシーズンは、化学繊維を大胆に使い機能美を追求したコレクションのほか、はじめてのブラウンカラーコレクションも発表したんだ。また、ブランドアイコンであるスカルをモチーフにしたリング、キーチェーンなどのアクセサリー、そしてスニーカー、サンダルが初登場する。新アイテムはもちろん、16AWシーズンも好評の3ピーススーツや、3ピーススーツでジレの生地をあえて別ものを使った“絶妙なミスマッチ”を提案したシリーズもバリエーションを拡大させているよ。

ガブリエレ・パジーニが誇る独創性の原点とは

男前研究所
ガブリエレ・パジーニといえば、独創的な感性が反映されたデザインが魅力的だと思うのですが、展示会や発表に至るまでの工程はどのように行われているのかを聞かせていただけますか?

ガブリエレ・パジーニ氏
毎シーズン、世界の国の雰囲気を汲み取って服に落とし込んでいるよ。例えば、18SSシーズンのデザインコンセプトは実際に旅行したキューバの雰囲気を採用したんだ。建物の柄や民族衣裳のカラーリング、様々な全体の雰囲気からインスピレーションを受けてコレクションを展開しているよ。私が発表してきたコレクションのコンセプトは、すべて一貫性があるからどれを見てもガブリエレ・パジーニのらしさが出ているとわかるんだ。インスピレーションを受けるものは伝統的な工芸品や彫刻であるから、どのコレクションも流行り廃りのないデザインに仕上がっている。

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男前研究所
興味深いコンセプトですね。美術学校出身であり、現在も美術学校で教鞭を執りながらデザイナーとして活躍しているガブリエレ・パジーニ氏の話は聞いていて惹きつけられます。現在ラルディーニのジョイントベンチャーとして提携していらっしゃいますが、組むようになったきっかけを教えていただけますか?

ガブリエレ・パジーニ氏
アンドレア・ラルディーニが動画サイトなどで私のコレクションを見て、前から気に掛けてくれていたところを、リデアカンパニーの神藤さんが引き合わせてくれたんだ。それをきっかけに2012年からラルディーニとジョイントベンチャーとして活動しているよ。偶然にも見えるけど、今まで自分一人で活動してきた積み重ねがラルディーニを惹きつけたと思っている。だから、偶然だけどこれは必然的なことだったんだ。
アンドレア・ラルディーニ氏
彼はナイスなルックスをしているだろ?あまりにも伊達男だから惚れてしまったんだ。愛し合っているね(笑)

男前研究所
ガブリエレ・パジーニ氏の魅力にアンドレア・ラルディーニ氏も惹きつけられたんですね(笑)日本の雑誌などを見ると、ガブリエレ・パジーニ氏はモデナの怪人と言われていますが、その理由などあれば伺いたいです。

ガブリエレ・パジーニ氏
アンドレア・ラルディーニが見せてくる写真を決して笑わずいつも真顔で見ていたことからモデナの怪人と言われるようになったよ(笑)そこから雑誌のレオンでもモデナの怪人として載ることが増えたからその影響じゃないかな。まあ実際、怪人的なところもあるからね(笑)

イタリアきっての伊達男、ルイジ・ラルディーニ氏から見た日本人の着こなし

男前研究所
クリエイティブ・ディレクターであるルイジ・ラルディーニ氏に是非伺いたいのですが、日本人のジャケットやスーツの着こなしについて思うことがあれば伺いたいです。
ルイジ・ラルディーニ氏
80年代から日本人のスタイルを見ているけれど、細かな着こなしや服のディテールにまで配慮できる人が多いと思う。ドレスシャツの襟型へのこだわりとか、そこが何よりも日本人のすごいと思うところかな。色合わせには特に細かい印象だね。例えば、靴下とパンツの色や柄を合わせるぐらい細かい。探せば絶対にいるよ(笑)

ラルディーニは店舗と同時に生産環境も向上

男前研究所
他のイタリアファクトリーブランドと比較しても日本で飛び抜けた人気がありますが、イタリアの他のブランドとの違いを挙げるとすれば、具体的にどのような点が挙げられますか?
ルイジ・ラルディーニ氏
工場に最新の設備が整っているのはラルディーニの魅力の一つだね。2万㎡の広さがあって、全ての工程をその工場の中で行なっているよ。生地のデカタイジング、蒸気処理、および検反、減反管理の自動管理用コンピュータ化された倉庫、自動裁断部門、およびその他の現在配置転換された部門が入り、生産工程のフローを最適化している。設備の揃った近未来的な工場の中身の映像があるから是非見て欲しい。

ラルディーニ一同の着こなし紹介!

イタリアを代表するブランドを展開しているだけあり、ラルディーニ一同の着こなしも最先端の流行を取り入れながらもそれぞれの個性をさりげなく演出したコーディネートが印象的だ。

ルイジ・ラルディーニ氏の着こなし

ラルディーニの創立者でもあり、クリエイティブ・ディレクターも務めるルイジ・ラルディーニ氏。トレンドとしても注目を集めるオリーブグリーンカラーとホワイトのツートーンでまとめた洗練ジャケパンスタイル。ボトムにはツープリーツ、裾がダブル仕上げのクラシカルなディテールを採用したホワイトパンツをチョイス。足元に厚底ソールが特徴的なフィリップモデルのスニーカーを合わせてハズしたスタイリングが洒脱な雰囲気を漂わせている。

アンドレア・ラルディーニ氏の着こなし

実の弟であるルイジ・ラルディーニ氏の才能をいち早く発見し、現在ラルディーニ社のCEOを務めるアンドレア・ラルディーニ氏。ラルディーニのネイビースーツを使用した王道スーツスタイル。フチがネイビーのポケットチーフのチョイスやワントーン明るいネイビーベースのドットタイのチョイスが洗練された雰囲気を漂わせている。足元にブローグや編み込みのディテールが採用されたイタリアらしいキルトタッセルローファーをチョイスして遊び心をプラス。

ガブリエレ・パジーニ氏の着こなし

ダークトーンで全体をまとめてシックな雰囲気を漂わせたガブリエレ・パジーニ氏の着こなし。ワイドピークドラペルはガブリエレ・パジーニが展開するジャケットの特徴の一つだ。フランネル生地のセットアップにガブリエレ・パジーニのアイコニックロゴであるドクロが施された大判ストールを合わせてアクセントをプラス。足元にもブランドオリジナルの厚底スニーカーを合わせてカジュアルセットアップスーツスタイルが完成。

▶︎ラルディーニコレクションを使用したスタイリング記事はこちら

ラルディーニ 東京店の詳細

名称:LARDINI TOKYO STORE(ラルディーニ東京店)
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-5-1 丸の内2丁目ビル1F
電話:03-5224-3880
営業時間:11:00~20:00

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