
ブレザーは、60年代「アイビーブーム」、70年代終盤「ブリティッシュアメリカンブーム」、90年代「キレカジブーム」、そして2020年代「リバイバルブーム」を通じて、幅広い世代から愛され、スタイルの進化を遂げている。こうしたブレザーを語る上で欠かせないのが、ファッションテーラーとして知られる麻布テーラー。オーダーを専門とするブランドならではの「ルールを理解した仕立ての知識」に加え、トレンドに精通したスタッフが多く在籍しており、幅広い年齢層から支持を集めているのが特徴だ。本稿では、そんな麻布テーラーの「ゆとり世代」と「Z世代」のスタッフへのインタビューを通じ、ブレザースタイルのアップデートの糸口を探る。
ゆとり世代が推すブレザースタイルは?「熟成プレッピー」をテーマに自由な着こなしの限界突破を狙う
ブレザーの起源は「シングル」と「ダブル」で2つの説があり、その両方とも長い年月の中で、定番としての地位を確立していった歴史がある。特にシングルブレステッドのネイビーブレザーは、アメリカの学生文化と深く結びついている。日本では1960年代のアイビーブームの影響で「紺ブレ」が一気に浸透。この時代においては、着こなしのルールに則って着用することが「善」とされており、当時はハウツー本まで存在し、その通りに着ることが求められていたという。その後、より自由なプレッピースタイルというアイビー・リーグを目指す有名私立校に通う少年たちの装いが注目を集め、ブレザー着こなしの幅が広がっていった。
神戸店
勝井さん
ビジネススタイルのカジュアル化が進み、ワークライフバランスを重視する世代が増える中で、幅広いシーンに取り入れられる万能ジャケットを探すなら、ブレザーは最有力候補になるだろう。勝井氏が推すのは、自由なアメリカンスタイルへの理解を深めた上で、さらにオンオフの境界がなくなった現代の時流に合わせてアップデートを加えたブレザーの取り入れだ。
麻布テーラーのブレザー¥48,950、シャツ¥17,600、パンツ¥39,600(すべてオーダー価格)ネクタイ¥10,450(麻布テーラープレスルーム 03-6273-1840)その他スタイリスト私物
勝井さん
↑チェックシャツにベージュのニットタイ、チルデンニットという個性が際立つレイヤードスタイル。上の世代からアイビーのルールに則った着こなしやプレッピーの自由なMIXスタイルを吸収し、ストリートやクラシコイタリアといったあらゆる流行を実際に経験し、スタイルが成熟してきたゆとり世代だからこそ考えられる新鮮なアレンジに注目したい。
勝井さん
このブレザーの最大の特徴は...こなれ感にアプローチできる「前身ダーツがないのに、立体的なシルエット」
1950年代にアメリカで生まれたアイビールックは、1960年代に日本で独自の文化として流行・発展し、時を経ても廃れることなく、時代性を吸収しながら進化し続けている。そんなアイビールックの象徴として存在しているのが、3つボタンの上2つ留めのブレザー。このブレザーのスタイルは1800年代後半に生まれ、その後2つボタンに見える様にラペルを折り返していた学生たちをヒントに段返り3つボタン中1つ留め、そして前身ダーツなしのデザインが誕生したとされる。
勝井さん
↑高度な縫製技術とは、四重構造(台芯+胸増芯+肩バス芯+フェルト)のフル毛芯と三重構造(台芯+胸増芯+肩バス芯)のセミ毛芯を表生地とコンストラクションで使い分け、さらにアームホールのテープ付けや、前身頃と細腹アイロンテクニックなどが挙げられる。これにより、ダーツ入りと同様のウエストのシェイプがある立体的なシルエットを実現している。
Z世代が推すブレザースタイルは?「ロイヤルスタイルの令和的な解釈」をテーマに仕立ての妙で差別化を図る
シングルブレステッドのブレザーとは異なる文脈で起源が知られているダブルブレステッドのブレザー。ダブルブレザーの具体的な形状の祖先は、海軍に起源を持つリーファージャケットとされる。リーファージャケットは、水兵(リーファー)が荒天時に帆を巻き上げる任務を行う際に着用した、短いダブルの上着のことを指す。
銀座7th店
山田さん
2001年生まれZ世代の山田氏が推すのは、海軍で生まれイギリス国王から愛されるクラシックウェアという強ポジションを確立するダブルブレザーに、フレッシュな感性をMIXした着こなしだ。20代視点ではシングルよりも着こなすハードルの高さを感じそうなダブルブレザーだが、オーダーの仕事に携わる中でダブルのジャケットを端正に着こなした先輩たちの姿を見て挑戦したいと思ったという。
麻布テーラーのブレザー¥47,850、パンツ¥34,100(ともにオーダー価格)モックネックニット¥19,800、ストール¥14,300(麻布テーラープレスルーム 03-6273-1840)その他スタイリスト私物
山田さん
↑クラシックなブレザーに合わせて、生地はツイル地をチョイス。適度に光沢がありドレープが際立つ質感が、大人の色気を増幅させる。
山田さん
このブレザーの最大の特徴は...重厚な見た目なのに軽やかのギャップが新鮮に映える!「黒ダブルのアンコン仕立て」
クラシックなジャケットといえば、毛芯や肩パッドといった芯地を取り入れて、構築的なシルエットに設計されているもの。その前提を良い意味で裏切るようにあえて芯地を取り入れずにアンコンストラクテッド(非構築的)仕様に。さらに重厚なブラックを選ぶことで、見た目の重厚感と軽やかな着心地のギャップを強く打ち出したアレンジが新鮮な印象を与える。
山田さん
↑アメリカンスタイルのブレザーはラペルに6mmミシンステッチが入っているのが特徴だが、こちらのダブルブレザーではコバにAMFステッチを採用。柔らかい生地のイメージとマッチし、立体感のある表情をプラスしている。
ゆとり世代とZ世代のブレザー比較1ブレザー正面
ゆとり世代(左):シングルブレステッドの金ボタン仕様。前身ダーツの無いフラットな顔立ちながら、芯地の取り入れによって実現された立体感が際立つシルエットに注目だ。
Z世代(右):一見すると重厚なブラックのダブルブレザーだが、実は軽やかなアンコン仕立てというギャップがモダンな印象を与える。ボタンはシルバーでモノトーンの都会的な雰囲気をキープ。
ゆとり世代とZ世代のブレザー比較2ブレザー背面
ゆとり世代(左):堅牢性を高めるフックベント仕様で、背面から見てもブレザーとわかるアイコニックな仕上がり。
Z世代(右):ゆとり世代のブレザーよりもワンサイズ上げることで、リラックス感のあるシルエットに。
既製服では叶わない特別なブレザーを最寄りの麻布テーラーで仕立てよう!
今回紹介してきたブレザーをはじめ、幅広いオーダースーツ・ジャケット・コートを仕立てられる麻布テーラー。サイズはもちろん、感性にもフィットした格好良いスーツ・ジャケット・コートを作りたいという方は、ぜひ足を運んでみてほしい。この記事を見せながら最寄りの店舗でオーダーするのはもちろん、実際に記事に出演してくれたスタッフを指名して仕立てるのも◎
ゆとり世代のシングルブレザースタイルを担当した勝井さん在籍の店舗はココ!
店名:azabu tailor神戸店
営業時間:12:00~20:00(土日祝11:00~20:00)※ラストオーダー 19:30まで
住所: 〒650-0033 兵庫県神戸市中央区江戸町95 井門神戸ビル1F
電話番号:078-393-8145
Z世代のダブルブレザースタイルを担当した山田さん在籍の店舗はココ!
店名:azabu tailor銀座7th店
営業時間:12:00~20:00(土日祝11:00~20:00) ※ラストオーダー 19:30まで
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座7-5-4 毛利ビル4F
電話番号:03-3573-3161























