インコテックスの人気の秘密とは?【イタリアパンツ専業ブランド特集】

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インコテックスの人気の秘密とは?【イタリアパンツ専業ブランド特集】

インコテックスといえば、PT01と並んで圧倒的な人気と実績を誇るイタリアのパンツ専業ブランドだ。本国イタリアはもとより、とりわけ日本において高い人気を誇る理由に注目して、その魅力や主要モデルを紹介!関連ページ:イタリアのパンツ専業ブランドまとめ

インコテックスとは?

1951年にイタリア・ヴェネチアで誕生し、「Solo Pantaloni(=パンツ一筋)」を掲げ、60年以上に渡りパンツを作り続けたブランド、インコテックス。ザノーネ、モンテドーロ、グランシャツを展開するイタリアを代表するアパレルメーカー「スローウェアグループ」の中心的存在のブランドだ。

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イタリアのサルトリア仕様のトラウザーズは、厳選された生地を用い、洗練された裁断縫製技術により生み出されている。本国イタリアでの人気もさることながらイタリア国外、とりわけ日本における人気には目を見張るものがある。

インコテックスの魅力1「クラシックにほどよくモードを加えた”イマが旬”なデザイン」

インコテックスはイタリア本国で定番的な人気を誇るスラックス「30」という定番モデルを基軸にしながら、旬なシルエットや素材のパンツを提供し続ける。ビジネスジャケットスタイルはもとより、カジュアルシーンにも対応するボトムを多岐にわたって展開。

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テーパード具合をミリ単位でアップデートするなど”イマが旬”なパンツを常に提案。かと言ってトレンドを過度に取り入れすぎて「去年のパンツが今年は履けない」などという事態に陥らないバランス感が魅力だ。

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最新モードを注視しながらも、それに振り回されることなくリアルクローズに落とし込み、「長く着用できるスタイルやシルエット」を大切にしているというから、安くない投資をする我々からすると有難いかぎりだ。

インコテックスの魅力2「美脚シルエットを構築するスラックス」

美脚シルエットのパンツを日本に持ち込み、これまでデニム、チノパン、軍パンといったパンツがメインの選択肢だった日本のメンズカジュアルスタイルにスラックスを根付かせたとも評される「インコテックス」。

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60年以上にわたるパンツ作りで培われた高度な裁断縫製技術により、腰から裾にかけて自然で美しいテーパードシルエットを実現。バックポケットの位置などディテールにより、脚が長く、ヒップが持ち上がって見えるような視覚的効果を与えてくれる。着こなしの印象を整えるとも言われるパンツ1本に、下半身をいかに美しく見せるかというノウハウが凝縮されているのだ。

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インコテックスの魅力3「人間の動作に対応するための”地味なディテール”に手を抜かない」

直立不動のマネキンに履かせた際にサマになるパンツは珍しくない。しかし、複雑な動作をくり返す”人間”が履いたときに美しいシルエットや良い着心地を実現するパンツは、世界広しといえどもそうは多く存在しない。

これを実現するための方法の多くは地味で目立たないディテールだ。各ディテール自体はインコテックス独自のものでないが、”地味で目立たないディテールを人間の動作に合わせて最適な仕様に落とし込む”という姿勢とノウハウこそがインコテックスの魅力だ。

インコテックスこだわりのディテール「Vスプリット」

パンツの中で、最も激しく動き負荷がかかるのが腰部分。特にウエストサイズがジャストのパンツを着用し、前のめりの姿勢をとった際に、”腰回りが突っ張るような感覚”を覚えた経験はないだろうか?

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上の画像のように、ボトムの背面にV状のスリットを施すことで、このスリットが閉じたり開いたりする仕様を取り入れ、生地や身体に負荷(突っ張り)をかけることなく、安定したフィット感と動きやすさを実現。腰をかがめた時にスリットが開き、直立状態の時にスリットが閉じるといった具合だ。もちろんインコテックス独自の技術ではないが、身体の動きに応じて最適な深さでスリットを設計し、”履く人の実感”に結びつけていく微妙なノウハウにこそインコテックスの強みがある。

インコテックスこだわりのディテール「パンツ位置を安定させるテング鼻」

パンツのフィット感や美しいシルエットを実現するための大きなファクターとして「ウェスト上でどれだけパンツが正しい位置で安定しているか」が挙げられる。
通常のスラックスであれば、フック(もしくはボタン)、ボタンの2点で前たて部分を留めるのに対してインコテックスの多くのスラックスでは、さらにテング鼻と呼ばれる別布を施しボタンで留める仕様を採用する。これによりパンツの位置の安定性が高まりフィット感が向上するというわけである。

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インコテックスのこだわりのディテール「ベルトピンループ」

インコテックスの多くには、ベルトのピンを通すためのループ「ベルトピンループ」が仕様として取り入れられている。パンツとベルトの位置ズレを最小限にとどめることで、バックルが常に正しい位置からズレないようにサポートするディテールだ。

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インコテックスこだわりのディテール「マーベルト(シャツ止め)」

パンツの内側にある「シャツ止め」にも注目。自由に動いてもシャツが出ないようにするためのディテールだ。量販店に並ぶスラックスにも採用されることのあるディテールだが、インコテックスの場合、巻き縫いでほつれなく処理することで、表面にアタリを出すことなくストレスフリーな履き心地が阻害されないよう細心の配慮をしている。

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インコテックスの魅力4「日本モデル対応」

今でこそ、海外ブランドのジャパンフィットは当たり前になってきた感はあるが、インコテックスは欧米人と日本人の体型の違いにいち早く気づき、日本向けのモデルをリリースしてきた。特に注目したのが「ヒップの形」。

一般的にイタリア人に比べて日本人はヒップにボリュームがないため、イタリア仕様のパンツを日本人が履くとヒップ周りにたるみが出てキレイなシルエットを出すことが困難なケースがあるが、インコテックスのジャパンフィットはその点を見事にクリア。股上を浅くしたり、裾幅を狭めるなどの対応に加え、ディテールにおいてもバックポケットにボタンをつけるなど、とことん日本人好みのデザインに仕上げている。

インコテックス主要モデルの紹介

最後にインコテックスの主要モデルを特徴とともに紹介。

 インコテックス ジャパンフィットのベストセラー「J35」

そんな日本人の体型を考慮して生み出されたのが「J35」だ。本国のモデルよりも股上を浅めにし、裾幅も短くし、脚をすっきりと長く見せることに成功。インコテックスの美脚スラックスの代表モデルとして、日本で多くのファンを生み出したマスターピースだ。2014年に惜しまれつつも廃番したが、2016年セレクトショップ、ジャケットリクワイヤードによりエクスクルーシブで復活。

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インコテックス「N35」J35がさらなる進化を遂げたモデル

日本でベストセラーとなった「J35」をリニューアルし、ニュースタンダードとなったモデルがこの「N35」だ。イタリアで人気のモデル「30」の流麗なテーパードシルエットに「J35」の日本人向けのディテールをミックス。具体的には「J35」のすそ幅を周囲で2cm細くし、テーパード感を強めたという。ちなみに型式につくNは、「Nippon(日本)」と「Nuovo(新しい)」に由来する。

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インコテックス 本国イタリアモデルを体感するなら不朽の名作「30」

やはり、インコテックスを語る上でハズせないのが不朽の名作モデル「30」。ジャケットスタイルをクラスアップさせる美しいラインはさすがの一言。あえて本場仕様にこだわるなら、このモデルをチョイスするのも有力な選択肢になるだろう。

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インコテックスの新作、大人が履けるイージーパンツ「64」

イージーパンツとスラックスをミックスしたスタイルが早くも定番化の勢いをみせる新登場の「64」。イタリアで評価の高い「30」のパターンを採用したテーパードが強い洗練シルエット。ウエスト内側にはドローコードが付属。ストリングスの調整によってベルトレスで履けるのが魅力だ。

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