チュードル(TUDOR)の魅力と定番モデルを紹介!

かつてはロレックスの弟分として親しまれていた腕時計ブランド、チュードル。現在ではロレックスのDNAを受け継ぎつつも、その独自な製品展開で大きな話題を集めている。今回は、ディフュージョンブランドから人気ブランドへと成長を遂げた、チュードルの魅力について紹介する!

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チュードルとは?

1930年代に誕生したチュードル(TUDOR)。設立したのはロレックスの創始者でもあるハンス・ウィルスドルフ(Hans Wilsdorf)氏。当時、本社のあったイギリスでの市場拡大を目的に作られたディフュージョンブランドがチュードルである。高級路線のロレックスと違い、安価なチュードルの腕時計は一般庶民に受け入れられ、ロレックスが現在のような知名度を得ることに大きく貢献した。ディフュージョンブランドとしての役割を果たしたチュードルは、1990年代頃からは独自路線に舵を切る。現在ではもはやロレックスの弟分としてではなく、時計界を代表するひとつのブランドとして注目を集める。

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ディフュージョンブランドとは?

ディフュージョンとは、「普及」を意味する単語。つまりディフュージョンブランドとは、ブランドの知名度向上や販売拡大のために立ち上げる廉価版ブランドのことだ。「ディフュージョンライン」、「セカンドライン」という呼び方をする場合も多い。ブランドのアイデンティティやコンセプトは保ちつつ、製造コストを抑えて低価格な商品を展開するのが特徴だ。ファッションブランドでは、プラダの姉妹ブランド「ミュウミュウ」や、ダナキャランニューヨークの「DKNY」がこれにあたる。
近年ではインターネットを使ったプロモーション戦略やファストファッションの台頭などから、ディフュージョンブランド立ち上げ自体は下火にあるが、ロレックスが立ち上げたチュードルはこのビジネスモデルの先駆けである。現在のロレックスの世界的な知名度を考えると、チュードルはディフュージョンブランドの代表的な成功例と言えるだろう。

ロレックスと共通の部品を使用していたチュードル

ディフュージョンブランドであるチュードルの腕時計は、ロレックスと共通のパーツで組み立てられていたことが最大の特徴であった。

”ROLEX”の文字とクラウンが刻印されていたチュードルの「オイスターケース」

完全防水で”牡蠣”を型どったロレックスの代名詞「オイスターケース」。かつてのチュードルのモデルには、「ROLEX」の文字と王冠のロゴが刻印されていた。本家ロレックスのオイスターケースは無印だったにもかかわらず、チュードル製品にはブランド名を入れていたことから、当時のブランド戦略が垣間見える。

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ねじ込み式の「リューズ」と王冠が配された「バックル」

ロレックスの腕時計の特徴であるねじ込み式リューズ。中でも三重構造のパッキンを使用した機密性の高い「トリプロック」は、ロレックスがダイバーズモデルのために開発した特別仕様のリューズで、クラウンマークの下位置に3つの点が配されるのが特徴である。

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リューズにおいてもロレックスと同じものが使用されていたチュードルの腕時計。ねじ込み式やトリプロックなどの技術に関しても同様に引き継がれている。

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バックルに関しては、なんと1990年代後半の独自路線モデルに方向転換するまで、ロレックスの王冠が配されたものが使われていた。
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ロレックスとチュードルのモデル比較

かつてのロレックスとチュードルのモデルを比較すればするほど、いかにチュードルが低価格ながらも完成度の高い製品だったかが窺える。

チュードル「オイスタープリンス」/ロレックス「オイスターロイヤル」

同じ部品を使用しているので当然と言えば当然だが、その違いを見極めるのは困難。オイスターケースやリューズのみならず、針のデザインまで似通っており、違いと言えばインデックスデザインぐらいのもの。

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1959年のチュードル・オイスタープリンス(左)と1958年のロレックス・オイスターロイヤル(右)

「サブマリーナ」

モデル名まで同じなチュードルとロレックスのサブマリーナ。1950年代から1960年代にかけての初期型チュードル・サブマリーナは、薔薇のブランドロゴから通称「バラサブ」とも呼ばれていた。ベンツ針やベゼル・インデックスデザインなど、共通点はやはり多い。しかし、驚くことにチュードル・サブマリーナの200mの防水性能は、当時のロレックス・サブマリーナの性能を上回っていた。

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1963年当時のチュードル(左)とロレックス(右)のサブマリーナ

1970年代以降のチュードル・サブマリーナは、ベンツ針ではなくイカ針を採用したり、インデックスをスクエア型にするなど、デザイン面で独特の遊び心を発揮するようになる。

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チュードル「レンジャーⅠ」/ロレックス「エクスプローラーⅠ」

エベレストを初登頂した登山家の冒険からインスピレーションを受けて1950年代に誕生した、ロレックスの人気モデル、エクスプローラーⅠ(右)。ほぼ同時期に誕生したチュードルのレンジャーⅠ(左)は、エクスプローラーのデザインを色濃く反映している。黒文字盤やインデックスのアラビア数字など非常によく似ていることがわかるが、よく見ると12時位置のアラビアインデックスや針のデザインなど若干の違いも見受けられる。

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チュードルの安価を実現した「ETAムーブメント」とは

ロレックスと同じパーツを使いながら、チュードルの腕時計が安価で提供されていたカラクリはムーブメントにある。マニュファクチュールとして自社でムーブメントを開発したものを使うロレックスと違い、チュードルのものはETA社製の汎用ムーブメントを採用することにより製造コストを抑えたのだ。
ETAムーブメントはチュードルだけでなく、パネライやタグ・ホイヤー、IWCやオメガなど、一流ブランドとされるほとんどの腕時計メーカーにムーブメントを供給していた実績を持つ。それぞれのブランドは、ETA製のエボーシュ(半完成ムーブメント)をベースに、自社製品に合うようカスタマイズを施し、自社のモデルへと搭載していたのだ。ところが2000年代に入り、ETAが属するスウォッチグループ以外にはエボーシュを供給しないという「ETA問題」に各ブランドは頭を悩ませることになる。現在は、チュードルを含むブランドのいくつかはムーブメントの自社開発に乗り出し、マニュファクチュールへと方向転換している。

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”デカバラ”を始めとするアンティークチュードルの人気

イギリスの庶民に親しまれるために誕生したチュードル。そのためこのブランドの名は、イギリスの「チューダー(TUDOR)家」にちなんでつけられている。エリザベス女王一世を始めとする、5人の歴代イングランド王を輩出したこの名家の紋章は「チューダーズ・ローズ」と呼ばれる薔薇。

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チュードルの初期モデルには、イギリス国民なら誰もが知るチューダーズ・ローズのエンブレムが掲げられていた。様々なロゴが使われているチュードルだが、特に12時位置のインデックス上に大きく薔薇を配したモデルは「デカバラ」と呼ばれ、アンティークウォッチの中でも高い人気を誇っている。

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チュードルのロゴの変遷

前述のデカバラの他にも、チュードルの腕時計には様々なロゴが使用されてきた。「小バラ」は最も歴史が深く、デカバラが採用される前の創業当初のモデルに採用されていたロゴ。

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チューダー家の盾と薔薇のエンブレムを組み合わせた、通称「タテバラ」と呼ばれるものも60年代後半までのチュードルに見られるロゴだ。

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1970年代、ロレックスの創始者にしてチュードルの生みの親であるハンス・ウィルスドルフ氏の死を境に、シンプルな盾マークのロゴになる。逆風が吹いていたこの時代の時計業界において、生き残りを模索したチュードルが経費削減のために、繊細な仕上げでコストの高いデカバラを取りやめたという説もある。以降、現在に至るまでチュードルのロゴは盾マークが定着した。

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現在のチュードルの魅力

チュードル初の自社開発ムーブメント「MT5601」

1990年代頃から、ロレックスの廉価ブランドとしてではなくひとつのブランドとして独自の道を開拓し始めたチュードル。2015年には初となる完全自社開発ムーブメント「MT5601」を発表した。”MANUFACTURE TUDOR(マニュファクチュール・チュードル)”の頭文字を取って名付けられたこのムーブメントは、他のブランドと比較してもトップクラスの70時間パワーリザーブを誇る。また、温度変化や磁力の影響を受けないヒゲゼンマイや、安定性の高いダブルブリッジを採用しており、本家ロレックスの次世代ムーブメント「3200」シリーズみも決して引けを取らないスペックを持つ。当然の如くスイスクロノメーター(COSC)認定のムーブメントだ。

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2016年のバーゼルワールドで注目を浴びたチュードルの新作「ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ」

2010年より「ヘリテージ」シリーズとして過去の復刻モデルを展開してきたチュードル。中でも「ヘリテージ・ブラックベイ」はサブマリーナを踏襲する人気コレクション。2016年のバーゼルワールドで発表された「ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ」は名前のとおり、ケースの材質に”銅”を採用したことで大きな話題を呼んだ。

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ブロンズケースと言えば過去にはパネライのルミノールのプレミアモデルで採用されたことがあるが、現在は入手不可能。有名ブランドが手がけるブロンズケースとして「ヘリテージ・ブラックベイ・ブロンズ」が異彩を放つことは間違いない。もちろんムーブメントは「MT5601」が採用されており、性能面においても文句なしの仕上がりとなっている。

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チュードルの定番モデルを紹介

チュードルは日本に正規代理店を置いていない。よって、チュードルの腕時計を日本で買うには並行輸入品しかないのだ。それにもかかわらず、人気も知名度も年々高まっていることがこのブランドの魅力を物語っている。ちなみに、オーバーホールに関しては日本ロレックスに依頼することが可能だ。

チュードル「ヘリテージ ブラックベイ」

不朽の名作ダイバーズモデル「サブマリーナ」を復刻させた「ヘリテージ」シリーズ。ロレックスのDNAは継承しつつも、独自の”イカ針”が絶大な人気を誇る。ロゴには当時の象徴である「小バラ」が配されている。現行の「盾マーク」ロゴを採用した新作のブロンズケースモデルも注目を集めるアイテム。

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チュードル「プリンス デイトデイ」

王道の3針モデルとして人気のモデル。シンプルなデザインながら、カレンダー機能や曜日のフル表示など、嬉しい機能が備えられている。ロレックスでいうところの「デイデイト」がベースとなっているコレクションだが、はるかに低価格で手に入るところがチュードルの魅力。

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チュードル「クロノタイム 」

モダンなデザインが魅力的なチュードルのクロノグラフ。サファイアクリスタルで高い堅牢性と100mの防水機能を備える。ロレックスの「コスモグラフ デイトナ」とはまた違った路線を進んでおり、チュードル独自のデザインが光る逸品。ムーブメントは「バルジュー7750」を、3連ブレスレットは自社製を採用。裏蓋はロレックス製のものが使用されている。

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チュードル「ヘリテージ レンジャー 79910」

ロレックスの「エクスプローラーⅠ」を踏襲した「レンジャーⅠ」の復刻シリーズ。クラシックな面持ちを持ちながらも、現代の技術が結集しているため性能は飛躍的に向上している。文字盤とリューズにあしらわれた「チューダー・ローズ」には、アンティークファンでなくても惹かれるものがある。

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